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【市況】10日の米国市場ダイジェスト:NYダウ464ドル高、インフレ抑制や追加経済対策が下支え

NYダウ <日足> 「株探」多機能チャートより

■NY株式:NYダウ464ドル高、インフレ抑制や追加経済対策が下支え

米国株式市場はまちまち。ダウ平均は464.28ドル高の32297.02ドル、ナスダックは4.99ポイント安の13068.83で取引を終了した。2月の消費者物価指数(CPI)がインフレの抑制を示したため脅威が後退し寄り付き後、上昇した。10年債入札が冴えず、長期金利が下げ止まるとナスダック総合指数は上げ幅を縮小し下落に転じた。一方、下院が1.9兆ドルの追加経済対策法案を可決し早期成立の目処が立つと回復期待に景気循環株に買いが広がり、引けにかけて、ダウは上げ幅を拡大し史上最高値を更新し引けた。セクター別では、エネルギー、銀行が上昇した一方、半導体・同製造装置、テクノロジー・ハード・機器が下落。

銀行のシティグループ(C)、バンク・オブ・アメリカ(BAC)などは金利先高感に上昇。オンラインカジノのドラフトキング(DKNG)はノルウェーのソブリンファンドがポートフォリオに同社株を加えたとの報道やアナリストの目標株価引き上げを受けて上昇した。また、製薬会社のジョンソン・エンド・ジョンソン(JNJ)は政府による1億回分の追加購入が好感され上昇。一方で、電気メーカーのゼネラル・エレクトリック(GE)は航空機リース事業と競合のエアキャップ・ホールディングスに売却することで合意したと発表し、下落。台所保存容器を手掛けるタッパーウェアブランズ(TUP)は第4四半期決算で修正後の一株当利益が予想を下回り下落した。

ソフトウェアメーカーのオラクル(ORCL)は取引終了後に発表した決算がほぼ予想に一致したものの、時間外取引で下落している。

Horiko Capital Management LLC



■NY為替:米長期金利伸び悩みでドル買い縮小

10日のニューヨーク外為市場でドル・円は、108円78銭から108円34銭まで下落し、108円39銭で引けた。米連邦準備制度理事会(FRB)がインフレ指標として注目している2月消費者物価指数(CPI)コアは、予想外に低下したためインフレ進行への警戒感は後退し、長期金利の低下に伴うドル売りが優勢となった。ただ、10年債入札の低調な結果や米議会下院が1.9兆ドル規模の追加経済対策案を可決し、法案が成立する見込みとなったことや米国株高を意識して、ドル売りは一段落した。

ユーロ・ドルは1.1882ドルから1.1930ドルまで上昇し、1.1929ドルで引けた。ユーロ・円は129円04銭まで下落後、129円31銭まで上昇した。ポンド・ドルは1.3872ドルから1.3938ドルまで上昇した。景気回復への期待持続でポンド買いが優勢となった。ドル・スイスは0.9281フランまで下落後、0.9323フランまで上昇した。



■NY原油:反発で64.44ドル、株高を意識した買いが入る

NY原油先物4月限は、反発(NYMEX原油4月限終値:64.44 ↑0.43)。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物4月限は、前営業日比+0.43ドルの64.44ドルで通常取引を終了した。時間外取引を含めた取引レンジは63.13ドル-64.96ドル。アジア市場で63.13ドルまで下げたが、米長期金利の低下を意識した買いが入ったことによって、ニューヨーク市場で一時64.96ドルまで反発した。その後、63.25ドルまで反落したものの、株高を意識して時間外取引で64.60ドルまで戻している。



■主要米国企業の終値

銘柄名⇒終値⇒前日比(騰落率)

バンクオブアメリカ(BAC) 37.37ドル +1.05ドル(+2.89%)
モルガン・スタンレー(MS) 83.09ドル +2.24ドル(+2.77%)
ゴールドマン・サックス(GS)342.02ドル +11.43ドル(+3.46%)
インテル(INTC) 62.25ドル -0.42ドル(-0.67%)
アップル(AAPL) 119.98ドル -1.11ドル(-0.91%)
アルファベット(GOOG) 2055.03ドル +2.33ドル(+0.11%)
フェイスブック(FB) 264.90ドル -0.84ドル(-0.32%)
キャタピラー(CAT) 221.06ドル +4.26ドル(+1.96%)
アルコア(AA) 31.98ドル +2.04ドル(+6.81%)
ウォルマート(WMT) 132.18ドル +3.29ドル(+2.55%)
《ST》

 提供:フィスコ

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