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【特集】大谷正之氏【新年度直前、春相場で日経平均は本格反騰に入るか】 <相場観特集>

大谷正之氏(証券ジャパン 調査情報部長)

―NYダウは再び上昇基調強める、東京市場の追随に期待感―

 週明け29日の東京株式市場は日経平均株価が207円高と3日続伸した。新年度入りを目前にし、この日は権利取りの最終日となるなか、一時は上昇幅を縮小したものの底堅く推移した。NYダウは最高値を更新し再び騰勢色を濃くするなか、東京市場もここから春相場に向け本格反騰に向かうのか。今後の相場見通しを証券ジャパンの調査情報部長、大谷正之氏に聞いた。

●「日経平均は3万1000円も、来月の決算発表が焦点」

大谷正之氏(証券ジャパン 調査情報部長)

 来月からの新年度相場をみるうえでは、4月下旬からの決算発表が大きなポイントとなるだろう。堅調な相場は続くとみており、今後1ヵ月程度の日経平均株価の予想レンジは2万9000~3万1000円を見込む。2月高値を更新する展開も期待できると思う。

 4月に入ってからは、増額修正を発表する企業も出始めてくるとみられ、好業績銘柄を物色する流れが強まるだろう。ただ、市場のコンセンサスとの比較で予想に達しない場合は売られることもあり得るだけに、値動きは激しくなるかもしれない。とはいえ、市場では22年3月期の企業業績は4割増益を見込んでいる。この好業績を織り込む格好で相場は上昇基調を継続しそうだ。

 全体相場は米国の経済対策や長期金利を確かめながらの展開となるが、新型コロナワクチンの接種拡大による経済正常化に向けアフターコロナを見据えた相場が続くという基本シナリオは変わらない。リスク要因は、人権問題を背景にした米中摩擦の行方だと思う。もし地政学リスクが高まるようならネガティブ要因になるかもしれない。

 当面の相場は、「脱炭素」や「電気自動車(EV)化」、「IoT」、「デジタルトランスフォーメーション(DX)」などのテーマが引き続き、折に触れ買われる展開が予想される。そのなかでも、鉄鋼株や電鉄・陸運株など今期赤字でも来期は黒字が見込めるようなセクターの銘柄が買われそうだ。日本製鉄 <5401> やジェイ エフ イー ホールディングス <5411> といった鉄鋼大手やJR東日本 <9020> 、JR西日本 <9021> 、JR東海 <9022> といったJR3社などには投資妙味が膨らんでいると思う。

(聞き手・岡里英幸)

<プロフィール>(おおたに・まさゆき)
1960年生まれ。立正大学文学部卒、83年丸和証券入社、営業を経て96年から現職。日本テクニカルアナリスト協会 検定テクニカルアナリスト(CFTe)、AFP(日本FP協会認定)、(内閣府認証)NPO法人金融証券マーケットフォーラム理事。トレンドの芽をいち早くキャッチすべく、フィールド重視の調査を心がけている。

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