【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(1):JCRファ、野村総研、大日本住友
JCRファ <日足> 「株探」多機能チャートより
アスコット<3264>が急反騰、一時34.3%高の309円に買われた。同社はきょう午前、SBIホールディングス<8473>傘下のSBI証券とSBIマネープラザの2社との間で業務提携を行うと発表しており、これが材料視された。同社が開発、保有、及び取引先から紹介を受けた不動産などを裏付けとして、SBI証券とSBIマネープラザが金融商品を組成し、第三者に販売を行うという。同社では今後、SBIグループが有する金融ノウハウを活用し協業を深化させることで、販売物件の間口の拡大や販売手法の多様化を図っていくとしている。
■JCRファーマ <4552> 3,450円 +335 円 (+10.8%) 本日終値 東証1部 上昇率2位
JCRファーマ<4552>が大幅高で6連騰、きょうは一時22%の急騰で3800円まで駆け上がった。特に直近3営業日のパフォーマンスが目立ち、きょうの高値まで上げ幅は合計で1200円を超えている。業績は遺伝子組み換え天然型ヒト成長ホルモン製剤や腎性貧血のバイオ医薬品が好調で収益を牽引している。28日取引終了後に発表した20年4~12月期決算では営業利益が前年同期比84%増の39億5200万円と大幅な伸びを達成しており、これを評価する買いが集中した。また、同社は英アストラゼネカの新型コロナワクチン原液の国内製造を受託していることで、今後のワクチン普及を前にマーケットの注目度が高い。
■アイティメディア <2148> 2,305円 +211 円 (+10.1%) 本日終値 東証1部 上昇率3位
アイティメディア<2148>が物色人気。ITニュースサイトなどを主力にネットメディアを展開するが、ネット上でBtoBの「見込み顧客」を発掘して企業の営業活動を支援するリードジェネレーション事業が好調で収益を牽引している。28日取引終了後、21年3月期業績予想の修正を発表、売上高は従来予想の63億8000万円から66億円(前期比25%増)、営業利益は17億3000万円から19億円(同62%増)に増額しており、これを手掛かり材料に買いが集まった。また、好決算を背景に今期の配当を従来計画の14円から15円に1円上乗せしており、これも投資マネーの攻勢を後押しした。
■野村総合研究所 <4307> 3,535円 +265 円 (+8.1%) 本日終値 東証1部 上昇率5位
野村総合研究所<4307>が急騰。株価は5日ぶりに上昇し一時、前日に比べ10%超高に買われた。岩井コスモ証券は28日、同社株の投資判断「A」を継続するとともに、目標株価は3800円から4500円に引き上げた。同社は27日に21年3月期の連結営業利益を830億円から860億円(前期比3%増)に上方修正した。証券会社向けやデジタルトランスフォーメーション(DX)に関わる情報システム関連売り上げが好調だ。同証券では、DX関連のIT投資が増える事業環境は、コンサルティングと情報システム構築の両方に強みを持つ同社の優位性を高めると指摘。22年3月期の同利益は今期予想比10%増の950億円と11期連続増益を見込んでいる。
■大日本住友製薬 <4506> 1,697円 +124 円 (+7.9%) 本日終値 東証1部 上昇率6位
28日に決算を発表。「10-12月期(3Q)税引き前は78%増益」が好感された。
大日本住友製薬 <4506> が1月28日大引け後(15:30)に決算(国際会計基準=IFRS)を発表。21年3月期第3四半期累計(4-12月)の連結税引き前利益は前年同期比5.6%減の797億円に減った。
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■日本ゼオン <4205> 1,680円 +113 円 (+7.2%) 本日終値 東証1部 上昇率7位
日本ゼオン<4205>が後場動意。前日に比べ8%超上昇し、昨年来高値を更新した。同社はきょう午後0時30分頃に、21年3月期通期の連結業績予想を修正。営業利益見通しを前期比11.1%増の290億円(従来予想は160億円)に引き上げた。売上高は同6.8%減の3000億円(従来予想は2750億円)に上方修正。高機能材料事業で光学フィルムの販売が堅調なほか、エラストマー素材事業が回復基調にあることが主な要因。また、利益面では費用の圧縮に取り組んだことが寄与するとしている。あわせて、期末配当を従来計画比1円増額の11円(前期実績は10円)にすることも発表。中間配11円と合わせた年間配当は22円(前期は21円)となる。
