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【特集】藤代宏一氏【2月相場突入、リスクオフ急落後の展望を読む】(2) <相場観特集>

藤代宏一氏(第一生命経済研究所 経済調査部 主任エコノミスト)

―前週の波乱相場から立ち直れるか、投資のポイントは―

 名実ともに2月相場入りとなった1日の東京株式市場は日経平均株価が反発に転じた。前週後半の2日間で1000円近い下げをみせていたが、足もとでは値ごろ感から広範囲に買い戻しが入った。ただ、日米株式市場ともに依然として先行き不透明感は拭えない状況にある。投資家はここからどのようなスタンスで臨むべきか、2月相場の見通しについて、ベテラン市場関係者2人に意見を聞いた。

●「米テーパリングが警戒材料、目先の波乱は一時的か」

藤代宏一氏(第一生命経済研究所 経済調査部 主任エコノミスト)

 米株式市場は個人投資家の投機的売買もあり目先波乱の状況にあるが、これは一時的なものだと思う。米国で話題となっているのは、日本ではあまり知られていないような銘柄だ。例えば、S&P500ベースで空売りが難しくなり、価格発見機能が損なわれるようなことになれば話は別だが、いまはそんな状況ではない。しばらくすれば、個人投資家の動向に揺れた米株式相場も落ち着いてくると思う。

 むしろ気にしておかなければならないのは米連邦準備制度理事会(FRB)によるテーパリング(量的緩和縮小)に向けた動きがあるか、どうかだと思う。2013年には、当時のバーナンキFRB議長が量的緩和に言及したことで「バーナンキショック」が発生したが、テーパリングも第1波でのショックが一番大きいだろう。

 一部のFRB高官がテーパリングの可能性について言及したが、パウエルFRB議長の発言などを踏まえると当面はテーパリングに向けた動きはないと思う。

 冬場は新型コロナウイルスの感染者が増えやすい時期でもあり、景気の下支えに向けた量的緩和は続くだろう。ただ、春先以降に新型コロナの状況が落ち着き始め、景気も回復基調を強めれば、テーパリングに向けた警戒感は再び高まることが予想される。春先以降の経済指標に対する注目度は高まりそうだ。

 こうしたなか、今後1ヵ月程度の日経平均株価は2万8000円を中心にプラスマイナス500円を見込む。NYダウは、3万ドルに再び乗せても最高値をやや下回った水準での一進一退の展開を予想する。

 米国市場ではGAFAM(アルファベット<グーグル>、アップル、フェイスブック、アマゾン・ドット・コム、マイクロソフト)のような銘柄がリスクオフで買われ下値を支えており、底堅い展開は続きそうだ。

(聞き手・岡里英幸)

<プロフィール>(ふじしろ・こういち)
第一生命経済研究所経済調査部・主任エコノミスト。担当は金融市場全般。2005年4月、第一生命保険入社。08年、みずほ証券出向。10年4月第一生命経済研究所出向、同年7月内閣府経済財政分析担当へ2年間出向。12年7月副主任エコノミストを経て、15年4月より現職。

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