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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(3):DCM、トヨタ、三井化学

DCM <日足> 「株探」多機能チャートより
■DCMホールディングス <3050>  1,129円  +39 円 (+3.6%)  本日終値
 DCMホールディングス<3050>が3日続伸。9日の取引終了後に自社株買いを実施すると発表しており、これが好材料視された。上限を500万株(発行済み株数の3.26%)、または50億円としており、取得期間は2月10日から4月30日まで。経営環境の変化に対応した機動的な資本政策の遂行及び株主還元策の一環として実施するとしている。

■トヨタ自動車 <7203>  8,130円  +136 円 (+1.7%)  本日終値
 トヨタ自動車<7203>は一進一退。株価は後場に一時前日に比べ3%高に買われたが、買い一巡後はもみ合い状態となった。同社はこの日の午後1時25分に決算発表を行い21年3月期連結業績予想の増額修正を発表した。営業収益は26兆円から26兆5000億円(前期比11.3%減)へ見直したほか、営業利益は1兆3000億円から2兆円(同16.6%減)、純利益は1兆4200億円から1兆9000億円(同6.7%減)に見直した。市場では今期営業利益は1兆5300億円前後が予想されていた。

■伊藤米久HD <2296>  755円  +11 円 (+1.5%)  本日終値
 伊藤ハム米久ホールディングス<2296>が反発。9日の取引終了後、21年3月期の連結業績予想について、売上高を8200億円から8300億円(前期比2.6%減)へ、営業利益を200億円から230億円(同33.2%増)へ、純利益を160億円から185億円(同61.7%増)へ上方修正したことが好感された。新型コロナウイルス感染症の影響により、外食向けの業務用商品の販売が減少した一方、内食需要の高まりを受けて家庭用商品の販売が伸長したことに加えて、コスト削減などに努めたことが寄与する。なお、同時に発表した第3四半期累計(20年4~12月)決算は、売上高6468億2700万円(前年同期比2.1%減)、営業利益221億7200万円(同32.9%増)、純利益183億400万円(同58.0%増)だった。

■三井化学 <4183>  3,385円  +15 円 (+0.5%)  本日終値
 三井化学<4183>が3日続伸。同社は9日取引終了後、21年3月期の連結業績の増額修正を発表したことが好感された。売上収益は1兆1750億円から1兆2150億円(前期比10.0%減)に見直したほか、営業利益は520億円から725億円(同12.3%増)、純利益は330億円から480億円(同41.3%増)に修正した。ナフサ価格が想定を上回って推移しており、製品の販売価格上昇が見込めることが収益の増額要因となる。アナリストからは「力強い上方修正」とポジティブ評価する声が出ている。

■三井海洋開発 <6269>  1,836円  -242 円 (-11.7%)  本日終値  東証1部 下落率3位
 三井海洋開発<6269>が大幅続落。9日の取引終了後に発表した20年12月期連結決算が、売上高3099億2500万円(前の期比6.8%減)、営業損益216億1400万円の赤字(前の期48億4100万円の赤字)、最終損益130億7600万円の赤字(同182億2700万円の赤字)となり、従来予想の営業損益170億円の赤字を下回って着地したことが嫌気された。FPSOの建造工事が想定よりも進捗したことで、売上高は2800億円の従来予想を上回ったものの、欧州で続く新型コロナウイルス感染症の拡大がFPSO建造工事におけるサプライチェーンに与える影響などを再評価し、建造コストを見直したことから赤字幅が拡大したという。なお、21年12月期業績予想は、売上高4000億円(前期比29.1%増)、最終利益50億円を見込んでいる。

■JT <2914>  1,990.5円  -160.5 円 (-7.5%)  本日終値  東証1部 下落率8位
 9日に決算を発表。「今期最終は23%減益、24円減配へ」が嫌気された。
 JT <2914> が2月9日大引け後(15:00)に決算(国際会計基準=IFRS)を発表。20年12月期の連結最終利益は前の期比10.9%減の3102億円になり、21年12月期も前期比22.6%減の2400億円に減る見通しとなった。3期連続減収、6期連続減益になる。
  ⇒⇒JTの詳しい業績推移表を見る

■平田機工 <6258>  7,740円  -560 円 (-6.8%)  本日終値
 平田機工<6258>は大幅安。9日の取引終了後、21年3月期の連結業績予想について、営業利益を25億円から42億円(前期比53.5%増)へ、純利益を15億円から28億円(同60.5%増)へ上方修正し、あわせて従来30円を予定していた期末一括配当予想を65円に引き上げると発表したが、目先の材料出尽くし感から売られたようだ。予定していた案件に計画変更が生じたため、自動車関連の売り上げが予想を下回る見込みとなり、売上高は670億円から660億円(同0.6%増)へ下方修正したものの、全社的な原価率低減や販管費削減努力により、利益を押し上げる。なお、同時に発表した第3四半期累計(20年4~12月)決算は、売上高467億5700万円(前年同期比8.8%増)、営業利益36億5900万円(同2.5倍)、純利益24億200万円(同2.4倍)だった。

