【市況】注目銘柄ダイジェスト(前場):日立金、Retty、キユーピーなど
アルプスアル <日足> 「株探」多機能チャートより
アルプスアル<6770>:1369円(+14円)
もみ合い。モルガン・スタンレーMUFG証券では投資判断を「イコールウェイト」から「アンダーウェイト」に格下げしている。目標株価も1500円から1200円に引き下げている。スマホ用カメラアクチュエータの利益予想を引き下げたことで業績予想を下方修正、今期営業利益は130億円を予想で、市場コンセンサスの188億円を下回るとみている。アルパインとの経営統合効果が出るまでには要時間ともしているようだ。
じもとHD<7161>:1089円(+37円)
大幅続伸。SBIホールディングスが同社との資本提携方針を固めたと報じられている。第三者割当増資を引き受けて40億円規模を出資、出資比率は2割弱となる見通しのようだ。SBIでは「地銀連合構想」を進めているが、今回の提携で出資地銀は合計7行となる。フィンテックや資産運用高度化などの今後の展開を期待する動きが優勢に。
キユーピー<2809>:2342円(+122円)
大幅反発。前日に20年11月期の業績上方修正を発表している。営業利益は従来予想の240億円から275億円にまで増額、コスト低減の取り組み強化、海外での想定以上の利益回復などが上振れの背景としている。250億円程度の市場予想も上回る水準となっている。業務用主体のタマゴ事業の回復などは鈍いとみられていたなか、順調な収益確認を評価する動きが先行しているようだ。
ブレインパッド<3655>:3985円(+190円)
大幅反発。伊藤忠との資本・業務提携を発表している。伊藤忠が発行済み株式の3%に当たる約10億円を出資し、共同開発体制の強化を図っていくことを計画している。伊藤忠は食品流通の分野で商品の売れ行きや季節要因を分析し、需要予測や在庫の圧縮につなげているが、今回の出資でデータ分析機能をさらに強化する方針。同社にとっても主要顧客とのさらなる関係強化、データ開発力強化につながっていくと期待される形に。
日立金<5486>:1528円(+131円)
大幅反発。約53%を出資する親会社の日立製作所が、同社株の売却に向けて入札手続きに入ったと報じられている。ベインキャピタルやKKRなど複数の大手投資ファンドが応札を検討しているもよう。月内を期限に応札希望者を募って候補を絞り込み、その後に2次入札に進むようだ。これまでも日立製作所はグループ再編の動きを進めており、もともと次の再編候補と位置付けられていたが、あらためてプレミアム付与を期待の動きが優勢に。
Retty<7356>:1778円(+131円)
大幅に3日ぶり反発。19日付の大量保有報告書でゴールドマン・サックス証券のグループ会社3社が計6.89%を保有していることが明らかとなり、買い材料視されている。報告義務発生日は13日。保有目的は、有価証券関連業務の一部としてのトレーディング・有価証券の借入等のほか、運用目的の証券投資信託による保有及び投資一任契約に基づく運用などとなっている。
中京医薬<4558>:463円(+7円)
大幅に反発。8月24日に発行した第1回新株予約権の権利行使が完了したと発表している。11月16-19日に2000個(発行総数の16.7%)が行使され、20万株が交付された。行使完了で株式価値の希薄化懸念が払拭され、買い安心感が広がっている。また、19日に国内での新型コロナウイルスの感染者数が2388人と過去最多を更新しており、感染対策銘柄の一角として引き続き注目されていることも買い戻しにつながっているようだ。
アララ<4015>:3085円
公開価格(1400円)の2.2倍となる3080円で初値を付けた。19日に上場したが、取引が成立していなかった。会社設立は06年8月16日。キャッシュレスサービスやメッセージングサービス、データセキュリティサービスなどの事業を展開する。21年8月期の営業利益予想は前期比92.2%増の2.63億円。キャッシュレスサービス事業でハウス電子マネー決済額が伸長するほか、メッセージングサービス事業も堅調に推移すると見込んでいる。
《ST》
提供:フィスコ