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【特集】山岡和雅が大胆予想!アフターコロナの為替市場と仮想通貨(後編) <GW特集>

山岡和雅(minkabu PRESS 外国為替担当編集長)

◆上昇が期待される資源国通貨、厳しさ続く新興国

資源国・新興国の通貨についてはどうでしょうか。

豪州、ニュージーランド(NZ)は、ワクチン接種はそれほど進んでいませんが、隔離政策などにより新型コロナウイルスの感染拡大が抑えられており、今後への期待感が広がっています。経済的にもかなりの効果が見込める豪・NZ間の隔離措置の無い渡航を認める「トラベルバブル」が4月19日から実施されるなど、状況の改善が顕著になっています。

両国にとって最重要な輸出先である中国の経済成長が順調なことも両国にとってはプラスであり、今後への期待感が広がる状況です。

カナダは、4月の中銀金融政策理事会で先進国の中で先駆けて量的緩和の縮小を発表。今後についても経済のスラック吸収見込みの時期を前倒しして、利上げ時期が早まる可能性を示唆するなど、前向きな姿勢が目立ちます。

カナダ経済はかなりの部分を米国に依存していますが、米国で個人への直接給付などを受けた個人消費の拡大が見られ、主力輸出品である自動車の販売が好調であること、世界的な需要拡大期待からNY原油先物価格が上昇し、自動車と並ぶ輸出品である原油輸出に追い風が吹いていることなどがカナダ経済を支えています。

こうした意味でも豪、NZ、カナダといった比較的安定的な資源国通貨は、ドルやユーロなどと同様に上昇が期待されるところです。

一方、新興国はワクチン接種の遅れ、感染拡大の深刻化などからまだ前向きなところが見られません。ワクチン接種の本格化は状況によっては来年以降になる可能性があり、当面は厳しい状況が続きます。

こうした状況はブラジルなど一部の国で政情不安にもつながっており、新興国通貨投資に関してはやや慎重な姿勢が求められます。

◆リスクマネーがビットコインを押し上げる

最後に、新興国通貨以上にリスクの大きい仮想通貨市場についても見てみましょう。

昨年秋から大きな上昇を見せる ビットコインをはじめとする仮想通貨(暗号資産)。ビットコインは昨年1万ドルを挟んでの推移から、徐々に水準を切り上げ、10月以降に上昇が加速。12月に2万ドルを超えると、今年3月には6万ドル超えまでの上昇に。4月14日に6万4850ドルと、6万5000ドル手前まで上値を伸ばしました。

その後は一転して調整が入り一時4万7000ドル割れを付けた後、5万5000ドル超えまで回復と、ビットコインらしい荒っぽい動きとなっています。

大きな上昇基調の中で、ある程度の調整が入った形となった同市場が今後上昇を続けるかどうか。ファンダメンタルズの裏付けがなく、不安定な相場の特性上、予想は難しいですが、期待としてはまだまだ上方向の動きが続くと見ています。

昨年末からの上昇加速の大きな要因は二つあります。一つはアフターコロナへの期待感からのリスク選好の流れ。もう一つは世界的な金融緩和の進展を受けた金余りです。

新型コロナウイルスの感染拡大と、感染防止のための行動制限は、世界経済全体に大きなダメージを与えました。世界中の中銀は歴史的な規模での金融緩和を実施して混乱の回避と景気支援を図りました。

足りないところに効率的にお金が行き渡ればいいのですが、なかなかそうはいかないもので、融資にも回せず、金利が低いことで投資先もないという資金が世界的にあふれています。

アフターコロナへの期待感からリスク警戒が後退したことで、そうした資金はある程度のリスクを許容しても儲かるところを探しにかかりました。一部はNYダウ平均が史上最高値を超えるなど上昇が目立つ株式市場に。一部は豪州やNZなどで都市部での住宅価格上昇が問題視されるなどバブル警戒の出ている不動産市場に。一部は外国為替市場の中である程度高リスクながらも金利収入が期待されるメキシコペソやブラジルレアルといった新興国通貨に流れていきました。そして、一部がビットコインをはじめとする仮想通貨市場へ向かいました。

世界的な景気回復への期待感が広がりつつありますが、米国やユーロ圏など多くの主要国で量的緩和を縮小し、超緩和的な政策を転換するまでにはかなりの時間がかかりそう。そうした中で、リスクを許容し儲かるところへ資金が流れるという状況は当面続きます。

大きくなったとはいえ、外国為替市場などと比べると市場規模が小さい仮想通貨市場で、こうした資金の流入は価格の上昇を誘います。市場の成熟など、仮想通貨投資の環境整備も進んでおり、ビットコインは年内に10万ドルの大台に到達する可能性が十分にあるとみています。

(minkabu PRESS 外国為替担当編集長 山岡和雅)


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