市場ニュース

戻る
 

【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(3):富士急、パンパシHD、東エレク

富士急 <日足> 「株探」多機能チャートより
■富士急行 <9010>  5,570円  -210 円 (-3.6%)  本日終値
 富士急行<9010>が大幅続落。10日の取引終了後、21年3月期の連結業績予想について、売上高を322億8000万円から300億3000万円(前期比42.6%減)へ、営業損益を23億9000万円の赤字から35億8000万円の赤字(前期44億9200万円の黒字)へ、最終損益を22億8000万円の赤字から29億8000万円の赤字(同15億8100万円の黒字)へ下方修正したことが嫌気された。政府の観光復興支援策「Go To トラベルキャンペーン」が全国で一時停止されたことや、新型コロナウイルス感染症の拡大に伴う緊急事態宣言の再発出と首都圏1都3県を対象とする緊急事態宣言の期間延長などで、運輸、レジャー・サービスなどで利用客の回復が遅れていることが要因。また、業績予想の修正に伴い、従来6~10円を予定していた期末一括配当を6円にするとあわせて発表した。

■パンパシHD <7532>  2,549円  -61 円 (-2.3%)  本日終値
 パン・パシフィック・インターナショナルホールディングス<7532>は反落。10日の取引終了後に発表した2月度の販売高状況(速報)で、既存店売上高が前年同月比6.1%減と2カ月ぶりに前年実績を下回ったことが嫌気された。前年のうるう年の影響による押し下げ効果が4.7ポイントあったことが響いたという。

■東京エレクトロン <8035>  40,410円  -240 円 (-0.6%)  本日終値
 東京エレクトロン<8035>の下値模索が続いている。半導体製造装置のトップ企業で同関連のシンボルストックに位置づけられているが、株価はここ売り圧力に抗せず崩れ足となっている。きょうで8日連続安となり、フシ目の4万円大台を割り込んで推移している。半導体需給の逼迫状態が続いており、特に電装化が進展する自動車向けで不足感が強い。しかし、米国株市場では半導体関連株の動きが鈍くなっており、フィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)も75日移動平均線近辺でもみ合いテクニカル的にも正念場を迎えている。市場では「ワクチン普及により新型コロナウイルスの収束が見込める状況となってきたことで、海外ファンドなど機関投資家が景気敏感株へのシフトを強め、時価総額の大きいグロース株のポジションを引き下げる動きが反映されている」(ネット証券アナリスト)との見方が出ている。

■メディア工房 <3815>  403円  +80 円 (+24.8%) ストップ高   本日終値
 メディア工房<3815>がストップ高。同社は10日、遺伝子検査による性格分析や能力分析サービスを提供しているDNA FACTOR(福岡市)と恋愛診断ツール「恋愛遺伝子占い 愛カギ/aikagi」をリリースしたと発表。「恋愛遺伝子占い 愛カギ/aikagi」は、運命的な恋愛をしたい人に向けた遺伝子検査キット。2月15日から先行して募集したモニター100人(先着順)は、わずか3日で募集数に達したという。

■ティアック <6803>  163円  +15 円 (+10.1%)  本日終値  東証1部 上昇率4位
 ティアック<6803>が大幅反発。10日の取引終了後、格安航空会社(LCC)Peach Aviation(大阪府田尻町)や朝日放送グループホールディングス<9405>傘下の朝日放送テレビ(ABCテレビ)との合同プロジェクトにより、機内動画コンテンツやフライトマップ、機内販売のセルフオーダーサービスなどを提供する「機内デジタルサービス」を共同開発したと発表しており、これが好感された。同サービスは、搭乗者が自身のスマートフォンやタブレット端末から、ABCテレビ協力によるドラマやバラエティ、アニメなど人気の動画コンテンツを機内で楽しむことができるほか、上空から現在の飛行位置を確認できるフライトマップなどを提供。3月9日からサービスを開始しており、今後はPeachとABCテレビ共同制作による、オリジナルのコンテンツが配信されるという。ティアックはポータブルストリーミングサーバー「Porta Stream PS-V50」を提供するとしている。

