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【特集】残念! “20倍スター株”BASEに乗り遅れ、その挽回は「2匹目のドジョウ作戦」
すご腕投資家に聞く「銘柄選び」の技 順張りのリバモさん。の場合~最終回
第1回目「3000万円の難病治療費も楽々カバー、「トレンド先読み×モメンタム」の勝ち技」を読む
第2回目「5年で億り人達成につなげた4つの勝ちパターンとは?」を読む
第3回目「『5秒で決断』『早すぎる利確&逃げ遅れを防止』の技を磨くPDCA」を読む
投資家であれば、そのほとんどが一度や二度は「大損して大ヘコミ」とか、「大きな獲物をみすみす取り逃がした」などの苦い失敗や悔しい体験があるものだ。
だが今回登場の順張りのリバモさん。(ハンドルネーム、以下、リバモさん)は、大損の記憶はほとんどないという。買い出動後、何か「マズイ」と思うことがあれば、すぐに損切り、そして撤退に回るためだ。
一方で、この素早い損切り&撤退は、大きな利益を取り逃す「機会損失」の副作用がつきまとう。さらに兼業投資家で投資に割ける時間や資金も限られることから、触らずに見送った銘柄が大化けして悔しい思いをした経験もいくつもある。
大損するよりはマシだが、大化けの取り逃がしは避けたいもの。ただし、失敗や悔しい思いをしても、メゲていたり、嘆いたりしているだけでは、次のチャンスも取り逃す。
同じ悔しさを味わないためには、挽回策を身につけることが欠かせない。シリーズ最終回は、逃した獲物を別の形で取り返すというリベンジ技について紹介する。
コロナ相場のスター銘柄を取りこぼし
リバモさんが最近、大きなリターンを取り逃がして苦々しい思いをした銘柄の代表例に、2020年3月以降、大きく株価を飛躍させたBASE<4477>、メドピア<6095>、メドレー<4480>がある。
BASEはEコマースプラットフォームの「BASE」や、オンライン決済サービス「PAY.JP」の運営を行う会社で、いわゆるEC(電子商取引)関連の代表格。メドピアは医師向けコミュニティサイトを運営し、医師の転職支援、薬剤評価の掲示板、相談なども運営する。メドレーは、医療ヘルスケア領域の人材採用システムを主力とし、ネット診療システムや医療情報サービスも行う企業だ。
3社ともコロナ禍による「巣ごもり需要」「オンライン化」の流れに乗って、株価はわずか半年強で右肩上がりの目覚ましい上昇を見せた。昨年3月中旬の最悪期から各銘柄の最好調期まで見渡すと、BASEは20倍化、メドピアは8倍化、メドレーは6倍化、といずれも大きな飛躍を遂げている。
■BASE<4477>の週足チャート(2019年11月~)
注:出来高・売買代金の棒グラフの色は当該株価が前期間の株価に比べプラスの時は「赤」、マイナスは「青」、同値は「グレー」。以下同
他の銘柄に気を取られてBASEはスルー
リバモさんは、この"コロナ禍スター"の3銘柄のうち、特にオイシイ上昇を見せたBASEには全く触らずのままだった。
また残り2銘柄は初動で取引してある程度の利益は得たものの、全体の伸びからはほんの一部の上昇を取っただけに過ぎず、その後のダイナミックな上昇は取り逃がす悔しい思いをした。
もちろん、この銘柄が大活躍している時期には、リバモさんは並行し別の銘柄に資金を投入してそれなりの利益を上げていたため、まるっきり的外れな行動をしていたわけではない。
BASEをスルーしてしまったのは、同時期にコロナ相場の旬のテーマとされていた、「テレワーク」や「GIGAスクール構想」「マスク関連」などに該当する銘柄に注意を払っていたからだ。
だが、常に最高のパフォーマンスを追求する立場からは、BASEのようなオイシイ銘柄の取りこぼしはかなり悔しいことに違いはない。
3つのアプローチでリベンジ戦
そこで、リバモさんはこの悔しさを糧として、現在、3つの要素を用いてリベンジ戦を試みている。
1つ目が、「柳の下の2匹目のドジョウを狙う」作戦
2つ目が、これまで実践していたテクニカル分析に加え、ファンダメンタルズ分析を取り入れた中長期投資も視野に入れる新たな投資法を追加
3つ目が、従来は利益確定後には、あえてその銘柄の動きは追わないこととしていたが、今後は監視を続けるよう方向転換
――という対応策だ。
上記2つ目までのリベンジ策を生かしたやり方では、2020年の11月中旬から買い出動しているEストアー<4304>への投資がいい滑り出しをしている。
同社は、その社名にも表わされるように、EC(電子商取引)の支援を行う会社で、Webショップの運営・販促のサポートがメインビジネスだ。
特に今年21年9月にデジタル庁が新設されることにより、昨年あたりから「DX(デジタルトランスフォーメーション)」関連が一層の注目テーマとして投資家の熱視線を集めつつある。
同社はその関連銘柄の1つと見られており、株価は昨年11月中旬から跳ね上がり始める。リバモさんは、ほぼこれと同じタイミングで飛び乗ることに成功した。
