【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(2):シャープ、BASE、ダイセル
シャープ <日足> 「株探」多機能チャートより
11日に決算を発表。「今期経常は11%増益、5円増配へ」が好感された。
EIZO <6737> が5月11日大引け後(15:00)に決算を発表。21年3月期の連結経常利益は前の期比33.6%増の88.1億円に拡大し、22年3月期も前期比11.2%増の98億円に伸びる見通しとなった。3期連続増収、増益になる。
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■新日本製薬 <4931> 2,160円 +150 円 (+7.5%) 本日終値
新日本製薬<4931>が反発。午後0時30分ごろに発表した第2四半期累計(20年10月~21年3月)単独決算が、売上高165億7500万円(前年同期比1.5%減)、営業利益13億9800万円(同27.3%増)、純利益9億6500万円(同40.8%増)と大幅増益となったことが好感された。通信販売での購入単価上昇や購入頻度の高まりにより化粧品が計画を上回り伸長したことに加えて、効率化施策の進展や入電件数減などオペレーションコストの減少を図ったことが寄与した。なお、21年9月期通期業績予想は、売上高350億円(前期比3.8%増)、営業利益35億円(同5.1%増)、純利益23億円(同8.4%増)の従来見通しを据え置いている。同時に、上限を28万株(発行済み株数の1.29%)、または6億円とする自社株買いを実施すると発表しており、これも好材料視された。取得期間は5月13日から10月29日までで、資本効率の向上及び事業拡大に向けた機動的な資本政策の実行が目的という。
■シャープ <6753> 1,853円 +112 円 (+6.4%) 本日終値
シャープ<6753>が商い増勢のなか急反発に転じた。同社は11日取引終了後、21年3月期決算を発表したが、営業利益は前の期比62%増の831億1200万円と急拡大した。コロナ禍で消費者の巣ごもり需要が喚起されるなか、単価の高いテレビや特需が発生した空気清浄機などの販売好調で全体収益を押し上げる格好となった。企業のリモートワーク導入加速を背景にパソコンなどの情報関連機器が伸びたことも貢献した。更に22年3月期業績については営業利益段階で前期比22%増の1010億円を予想。14年3月期以来の1000億円台乗せを見込むことで、これを好感する買いが集中した。
■BASE <4477> 1,640円 +93 円 (+6.0%) 本日終値
BASE<4477>が大幅高で8日ぶりに反発。11日の取引終了後に発表した第1四半期(1~3月)連結決算が、売上高22億3700万円(前年同期比99.0%増)、営業利益1300万円(前年同期2800万円の赤字)、最終利益4000万円(同2900万円の赤字)となり、通期計画の営業損益を上回って着地したことが好感された。新型コロナウイルス感染症の影響により、ネットショップ開設への需要が継続していることに加えて、「BASEかんたん決済」へのAmazon Payの追加や、「ショップデザイン機能」の拡充、簡単にインスタグラム広告やGoogleショッピング広告を配信できる拡張機能の提供などの効果が貢献した。新規ショップ開設数が前年同期比81%増と伸長したほか、1ショップ当たりの月間注文額も同2.1倍と高い成長率を維持した。なお、21年12月期通期業績予想は、売上高97億5000万~105億3600万円(前期比17.6~27.1%増)へ、営業損益14億3300万円の赤字~9億2900万円の赤字(前期8億300万円の黒字)、最終損益14億3700万円の赤字~9億3300万円の赤字(同5億8400万円の黒字)の従来見通しを据え置いている。
■セイコーHD <8050> 2,168円 +112 円 (+5.5%) 本日終値
11日に決算を発表。「今期経常は9.5倍増益、12.5円増配へ」が好感された。
セイコーホールディングス <8050> が5月11日大引け後(15:00)に決算を発表。21年3月期の連結経常利益は前の期比91.0%減の6.3億円に落ち込んだが、22年3月期は前期比9.5倍の60億円にV字回復する見通しとなった。
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■ミルボン <4919> 5,940円 +300 円 (+5.3%) 本日終値