■アゼアス <3161>  848円  +71 円 (+9.1%)  本日終値
 アゼアス<3161>が急騰。10日取引終了後、21年月4期業績予想の増額修正と増配を発表したことが好感された。売上高は97億1100万円から100億200万円(前期比0.6%増)に見直したほか、営業利益は3億9700万円から7億1000万円(同52.4%増)、純利益は2億9100万円から4億9100万円(同55.4%増)に修正した。新型コロナウイルスと鳥インフルエンザの影響で防護服・環境資機材事業の売上高が予想を上回り収益に寄与する。また、営業関連の経費が減少したことも利益増の要因に働く。更に、今期の期末一括配当は従来予想より13円増の年25円(前期比5円増)とすることも明らかにした。

■フォーライフ <3477>  1,320円  +99 円 (+8.1%)  本日終値
 フォーライフ<3477>が後場急騰し昨年来高値を更新している。午後1時30分ごろ、21年3月期の単独業績予想について、営業利益を3億2000万円から5億円(前期比51.1%増)へ、純利益を2億円から3億1500万円(同50.7%増)へ上方修正し、減益予想から一転して増益予想としたことが好感されている。売上高は105億円(同9.0%増)の従来見通しを据え置いたものの、住宅購入需要の高まりを背景に住宅事業の値引きが抑制され、高利益率物件の販売が順調に推移すると見込まれることが利益を押し上げるとしている。

■カイゼン <4170>  1,749円  +128 円 (+7.9%)  本日終値
 Kaizen Platform<4170>が3日続伸。同社はきょう、都内最大級のモビリティメディア「THE TOKYO TAXI VISION GROWTH」を提供しているニューステクノロジー(東京都港区)と業務提携したことを明らかにしており、これが材料視されたようだ。この提携により、認知、興味関心、比較検討、購買促進の各マーケティングフェーズに最適化された情報訴求を可能にし、タクシー広告の効果最大化に寄与する「KAIZEN Ad for GROWTH」の提供を開始。動画制作実績やノウハウを持つカイゼンが短期間でクオリティの高い動画クリエイティブを制作する。

■INEST <3390>  91円  +5 円 (+5.8%)  本日終値
 INEST<3390>は後場上げ幅を拡大。正午ごろ、2月5日に発行した行使価額修正条項付第2回新株予約権について、割当先の東海東京証券に対して行使停止要請の通知を行うと発表しており、これが好材料視された。業績が堅調に推移しており、事業資金について一定量の確保ができているためという。行使停止期間は3月16日から5月20日までで、11日時点の未行使残存個数は9万1500個(潜在株式数915万株)。

■白銅 <7637>  1,539円  +79 円 (+5.4%)  本日終値
 白銅<7637>が大幅高で5日続伸。10日の取引終了後、21年3月期の連結業績予想について、営業利益を15億円から19億1000万円(前期比15.2%増)へ、純利益を10億7000万円から12億4000万円(同8.0%増)へ上方修正して減益予想から一転して増益予想とし、あわせて38円を予定していた期末一括配当を44円に引き上げたことが好感された。上期までは新型コロナウイルス感染症の影響で業績は計画を下回っていたものの、第3四半期以降はIoT、AI、5Gなどの情報通信技術の用途拡大に伴う半導体需要増を背景に、半導体製造装置市場の拡大及び原材料市況の上昇がプラスに働いた。なお、売上高は390億円(同6.7%減)の従来見通しを据え置いた。

●ストップ高銘柄
 築地魚市場 <8039>  1,442円  +300 円 (+26.3%) ストップ高   本日終値
 sMedio <3913>  1,959円  +400 円 (+25.7%) ストップ高   本日終値
 など、3銘柄

●ストップ安銘柄
 なし

株探ニュース

株探からのお知らせ

    日経平均