■Eストアー<4304>の日足チャート(2020年7月末~)
このEストアーは、これまで短期の株価上昇の勢いに乗るモメンタム投資が中心だったリバモさんが、BASEの取りこぼしの悔しい経験、そして最近の相場環境の変化を踏まえて、ファンダメンタルズも重視しつつ中長期視野で注目している銘柄の1つになる。
言うなれば、「新リバモ流投資」の試金石的な位置付けとなるものだ。このことは既に第1回記事で触れている。
株式の世界でも「2匹目」を作りたがっている
Eストアーへの着眼点の詳細は後に触れるとして、まずは「柳の下の2匹目のドジョウを狙う」戦略について見ていこう。
2匹目のドジョウとは、大きな成功を収めた人や物事の後釜あるいは2番手を目指して、最初の成功者のやり方を真似して2度目の成功を狙うことを比喩した言葉だ。このケースで1匹目のドジョウをBASEとするならば、その2匹目としてBASEに追随するのがEストアーになる。
なぜそう考えたかについては、BASEの取り逃がしで悔しい思いをしながら2番手探しに目を光らせていたところ、
リバモさんと同様にBASEに乗り損なって悔しがっている投資家が意外に多かったこと、
そしてその人たちも後釜を探していたこと、
その候補としてEストアーに期待するムードが、SNS(交流サイト)でのコメントから感じられた
――ためという。
Eストアーへの期待は、SNSで「これもあるし、あれもあるよ」とポジティブなコメントが連発されていて、あたかも同社をBASEの"2匹目"に仕立てあげたいかのように感じられたという。
※当該情報は、一般情報の提供を目的としたものであり、有価証券その他の金融商品に関する助言または推奨を行うものではありません。
...
文・イラスト/福島由恵(ライター)、編集・構成/真弓重孝(株探編集部)
順張りのリバモさん。(ハンドルネーム・50代・男性)のプロフィール:
自身の持病の治療にかかる高額医療費の捻出と、共働きだった妻の退職による収入減に対応するため2013年より株式投資を開始する。
かつては音楽関係の仕事をしており、投資初心者&サラリーマン投資家でありながら、値動きのよい人気銘柄に順張り投資するモメンタム投資で資産を拡大させ、いきなり5年目にして億万投資家に。
SNS(交流サイト)などの書き込みを基に、トレンドの変化やブームの兆しを読み取ることが得意で、短期の大化け株を次々とゲットすることに成功。
これまでは主にチャートの動きを見て売買判断を下していたが、最近は相場環境の変化に対応しつつ、中長期のファンダメンタルズ投資のウエートも高め中。自身も変化させて進化を追求する姿勢が、勝利を呼び込んでいる。
自身の持病の治療にかかる高額医療費の捻出と、共働きだった妻の退職による収入減に対応するため2013年より株式投資を開始する。
かつては音楽関係の仕事をしており、投資初心者&サラリーマン投資家でありながら、値動きのよい人気銘柄に順張り投資するモメンタム投資で資産を拡大させ、いきなり5年目にして億万投資家に。
SNS(交流サイト)などの書き込みを基に、トレンドの変化やブームの兆しを読み取ることが得意で、短期の大化け株を次々とゲットすることに成功。
これまでは主にチャートの動きを見て売買判断を下していたが、最近は相場環境の変化に対応しつつ、中長期のファンダメンタルズ投資のウエートも高め中。自身も変化させて進化を追求する姿勢が、勝利を呼び込んでいる。
第1回目「3000万円の難病治療費も楽々カバー、「トレンド先読み×モメンタム」の勝ち技」を読む
第2回目「5年で億り人達成につなげた4つの勝ちパターンとは?」を読む
第3回目「『5秒で決断』『早すぎる利確&逃げ遅れを防止』の技を磨くPDCA」を読む
投資家であれば、そのほとんどが一度や二度は「大損して大ヘコミ」とか、「大きな獲物をみすみす取り逃がした」などの苦い失敗や悔しい体験があるものだ。
だが今回登場の順張りのリバモさん。(ハンドルネーム、以下、リバモさん)は、大損の記憶はほとんどないという。買い出動後、何か「マズイ」と思うことがあれば、すぐに損切り、そして撤退に回るためだ。
一方で、この素早い損切り&撤退は、大きな利益を取り逃す「機会損失」の副作用がつきまとう。さらに兼業投資家で投資に割ける時間や資金も限られることから、触らずに見送った銘柄が大化けして悔しい思いをした経験もいくつもある。
大損するよりはマシだが、大化けの取り逃がしは避けたいもの。ただし、失敗や悔しい思いをしても、メゲていたり、嘆いたりしているだけでは、次のチャンスも取り逃す。
同じ悔しさを味わないためには、挽回策を身につけることが欠かせない。シリーズ最終回は、逃した獲物を別の形で取り返すというリベンジ技について紹介する。
コロナ相場のスター銘柄を取りこぼし
リバモさんが最近、大きなリターンを取り逃がして苦々しい思いをした銘柄の代表例に、2020年3月以降、大きく株価を飛躍させたBASE<4477>、メドピア<6095>、メドレー<4480>がある。
