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【特集】利益成長“青天井”銘柄リスト【総集編】第2弾 24社選出 <成長株特集>

野村マイクロ <日足> 「株探」多機能チャートより
 本特集では、10月下旬から11月中旬までの決算集中期間に配信した「利益成長“青天井"銘柄リスト」を、“全期間”を対象に再構成した総集編をお届けします。今回は10日に配信した時価総額1000億円以上の銘柄を対象とした「第1弾」に続き、時価総額300億円以上1000億円未満の銘柄を対象に、20年7-9月期に四半期ベースの過去最高益を更新し、かつ今期も最高益を見込む、いわゆる利益が“青天井”状況になっている銘柄をリストアップした。

 下表では、本決算月にかかわらず、20年7-9月期に経常利益が全四半期ベースの過去最高益を上振れて更新した銘柄をピックアップ。さらに、会社側が今期(通期計画)も過去最高益見通しを示している24社を選び出し、7-9月期の過去最高益に対する上振れ率が大きい順に記した。

 上振れ率トップとなったJストリーム <4308> [東証M]の7-9月期(第2四半期)経常利益は過去最高益を2.8倍も上回る7億円に急拡大し、実に50四半期ぶりに過去最高益を塗り替えた。感染症対策の活発化による動画利用の拡大を背景に、医薬領域でWEB講演会向けライブ配信の受注が急増したほか、関連するWEB・映像コンテンツ制作も拡大した。同社はコロナ下の成長株として評価が高く、株価は3日に昨年末比9.3倍となる6840円まで上値を伸ばす場面があった。

 2位に入ったケアネット <2150> [東証M]は新型コロナウイルス感染症の影響による製薬会社の訪問営業活動自粛を背景に、医療情報サイト「ケアネット」を通じた医薬営業支援サービスの受注が大幅に増加し、7-9月期(第3四半期)の経常利益は過去最高だった直前の4-6月期を2.1倍も上回る5.7億円に拡大して着地。足もとの好調な業績を踏まえ、20年12月期通期の業績見通しを大幅上方修正している。

 続く3位のすららネット <3998> [東証M]は、経済産業省の先端的教育用ソフトウェア導入実証事業(EdTech導入補助金)の交付が決定したことを受け、自治体を通じて公立小中学校でオンライン学習教材の採用が進んだほか、主力の学習塾や個人学習者の利用も伸びた。また、営業活動やセミナーをオンラインに切り替えたことで出張関連費用などが減少し、7-9月期(第3四半期)は3四半期連続の最高益更新を果たした。

 5位の野村マイクロ・サイエンス <6254> [東証2]は国内と中国の超純水製造装置案件が順調に推移したうえ、韓国では大型水処理装置案件が寄与し、7-9月期(第2四半期)は売上高84.5億円(前年同期比62.9%増)、経常利益13億円(4.0倍)と業績高変化を遂げた。テレワークの実施などで販管費が減少したことも利益拡大につながった。株価は11月20日に新規上場した07年10月につけた上場来高値を約13年1ヵ月ぶりに更新し、その後も上値を追う頑強な値動きを続けている。

 8位のLITALICO <6187> は新型コロナウイルス感染拡大のマイナス影響があったものの、障害者就労支援を展開する主力のLITALICOワークス事業で就職者の増加によって既存拠点の報酬単価が増加したうえ、オンライン支援も拡大し、7-9月期(第2四半期)の経常利益は前年同期比66.9%増の4.7億円に膨らんだ。併せて、減益予想だった21年3月期通期の経常利益を一転して最高益見通しに大幅増額修正している。

 12位の三井倉庫ホールディングス <9302> は巣ごもり消費の拡大で家電メーカー物流が好調だったことに加え、自動車メーカーの生産回復に伴う自動車関連貨物の緊急輸送案件が発生したことが収益を押し上げた。また、販管費の減少なども寄与し、7-9月期(第2四半期)の経常利益は前年同期比47.5%増の48.1億円に伸び、7四半期ぶりに過去最高益を更新した。

