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【材料】グリムス---21年3月期は2ケタ増収、東証1部指定記念配当を発表

グリムス <日足> 「株探」多機能チャートより

グリムス<3150>は5月14日、2021年3月期連結決算を発表した。売上高が前期比24.7%増の193.11億円、営業利益が同21.6%減の16.50億円、経常利益が同19.5%減の17.45億円、親会社株主に帰属する当期純利益が同24.5%減の11.20億円となった。

エネルギーコストソリューション事業の売上高は前期比23.1%増の54.75億円、セグメント利益は同101.2%増の20.97億円となり、売上・利益ともに過去最高となった。電子ブレーカーの販売をはじめ、LED照明・業務用エアコン・トランスなどの各種省エネ設備の販売を推進し、顧客に電力の運用改善・設備改善などの提案をしてきた。今期より開始した事業用自家消費太陽光発電システムの販売も、順調に受注を伸ばした。また、販売商材における電子ブレーカーの比率を高めたことで、利益率が向上した。

スマートハウスプロジェクト事業の売上高は同16.8%増の45.83億円、セグメント利益は同107.3%増の7.45億円となり、売上・利益ともに過去最高となった。新型コロナウイルス感染症拡大の影響により催事販売への影響があったが、太陽光発電の10年間の固定価格買取制度の適用が終わる卒FIT案件の増加といった市場環境による底堅い蓄電池への需要があることから、ハウスメーカーとの提携販売、VPP(バーチャルパワープラント)の活用といった多様な販売手法を活用し、蓄電池の単体販売や、住宅用太陽光発電システムと蓄電池のセット販売を積極的に推進してきた。

小売電気事業の売上高は同30.0%増の92.52億円、セグメント損失は4.86億円(前期は13.62億円の利益)となり、売上については過去最高となった。電力の調達改善を顧客に提案することにより、順調に受注を伸ばした。しかし、12月中旬から1月下旬にかけての電力取引価格の大幅な高騰、そしてスポット市場にて売り入札量の減少から売り切れの状態が継続的に発生したことでインバランス料金の精算が約20億円発生し、売上原価が大きく増加した。

2022年3月期通期の連結業績予想について、売上高が前期比3.7%増の200.25億円、営業利益が同87.8%増の31.00億円、経常利益が同80.8%増の31.55億円、親会社株主に帰属する当期純利益が同85.1%増の20.73億円を見込んでいる。

また、2020年11月24日に東京証券取引所市場第1部銘柄へ指定されたことに伴い、2021年3月期の期末配当において1株あたり2.50円の記念配当を実施することを発表した。これにより、期末配当は普通配当9.50円に記念配当2.50円を加えた12.00円、年間配当は中間配当5.00円と合わせて17.00円となる予定。

《EY》

 提供:フィスコ

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