BASEはEコマースプラットフォームの「BASE」や、オンライン決済サービス「PAY.JP」の運営を行う会社で、いわゆるEC(電子商取引)関連の代表格。メドピアは医師向けコミュニティサイトを運営し、医師の転職支援、薬剤評価の掲示板、相談なども運営する。メドレーは、医療ヘルスケア領域の人材採用システムを主力とし、ネット診療システムや医療情報サービスも行う企業だ。
3社ともコロナ禍による「巣ごもり需要」「オンライン化」の流れに乗って、株価はわずか半年強で右肩上がりの目覚ましい上昇を見せた。昨年3月中旬の最悪期から各銘柄の最好調期まで見渡すと、BASEは20倍化、メドピアは8倍化、メドレーは6倍化、といずれも大きな飛躍を遂げている。
■BASE<4477>の週足チャート(2019年11月~)
注:出来高・売買代金の棒グラフの色は当該株価が前期間の株価に比べプラスの時は「赤」、マイナスは「青」、同値は「グレー」。以下同
他の銘柄に気を取られてBASEはスルー
リバモさんは、この"コロナ禍スター"の3銘柄のうち、特にオイシイ上昇を見せたBASEには全く触らずのままだった。
また残り2銘柄は初動で取引してある程度の利益は得たものの、全体の伸びからはほんの一部の上昇を取っただけに過ぎず、その後のダイナミックな上昇は取り逃がす悔しい思いをした。
もちろん、この銘柄が大活躍している時期には、リバモさんは並行し別の銘柄に資金を投入してそれなりの利益を上げていたため、まるっきり的外れな行動をしていたわけではない。
BASEをスルーしてしまったのは、同時期にコロナ相場の旬のテーマとされていた、「テレワーク」や「GIGAスクール構想」「マスク関連」などに該当する銘柄に注意を払っていたからだ。
だが、常に最高のパフォーマンスを追求する立場からは、BASEのようなオイシイ銘柄の取りこぼしはかなり悔しいことに違いはない。
3つのアプローチでリベンジ戦
そこで、リバモさんはこの悔しさを糧として、現在、3つの要素を用いてリベンジ戦を試みている。
1つ目が、「柳の下の2匹目のドジョウを狙う」作戦
2つ目が、これまで実践していたテクニカル分析に加え、ファンダメンタルズ分析を取り入れた中長期投資も視野に入れる新たな投資法を追加
3つ目が、従来は利益確定後には、あえてその銘柄の動きは追わないこととしていたが、今後は監視を続けるよう方向転換
――という対応策だ。
上記2つ目までのリベンジ策を生かしたやり方では、2020年の11月中旬から買い出動しているEストアー<4304>への投資がいい滑り出しをしている。
同社は、その社名にも表わされるように、EC(電子商取引)の支援を行う会社で、Webショップの運営・販促のサポートがメインビジネスだ。
特に今年21年9月にデジタル庁が新設されることにより、昨年あたりから「DX(デジタルトランスフォーメーション)」関連が一層の注目テーマとして投資家の熱視線を集めつつある。
同社はその関連銘柄の1つと見られており、株価は昨年11月中旬から跳ね上がり始める。リバモさんは、ほぼこれと同じタイミングで飛び乗ることに成功した。
■Eストアー<4304>の日足チャート(2020年7月末~)
このEストアーは、これまで短期の株価上昇の勢いに乗るモメンタム投資が中心だったリバモさんが、BASEの取りこぼしの悔しい経験、そして最近の相場環境の変化を踏まえて、ファンダメンタルズも重視しつつ中長期視野で注目している銘柄の1つになる。
言うなれば、「新リバモ流投資」の試金石的な位置付けとなるものだ。このことは既に第1回記事で触れている。
株式の世界でも「2匹目」を作りたがっている
Eストアーへの着眼点の詳細は後に触れるとして、まずは「柳の下の2匹目のドジョウを狙う」戦略について見ていこう。
2匹目のドジョウとは、大きな成功を収めた人や物事の後釜あるいは2番手を目指して、最初の成功者のやり方を真似して2度目の成功を狙うことを比喩した言葉だ。このケースで1匹目のドジョウをBASEとするならば、その2匹目としてBASEに追随するのがEストアーになる。
なぜそう考えたかについては、BASEの取り逃がしで悔しい思いをしながら2番手探しに目を光らせていたところ、
リバモさんと同様にBASEに乗り損なって悔しがっている投資家が意外に多かったこと、
そしてその人たちも後釜を探していたこと、
その候補としてEストアーに期待するムードが、SNS(交流サイト)でのコメントから感じられた
――ためという。
Eストアーへの期待は、SNSで「これもあるし、あれもあるよ」とポジティブなコメントが連発されていて、あたかも同社をBASEの"2匹目"に仕立てあげたいかのように感じられたという。
※当該情報は、一般情報の提供を目的としたものであり、有価証券その他の金融商品に関する助言または推奨を行うものではありません。
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