■五洋建設 <1893>  827円  -54 円 (-6.1%)  本日終値
 9日に決算を発表。「4-12月期(3Q累計)経常が16%減益で着地・10-12月期も22%減益」が嫌気された。
 五洋建設 <1893> が2月9日大引け後(15:00)に決算を発表。21年3月期第3四半期累計(4-12月)の連結経常利益は前年同期比16.0%減の217億円に減ったが、通期計画の270億円に対する進捗率は80.7%に達し、5年平均の75.7%も上回った。
  ⇒⇒五洋建設の詳しい業績推移表を見る

■平和不動産 <8803>  3,720円  -125 円 (-3.3%)  本日終値
 平和不動産<8803>が4日ぶりに反落。三菱UFJモルガン・スタンレー証券は9日、同社株のレーティングを「バイ」から「ホールド」に引き下げた。目標株価は3350円から4150円に見直した。昨年8月以降の株価上昇を受け、株価の割安感が低下したとして、レーティングを引き下げた。新規プロジェクト「KABUTO ONE」(21年開業予定)と物件売却などによる22年3月期以降の着実な利益成長や総還元性向70%程度に基づく株主還元方針を評価する見方は変更していない。

■マクアケ <4479>  8,460円  -240 円 (-2.8%)  本日終値
 マクアケ<4479>が3日ぶりに反落。同社は9日の取引終了後、海外公募の実施を発表しており、1株利益の希薄化が警戒された。50万株の新株を発行する。発行価格は8091円と9日終値に比べ7.00%のディスカウント率で決定した。発行済み株式数は約4%増加する見込み。調達金額は約38億円で、広告宣伝費や人材採用及び人件費、システム開発費、M&A及び資本業務提携費に充てる。

■ユニマRC <9707>  1,390円  +300 円 (+27.5%) ストップ高   本日終値
 ユニマット リタイアメント・コミュニティ<9707>がストップ高の1390円に買われた。主要株主であるユニマットライフ(東京都港区)が9日の取引終了後、同社の非公開化を目指してTOBを実施すると発表しており、TOB価格1400円にサヤ寄せする格好となった。ユニマットライフは現在、親会社であるユニマットホールディングと合わせてユニマRC株式の18.18%を所有しているが、全株式を取得し非公開化し協働して事業を推進することが、グループの企業価値向上に資すると判断したという。買付予定数は433万7373株(下限147万1500株、上限設定なし)で、買付期間は2月10日から3月25日まで。なおTOB成立後、ユニマRCは所定の手続きを経て上場廃止となる予定で、これを受けて東京証券取引所は、同社株式を2月9日付で監理銘柄(確認中)に指定している。

■ミズホメディー <4595>  1,961円  +400 円 (+25.6%) ストップ高   本日終値
 ミズホメディー<4595>がストップ高。正午ごろ、21年12月期の単独業績予想を発表し、売上高75億9500万円(前期比80.6%増)、営業利益20億5800万円(同4.9倍)、純利益15億900万円(同4.9倍)と大幅増益を見込み、年間配当を前期比38円増の48円を予定していることが好感された。インフルエンザ検査薬は前期並みを見込むものの、「全自動遺伝子解析装置Smart Gene」の普及に伴い「スマートジーン新型コロナウイルス検出試薬」の需要の増加を見込むことが業績を牽引する。なお、20年12月期連結業績は、売上高42億500万円(前の期比34.6%減)、営業利益4億1600万円(同62.5%減)、純利益3億600万円(同65.0%減)と大幅な減収減益だったが、従来予想の営業利益2億3500万円は上振れて着地した。スマートジーン新型コロナウイルス検出試薬が従来予想を上回ったことに加えて、経費全般にわたる節減効果や売上高構成の変化の影響などで利益は上振れたとしている。

■ASTI <6899>  2,055円  +400 円 (+24.2%) ストップ高   本日終値
 ASTI<6899>は朝方から買いを集め、ストップ高の2055円水準に買われた。9日の取引終了後、21年3月期の連結業績予想について、売上高を400億円から440億円(前期比3.3%減)へ、営業損益を収支均衡から7億円の黒字(同27.1%減)へ、最終損益を収支均衡から7億円(同28.8%増)へ上方修正したことが好感された。上期において、車載電装品及びワイヤーハーネスにおける販売の減少から減収減益を余儀なくされるが、自動車をはじめとする納入先企業の生産が下期に入り回復基調となったことから上方修正したという。なお、同時に発表した第3四半期累計(20年4~12月)決算は、売上高304億7500万円(前年同期比11.2%減)、営業利益2億1900万円(同75.0%減)、最終利益1億6900万円(同81.4%減)だった。
■クルーズ <2138>  1,670円  +300 円 (+21.9%) ストップ高   本日終値
 クルーズ<2138>が急騰、前日比300円高はストップ高に買われた。ソーシャルゲーム開発を祖業とするが、現在は低価格のブランド衣料品を扱うeコマース事業を主力展開し業績立て直しを図っている。同社が9日取引終了後に発表した20年4~12月期決算は営業損益が19億1400万円の黒字(前期実績は3億5100万円の赤字)と回復色を鮮明とした。個人向けアパレルのeコマース市場は年々急拡大しており、同社が展開する「SHOPLIST」が若い女性層を中心とする顧客ニーズの取り込みに成功している。これがポジティブサプライズとなり投資マネーが集中した。

●ストップ高銘柄
 ウイルプラス <3538>  969円  +150 円 (+18.3%) ストップ高   本日終値
 など、9銘柄

●ストップ安銘柄
 なし

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