ミルボン<4919>が急反発。11日の取引終了後に発表した第1四半期(1~3月)連結決算が、売上高89億8900万円(前年同期比14.9%増)、営業利益16億3300万円(同58.4%増)、純利益10億9100万円(同81.4%増)と大幅増益となったことが好感された。ヘアケア用剤でプレミアムブランド「オージュア」が新ラインの投入もあり好調だったほか、染毛剤ではファッションカラー「オルディーブ アディクシー」が引き続き順調に推移した。また海外では、昨年新型コロナウイルス感染症の影響で売り上げを落とした中国や韓国が大きく売り上げを伸ばした。なお、21年12月期通期業績予想は、売上高382億円(前期比6.9%増)、営業利益64億2000万円(同0.4%増)、純利益40億5000万円(同3.7%減)の従来見通しを据え置いている。
■椿本チエイン <6371> 3,165円 +155 円 (+5.2%) 本日終値
11日に決算を発表。「前期経常が上振れ着地・今期は54%増益、前期配当を15円増額・今期は35円増配へ」が好感された。
椿本チエイン <6371> が5月11日大引け後(15:00)に決算を発表。21年3月期の連結経常利益は前の期比34.0%減の110億円に落ち込んだが、従来予想の91億円を上回って着地。22年3月期は前期比54.2%増の170億円にV字回復する見通しとなった。同時に、前期の年間配当を60円→75円(前の期は120円)に増額し、今期も前期比35円増の110円に増配する方針とした。
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■インテージH <4326> 1,414円 +58 円 (+4.3%) 本日終値
インテージホールディングス<4326>が大幅高で3日ぶりに反発し年初来高値を更新。11日の取引終了後、21年6月期連結業績予想について、売上高を575億円から580億円へ、営業利益を36億6000万円から45億5000万円へ、純利益を28億円から38億円へ上方修正し、あわせて24円を予定していた期末一括配当を35円に引き上げるとしたことが好感された。3月期決算の顧客を中心にパネルデータの需要が高まったことに加えて、コロナ禍によるリモートワーク主体の働き方の効率化で利益率が向上したことが要因としている。また、前期の変則決算に伴い単純比較はできないものの、実質増収増益を見込むという。なお、同時に発表した第3四半期累計(20年7月~21年3月)決算は、売上高451億2200万円、営業利益44億4400万円、純利益37億7100万円だった。
■クラボウ <3106> 1,930円 +66 円 (+3.5%) 本日終値
クラボウ<3106>が後場プラスに転換。午後1時20分ごろ、上限を80万株(発行済み株数の3.87%)、または20億円とする自社株買いを実施すると発表しており、これが好材料視された。株主還元の充実と資本効率の向上を図ることが目的としている。同時に発表した22年3月期連結業績予想は、売上高1280億円、営業利益50億円、純利益40億円を見込む。会計基準の変更に伴い前期との比較はないものの、高付加価値・高収益ビジネスの拡大を図るとしている。なお、21年3月期連結決算は、売上高1221億8400万円(前の期比14.5%減)、営業利益32億600万円(同29.4%減)、純利益22億900万円(同40.8%減)だった。
■ダイセル <4202> 909円 +28 円 (+3.2%) 本日終値
ダイセル<4202>が後場急上昇。午後1時20分ごろに発表した22年3月期の連結業績予想で、売上高4200億円、営業利益270億円、純利益220億円を見込むとしており、会計基準の変更により前期との比較はないものの、純利益で実質11.9%増を見込むことが好感された。前期後半からの需要の回復が年間で寄与する一方、酢酸原料プラントや化粧品原料プラントが稼働することで減価償却費が増加し営業利益は実質減益となる見通し。ただ、前期に特別損失を計上していたことに加え、20年10月のポリプラスチックスの完全子会社化が年間で寄与し最終増益となる見通しだ。なお、21年3月期決算は、売上高3935億6800万円(前の期比4.7%減)、営業利益317億2300万円(同7.0%増)、純利益197億1300万円(同4.0倍)だった。
株探ニュース