 15位にリストアップされた自動車コーティングを手掛けるKeePer技研 <6036> の7-9月期(第1四半期)は、SNSでのユーザー評価の上昇を背景に、高価格帯のコーティング施工が大幅に増加した。コロナ禍で車にキレイに長く乗りたいという需要が高まったことも追い風となり、経常利益は過去最高を11.4%上回る7.1億円に伸びて着地。決算発表と同時に早くも21年6月期通期予想を上方修正するなど業績は絶好調で、株価は青空圏を舞う展開となっている。

 16位のエラン <6099> は高齢化が進むなか、病院や介護施設の利用者に衣類・タオルのレンタルと日用品を提供する「CSセット」の導入施設数が増加し、7-9月期(第3四半期)は売上高、経常利益ともに過去最高を記録した。同じく介護関連で23位のチャーム・ケア・コーポレーション <6062> は既存施設で高水準の入居率を維持したうえ、新規開設した老人ホームの入居も順調に進み、7-9月期(第1四半期)の経常利益は2四半期連続の最高益更新となった。

 選出リストは内需関連が大半を占めたが、製造業では野村マイクロが5位、やまびこ <6250> が22位にリスト入りしている。やまびこの7-9月期(第3四半期)はコロナ禍で在宅時間が増加するなか、北米や国内で刈払機などの小型屋外作業機械の販売が大きく伸びた。業績好調に伴い、20年12月期業績見通しと配当予想を増額修正している。指標面では予想PER9.6倍、PBR0.9倍と割安感が強く上値余地は大きいとみられる。

           ┌─ 四半期 経常利益 ─┐ ┌── 通期 経常利益 ──┐ 予想
コード 銘柄名     上振れ率 7-9月期 過去最高 上振れ率 今期予想 過去最高  PER
<4308> Jストリーム    182   701   249    220   1800   562 51.2
<2150> ケアネット     111   575   272    119   1300   593 91.9
<3998> すららネット   91.6   205   107    113   476   223  115
<9467> アルファP    64.7   705   428   16.4   1700   1461 30.6
<6254> 野村マイクロ   51.6  1301   858   62.2   3078   1898 16.3
<4427> エデュラボ    43.6  1048   730   15.3   1850   1605 55.9
<2160> ジーエヌアイ   31.6   562   427   22.2   1463   1197  150
<6187> りたりこ     27.1   474   373   17.6   1150   978  101
<3540> Ciメディカ   24.7  1292   1036   57.3   3400   2161 29.6
<3984> ユーザーロカ   24.0   212   171   16.9   769   658 60.0

<3465> ケイアイ不    23.4  2798   2268   10.8   7000   6317  9.2
<9302> 三井倉HD    19.4  4815   4033   24.5  13800  11087  6.7
<5911> 横河ブHD    12.7  6407   5683    1.0  14000  13864  9.0
<9099> C&Fロジ    12.1  1850   1651   13.3   5700   5029 13.3
<6036> KeePer   11.4   713   640   51.1   2075   1373 44.0
<6099> エラン      10.7   559   505   19.9   1800   1501 79.9
<7816> スノーピーク    9.7   554   505   42.0   1366   962 43.1
<3371> ソフトクリエ    8.4   951   877   17.3   2865   2442 22.7
<6556> ウェルビー     6.7   577   541   11.0   1950   1756 28.6
<4113> 田岡化       6.4  1071   1007   25.5   3400   2710 16.5

<8771> イー・ギャラ    4.9   774   738    9.1   3000   2751 48.9
<6250> やまびこ      1.4  3747   3697   16.6   8500   7288  9.6
<6062> チャームケア    0.8   526   522   22.6   2250   1835 26.8
<9639> 三協フロンテ    0.6  2140   2128    2.7   7500   7303  9.1

※ 2019年12月以降に上場した企業と今期見通しを開示していない企業は除いた。四半期の過去最高益は原則、四半期決算の開示が本格化した2003年4-6月期以降の業績に基づいたものです。

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