■新光電気工業 <6967> 2,630円 +176 円 (+7.2%) 本日終値 東証1部 上昇率8位
新光電気工業<6967>は急反騰して一時、前日比385円(15.7%)高の2839円に買われ、昨年来高値を更新した。28日の取引終了後、21年3月期の連結業績予想について、売上高を1773億円から1829億円(前期比23.3%増)へ、営業利益を135億円から187億円(同5.8倍)へ、純利益を100億円から134億円(同5.0倍)へ上方修正したことが好感された。テレワークやオンライン学習の拡大、5Gの実用化などを背景に、サーバー及びパソコン向けにフリップチップタイプパッケージの受注が想定を上回って推移していることに加えて、大型の設備投資を展開してきたフリップチップタイプパッケージの新ラインの量産稼働開始が売り上げの増加に貢献した。また、セラミック静電チャックが半導体製造装置市場の旺盛な需要を背景に売り上げが更に伸長し、また、第3四半期に入って自動車向け需要の底打ちなどにより、リードフレームの売り上げが回復に転じていることなども寄与する。なお、第3四半期累計(20年4~12月)決算は、売上高1354億9800万円(前年同期比26.0%増)、営業利益148億8700万円(前期5300万円)、純利益109億3700万円(同6400万円)だった。
■野村不HD <3231> 2,334円 +147 円 (+6.7%) 本日終値 東証1部 上昇率9位
28日に決算を発表。「今期経常を20%上方修正」が好感された。
野村不動産ホールディングス <3231> が1月28日大引け後(15:00)に決算を発表。21年3月期第3四半期累計(4-12月)の連結経常利益は前年同期比82.6%増の400億円に拡大した。併せて、通期の同利益を従来予想の490億円→590億円(前期は730億円)に20.4%上方修正し、減益率が32.9%減→19.3%減に縮小する見通しとなった。
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同時に発表した「1.36%を上限に自社株買いを実施」も買い材料。
発行済み株式数(自社株を除く)の1.36%にあたる250万株(金額で40億円)を上限に自社株買いを実施する。買い付け期間は1月29日から4月26日まで。また、今回取得した全株と1月28日時点で保有する自己株式(939万9164株)を5月31日付で消却する。
■ゴールドクレスト <8871> 1,802円 +99 円 (+5.8%) 本日終値 東証1部 上昇率10位
ゴールドクレスト<8871>が急反発して一時、前日比247円(14.5%)高の1950円に買われた。28日の取引終了後に発表した第3四半期累計(20年4~12月)連結決算は、売上高230億4500万円(前年同期比25.1%減)、営業利益54億2100万円(同50.7%減)、純利益32億9600万円(同52.2%減)と大幅な営業減益となったものの、10~12月期の営業利益が同16倍となったことに加えて、通期計画に対する進捗率が95%となったことが好感された。低金利などを背景に都心及び都心近郊のマンション需要が堅調に推移したほか、オンライン商談を導入するなど事業活動の正常化を進めたことが奏功した。なお、21年3月期通期業績予想は、売上高280億円(前期比19.5%減)、営業利益57億円(同50.5%減)、純利益33億5000万円(同55.9%減)の従来見通しを据え置いている。
■アバント <3836> 1,379円 +71 円 (+5.4%) 本日終値
アバント<3836>が後場プラス圏に急浮上し昨年来高値を更新。午後1時ごろに発表した第2四半期累計(20年7月~12月)連結決算が、営業利益12億9600万円(前年同期比19.3%増)、純利益8億2400万円(同22.5%増)と2ケタ増益となったことが好感された。前年同期のライセンス収入増の反動で売上高は76億3700万円(同1.2%減)と減収となったが、第1四半期に減収だったビジネス・インテリジェンス事業が増収に転じたほか、ソフトウェアの保守料などのストック売り上げは順調に拡大していることが寄与。また、不要不急のコスト削減を進めてきたことも奏功した。なお、21年6月期通期業績予想は、売上高161億1000万円(前期比2.7%増)、営業利益23億3000万円(同2.3%増)、純利益15億6100万円(同1.5%増)の従来見通しを据え置いている。
株探ニュース