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【市況】株価指数先物【寄り前コメント】 2万8500円辺りを支持線としたロングスタンス


大阪6月限ナイトセッション
日経225先物 28620 +30 (+0.10%)
TOPIX先物 1919.5 +3.0 (+0.15%)
シカゴ先物 28610 +20
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

 26日の米国市場はNYダウ、S&P500、ナスダックの主要な株価指数が上昇。新型コロナワクチンの接種が進み、経済活動の正常化期待で景気敏感株を中心に買われた。しかし、NYダウが最高値圏に位置していることもあって、利益確定の売りも出やすく上値を抑えられた格好。一方、雇用回復の鈍さにより米連邦準備理事会(FRB)がテーパリング議論の開始に慎重な見方を示したこともあり、長期金利の落ち着きから半導体株を見直す動きが見られた。S&P業種別指数は自動車・自動車部品、耐久消費財・アパレル、運輸が上昇する一方で、ヘルスケア機器・サービス、医薬品・バイオテクノロジー、食品・生活必需品小売が下落。 

 シカゴ先物清算値は日中大阪比20円高の2万8610円だった。日経225先物のナイトセッションは日中比10円高の2万8600円で始まり、2万8640円まで上昇。その後はこう着感の強い値動きとなり、米国市場の取引開始後に2万8540円まで軟化する場面も見られたが、概ね2万8580円から2万8630円辺りで保ち合い、2万8620円で取引を終えている。

 本日はシカゴ先物にサヤ寄せする形でやや買い優勢で始まることになりそうだが、ナイトセッションの値幅は100円と狭いレンジ内での推移であり、テクニカル面から見れば、5日移動平均線と25日移動平均線とのレンジ内となる。NYダウは最高値圏で推移していることもあり、利食いの動きも目立ち始めている。一方で、長期金利の落ち着きによりハイテク株への物色が見られており、地合いとしてはこう着ながらも引き続き底堅さは意識されやすいだろう。

 VIX指数は17.36に低下しており、直近のボトム水準で推移しているため、リスク選好の流れによりショートを仕掛けてくる動きには向かいづらい。また、SOX指数は小幅ながら続伸となるなか、日経225先物は2万8500円辺りを支持線としたロングスタンス。26日には25日線までの上昇も見せたことで、目先的な達成感から利食いも出やすいだろうが、押し目買いで対応。

 また、本日の引け値でMSCIのリバランスが行われる。リバランスによる需給要因を警戒して様子見姿勢が強まる可能性はあるが、日経225先物の限月間スプレッドは上昇傾向にあるため、先高期待は強そうだ。そのため、リバランス通過後の需給改善を想定したロングポジションも意識されやすい。本日の段階ではポジションを大きく傾けづらい需給状況であろうが、引き続き米ハイテク株の底堅い値動きを受けて、目先的にはNT倍率の上昇を見込んだNTロング(日経225先物買い・TOPIX先物売り)のポジションを想定したい。

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