【材料】サイバーリンクス---2Q決算発表、大幅増収増益
サイバーリン <日足> 「株探」多機能チャートより
サイバーリンクス<3683>は13日、2020年12月期第2四半期(2020年1月-6月)連結決算を発表した。同社は2019年12月期より連結財務諸表を作成している。以下の業績については、参考として2020年12月期第2四半期連結業績と2019年12月期第2四半期単独業績を比較している。
売上高は前年同期比15.5%増の63.93億円、営業利益は同67.5%増の4.75億円、経常利益は同68.4%増の4.87億円、親会社に帰属する四半期純利益は同84.4%増の3.28億円となった。
ITクラウド事業の売上高は前年同期比40.8%増の50.33億円、セグメント利益(経常利益)は同158.6%増の4.47億円となった。流通業向けクラウドサービス分野では、主力の流通食品小売業向け基幹業務クラウドサービス「@rms基幹」や、卸売業向けのクラウド型EDIサービスなどの提供拡大により定常収入は増加したが、システム開発や機器販売といった定常収入以外の売上は前年同期に比べ減少した。また、企業間連携プラットフォーム「C2Platform」の新機能開発にかかる研究開発費や、「@rms基幹」次期バージョンの開発投資にかかるソフトウェア償却費が増加した。一方で、出展を予定していた展示会が感染症の影響により中止されたことによる広告宣伝費の減少、顧客訪問の自粛による旅費交通費の減少、のれん償却の減少等により販売費および一般管理費は減少した。これらの結果、売上高はほぼ前年同期並みとなり、利益は前年同期を上回った。官公庁向けクラウドサービス分野は、防災行政無線デジタル化工事の需要が今期にピークを迎えることに加え、前期に取得した連結子会社業績の寄与もあり、売上高は前年同期を大幅に上回った。連結子会社における決算体制強化などで費用が増加したものの、工事案件やシステム案件の粗利率が上昇したことから、利益も前年同期を上回った。
モバイルネットワーク事業の売上高は同30.6%減の13.60億円、セグメント利益(経常利益)は同21.2%減の1.89億円となった。感染症の流行を踏まえたNTTドコモ<9437>の方針に従い、2020年4月8日から5月31日までの間、ドコモショップの営業時間を原則午後4時までに短縮し、店頭での受付業務を縮小する等の措置を講じた。これにより、端末販売は前年同期を大きく下回った。また、スマートフォンの売れ筋が低価格帯モデルにシフトしてきており、端末販売単価も前年同期を下回った。端末販売単価の低下に伴い相対的に端末一台あたりの粗利率が上昇したことや、重点目標達成に伴うNTTドコモからのインセンティブ収入が前年同期を上回ったことで利益率は向上したものの、売上高、利益はともに前年同期を下回った。
2020年12月期通期の連結業績予想については、売上高が前期比33.3%増の139.26億円、営業利益が同42.0%増の6.39億円、経常利益が同38.8%増の6.40億円、親会社株主に帰属する当期純利益が同39.8%増の3.92億円とする期初計画を据え置いている。
《ST》
提供:フィスコ