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【特集】大谷正之氏【空駆ける秋相場は来るか、日本株上昇のシナリオは?】 <相場観特集>

大谷正之氏(証券ジャパン 調査情報部長)

―米国株に比べ相対的強さ、10月下旬からの中間決算に注目―

 28日の日経平均株価は前週末に比べ307円高と大幅続伸。先週末の米国株高に加え、中間期末の配当再投資に向けた期待などが追い風に働いた。東京市場は、今週末から10月に入り、下期相場に突入する。足もとでは、高値警戒感から波乱が目立つ米国株に対して、日本株の相対的な強さを指摘する声は少なくない。米大統領選が目前に迫る10月相場の行方に関して証券ジャパン調査情報部長の大谷正之氏に聞いた。

●「2万4000円近辺への上昇期待も」

大谷正之氏(証券ジャパン 調査情報部長)

 東京市場は10月相場に向けて、下値を切り上げる堅調な相場を想定している。今後1ヵ月程度の日経平均株価の想定レンジは、下値は13週移動平均線がある2万2800円程度、上値は2万4000円の手前あたりまで上昇余地があるとみている。10月前半はもたつく場面があるかもしれないが、後半にかけ盛り返す展開を見込んでいる。

 特に、来月下旬から中間決算が始まる。日本企業は第1四半期の決算時に今期の見通しを出した企業が多いが、その数字は控えめなものが少なくなく、予想を上回るところも数多く出てくるだろう。また、Go To トラベルなどの実施も景気底上げに対する期待を盛り上げるだろうし、菅新政権による行政デジタル化の推進などもプラス要因に働くと思う。

 一方、米国市場は新型コロナウイルスに対するワクチン開発がうまくいけばプラス要因となるが、今週は第1回目の大統領選挙のテレビ討論会も予定されている。いよいよ11月の米大統領選が目前に迫ってきたが、その結果を巡っては不透明感も強い。また、米中対立も激しさを増している。こうしたなか当面、米国市場は一進一退が予想されるが、下値切り上げが期待できる日本株は相対的な強さを発揮できるだろう。

 行政のデジタル化推進は重要テーマとして注目できる。NEC <6701> や富士通 <6702> のほか、野村総合研究所 <4307> や日本オラクル <4716> 、オービック <4684> などに期待したい。また、地方創生にも絡み地方銀行の再編ではSBIホールディングス <8473> などの活躍が見込めるだろう。更に、キオクシアホールディングスが上場延期を発表したことによる需給改善期待で、IPO銘柄など新興株は強い値動きが続くとみている。

(聞き手・岡里英幸)

<プロフィール>(おおたに・まさゆき)
1960年生まれ。立正大学文学部卒、83年丸和証券入社、営業を経て96年から現職。日本テクニカルアナリスト協会 検定テクニカルアナリスト(CFTe)、AFP(日本FP協会認定)、(内閣府認証)NPO法人金融証券マーケットフォーラム理事。トレンドの芽をいち早くキャッチすべく、フィールド重視の調査を心がけている。

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