【市況】【↓】日経平均 大引け| 3日続落、期末を控えた決算対策売りで2万9000円割れ (3月23日)
日経平均 <日足> 「株探」多機能チャートより
日経平均株価
始値 29381.49
高値 29496.83(09:18)
安値 28995.92(15:00)
大引け 28995.92(前日比 -178.23 、 -0.61% )
売買高 13億7129万株 (東証1部概算)
売買代金 2兆8900億円 (東証1部概算)
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■本日のポイント
1.日経平均は3日続落、後場値を崩し2万9000円台割れ
2.米株高を受け朝方300円以上高い場面もあったが買い続かず
3.3月期末を控えた決算対策売りで景気敏感セクターに売り圧力
4.半導体の一角に買い戻しも限定的、33業種中32業種が下落
5.個別も値下がり銘柄数が全体の8割占める状況で売り圧力強い
■東京市場概況
前日の米国市場では、NYダウは前週末比103ドル高と3日ぶりに反発した。米長期金利が低下したことを受け、アップルやマイクロソフトなどハイテク株中心に買いが優勢となった。
東京市場では、朝方は主力銘柄中心に買い優勢で日経平均株価は高く始まったものの、買いが続かず後場に入ると急速に地合いが悪化した。
前日の米国株市場で主要株指数が揃って上昇し、米長期金利の上昇一服を受けハイテク株への買いが目立ったことから、東京市場でも朝方はこの地合いを引き継ぐ形で広範囲に資金が流入した。日経平均は一時300円以上高い場面もあった。しかし、その後は3月期末を控えた機関投資家の決算対策売りが上値を押さえる格好となり、後場に入ると急速に地合いが悪化した。空運、海運、鉄鋼などここ全体相場を牽引してきた景気敏感セクターへの利食い売りが顕著で、半導体関連などハイテク株への買い戻しも限定的だった。日経平均は約2週間ぶりに2万9000円台を下回ってきょうの取引を終えた。業種別では33業種中32業種が下げている。個別でみても東証1部全体のほぼ8割の銘柄が下落する売り圧力の強い展開だった。
個別では、ソフトバンクグループ<9984>が冴えず、三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>などメガバンクへの売りが目立った。日本航空<9201>、ANAホールディングス<9202>など空運株が大幅安、川崎汽船<9107>など海運株も安い。資生堂<4911>も売られた。前日までストップ高を続けていたわかもと製薬<4512>は一転してストップ安。ダントーホールディングス<5337>、AOKIホールディングス<8214>、キャリアリンク<6070>なども大きく値を下げた。
半面、任天堂<7974>が高く、東京エレクトロン<8035>も買い優勢。エムスリー<2413>も堅調だった。ファーマフーズ<2929>が商いを伴い急伸。ハブ<3030>がストップ高となり、昭文社ホールディングス<9475>も値幅制限いっぱいに買われた。コーア商事ホールディングス<9273>も大幅高。クロス・マーケティンググループ<3675>も値を飛ばした。
日経平均へのプラス寄与度上位5銘柄は東エレク <8035> 、エムスリー <2413> 、塩野義 <4507> 、KDDI <9433> 、日本取引所 <8697> 。5銘柄の指数押し上げ効果は合計で約42円。うち22円は東エレク1銘柄によるもの。
日経平均へのマイナス寄与度上位5銘柄はダイキン <6367> 、SBG <9984> 、ファナック <6954> 、資生堂 <4911> 、京セラ <6971> 。5銘柄の指数押し下げ効果は合計で約77円。
東証33業種のうち上昇はその他製品のみ。下落率の小さかった上位5業種は(1)電気・ガス業、(2)ゴム製品、(3)食料品、(4)建設業、(5)情報・通信業。一方、下落率の大きかった5業種は(1)空運業、(2)海運業、(3)陸運業、(4)銀行業、(5)鉄鋼。
■個別材料株
△佐藤渡辺 <1807> [JQ]
21年3月期営業利益及び配当予想を上方修正。
△ケア21 <2373> [JQ]
4月末を基準日として1→3に株式分割。
△ハブ <3030>
ミクシィ <2121> と資本・業務提携。
△ロングライフ <4355> [JQ]
13万5000株を上限とする自社株買いを実施。
△ナガオカ <6239> [JQ]
中国子会社が大口受注を獲得。
△メイコー <6787> [JQ]
60万株を上限とする自社株買いを実施。
△黒田精工 <7726> [東証2]
「ボールねじに特需」と報道。
△理経 <8226> [東証2]
21年3月期業績予想を営業黒字へ上方修正。
△コーア商HD <9273>
1→2への株式分割と記念株主優待を発表。
△昭文社HD <9475>
子会社がポニーキャニオンと地方創生事業で業務提携。
▼メディアL <6659> [JQ]
信用取引の規制措置強化を嫌気。
▼群馬銀 <8334>
追加引き当て実施で通期業績予想を下方修正。
東証1部の値上がり率上位10傑は(1)ハブ <3030> 、(2)昭文社HD <9475> 、(3)コーア商HD <9273> 、(4)クロスマーケ <3675> 、(5)ブラス <2424> 、(6)デジタルHD <2389> 、(7)ファーマF <2929> 、(8)キャピタルA <3965> 、(9)エンビプロ <5698> 、(10)船井電 <6839> 。
値下がり率上位10傑は(1)わかもと <4512> 、(2)ダントーHD <5337> 、(3)ランド <8918> 、(4)ダイヤHD <6699> 、(5)AOKIHD <8214> 、(6)明治海 <9115> 、(7)キャリアL <6070> 、(8)リテールPA <8167> 、(9)福島銀 <8562> 、(10)名村造 <7014> 。
【大引け】
日経平均は前日比178.23円(0.61%)安の2万8995.92円。TOPIXは前日比18.70(0.94%)安の1971.48。出来高は概算で13億7129万株。東証1部の値上がり銘柄数は391、値下がり銘柄数は1748となった。日経ジャスダック平均は3932.83円(9.84円安)。
[2021年3月23日]
株探ニュース