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【市況】【↓】日経平均 大引け| 続落、主力株中心にリスク回避の売りが優勢 (6月9日)

日経平均 <日足> 「株探」多機能チャートより

日経平均株価
始値  28901.56
高値  28932.03(09:00)
安値  28801.83(09:05)
大引け 28860.80(前日比 -102.76 、 -0.35% )

売買高  9億9445万株 (東証1部概算)
売買代金 2兆3029億円 (東証1部概算)

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■本日のポイント

 1.日経平均は続落、主力株中心にリスク回避の売り優勢に
 2.10日発表予定の米消費者物価指数の結果待ちで買い手控え
 3.レーザーテクなど半導体関連株が売られ全体地合い悪を助長
 4.空運や不動産などアフターコロナ関連買われ全体指数支える
 5.売買代金低調もきょうは2兆3000億円台で今週では最高

■東京市場概況

 前日の米国市場では、NYダウは前日比30ドル安と続落した。5月に付けた最高値に接近するなか、利益確定の売りが優勢となった。

 東京市場では、朝方から売りに押される展開で日経平均株価は終始マイナス圏での推移となった。ただ、下値では押し目買いが入り下げ幅は限定的だった。

 9日の東京市場は、引き続き買い手控えムードで主力株中心にリスク回避の売り圧力が顕著だった。前日の米国株市場で主要株指数が高安まちまちの展開だったこともあり手掛かり材料に事欠き、10日に発表予定の5月の米消費者物価指数の発表を前に、この結果を見極めたいとの思惑から持ち高調整の売りが優勢だった。前日にフィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)が下落したこともあって、引き続き半導体関連株への売りが目立ち、地合い悪を助長する形となった。ただ一方で、国内での新型コロナワクチンの大規模接種が進んでいることから空運や不動産、電鉄株といったアフターコロナ関連が買いを集め、全体指数を支えた。東証1部の売買代金は2兆3000億円台で今週に入ってからは最も膨らんだ。

 個別では、レーザーテック<6920>は前日を上回る水準の1500億円近い売買代金をこなしたが、株価は3日続落で2万円台を割り込んだ。東京エレクトロン<8035>も大きく下落した。任天堂<7974>が下値を探り、信越化学工業<4063>も売りに押された。日本電波工業<6779>、ペッパーフードサービス<3053>、シスメックス<6869>は利益確定売りで大幅反落。このほか、Robot Home<1435>、大豊工業<6470>などの下げも目立った。
 半面、ソフトバンクグループ<9984>が売り物をこなし小幅ながらプラス圏で引け、トヨタ自動車<7203>もしっかり。日本航空<9201>、ANAホールディングス<9202>など空運株も高い。三井不動産<8801>が上昇、JR東日本<9020>が堅調だった。エーザイ<4523>は連日のストップ高で買い物を残した。ツナググループ・ホールディングス<6551>が商いを急増させ大幅高、グリーンズ<6547>なども値を飛ばした。

 日経平均へのプラス寄与度上位5銘柄はエーザイ <4523> 、ファナック <6954> 、テルモ <4543> 、SBG <9984> 、住友不 <8830> 。5銘柄の指数押し上げ効果は合計で約102円。うち54円はエーザイ1銘柄によるもの。
 日経平均へのマイナス寄与度上位5銘柄は東エレク <8035> 、ダイキン <6367> 、ファストリ <9983> 、アドテスト <6857> 、信越化 <4063> 。5銘柄の指数押し下げ効果は合計で約120円。

 東証33業種のうち上昇は14業種。上昇率の上位5業種は(1)空運業、(2)不動産業、(3)鉱業、(4)医薬品、(5)陸運業。一方、下落率の上位5業種は(1)海運業、(2)パルプ・紙、(3)証券商品先物、(4)機械、(5)保険業。

■個別材料株

△JBR <2453>
 ジェイコム少短の「持ち家あんしん保険」に「生活救急サービス」を提供。
△クリレスHD <3387>
 信用取組は大幅に売り長で需給相場に発展も。
△マネフォ <3994> [東証M]
 三菱UFJ銀行と合弁会社設立。
△Sイノベ <4178> [東証M]
 タブローソフトのセレクトパートナーに昇格。
△理ビタ <4526>
 業績悪化の中国子会社を譲渡へ。
△ケミファ <4539>
 大日本住友 <4506> と新規抗うつ・抗不安薬候補化合物の共同研究開発。
△クミアイ化 <4996>
 水稲分野の出荷好調で21年10月期業績予想を上方修正。
△倉元 <5216> [JQ]
 コーニングジャパンと長期供給契約締結。
△太洋工業 <6663> [JQ]
 パッケージ基板の欠陥検出機能を強化した外観検査装置を開発。
△三共興 <8018>
 200万株を上限とする自社株買いを実施。

▼コーセーRE <3246>
 第1四半期営業利益は6.0倍で上期計画上回るも材料出尽くし。
▼シキノHT <6614> [JQ]
 東証による信用規制強化を嫌気。


 東証1部の値上がり率上位10傑は(1)ケミファ <4539> 、(2)エーザイ <4523> 、(3)ツナグGHD <6551> 、(4)ジャムコ <7408> 、(5)T&Gニーズ <4331> 、(6)グリーンズ <6547> 、(7)テモナ <3985> 、(8)クミアイ化 <4996> 、(9)アーレスティ <5852> 、(10)シンクロ <3963> 。
 値下がり率上位10傑は(1)日電波 <6779> 、(2)ペッパー <3053> 、(3)ARM <8769> 、(4)ダイヤHD <6699> 、(5)イーレックス <9517> 、(6)シスメックス <6869> 、(7)イーブック <3658> 、(8)明治電機工業 <3388> 、(9)ロボホーム <1435> 、(10)大豊工業 <6470> 。

【大引け】

 日経平均は前日比102.76円(0.35%)安の2万8860.80円。TOPIXは前日比5.51(0.28%)安の1957.14。出来高は概算で9億9445万株。東証1部の値上がり銘柄数は972、値下がり銘柄数は1106となった。日経ジャスダック平均は3932.71円(1.70円安)。

[2021年6月9日]


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