【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(2):三菱UFJ、T-BASE、ダイトーケミ
三菱UFJ <日足> 「株探」多機能チャートより
三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>、三井住友フィナンシャルグループ<8316>などメガバンクや第一生命ホールディングス<8750>など生保に売りが先行している。前日の米国株市場では、感染拡大の続く新型コロナウイルスに対する懸念が強まるなか景気回復への期待感が後退、米長期金利の低下に呼応する形でゴールドマン・サックスやJPモルガンなどの大手金融株への売りが目立つ展開となった。前日終値時点で米10年債利回りは0.645%と6月29日以来の水準まで低下した。東京市場でもこの流れを引き継ぎ、米国事業を展開する大手銀行や生保株に下げ圧力が働いている。
■ケミプロ化成 <4960> 294円 +80 円 (+37.4%) ストップ高 本日終値
ケミプロ化成<4960>はストップ高。きょう付けの日本経済新聞朝刊で「米アップルは2020年後半に発売するスマートフォン『iPhone』の全新機種に高精細で軽量の有機ELパネルを採用する見通しだ」と報じられており、有機EL材料を手掛ける同社や保土谷化学工業<4112>などに思惑的な買いが向かったようだ。
■アマガサ <3070> 493円 +80 円 (+19.4%) ストップ高 本日終値
アマガサ<3070>がストップ高。同社はカジュアル系婦人靴の企画・販売を手掛ける。業績は低迷を余儀なくされているが、EC事業との連携を行い収益改善を図っている。7日取引終了後、インドネシアで自社製品を販売するため、同国のEC企業と業務提携契約を締結することを発表、これを材料視する買いを呼び込む格好となった。同社株は株主優待制度拡充の発表を材料に6月25日にストップ高に買われる人気となったが、その後も売り物をこなし株価は下値を切り上げていた。信用買い残も枯れた状態にあり株価は大勢2段上げの様相をみせている。
■オウケイウェイヴ <3808> 521円 +80 円 (+18.1%) ストップ高 本日終値
オウケイウェイヴ<3808>がストップ高。米国の有力データ分析企業であるパランティア・テクノロジーズが6日に米証券取引委員会(SEC)に新規株式公開(IPO)を申請した、と伝わったことが好感された。同社は18年10月にパランティア社に出資するとともに、情報セキュリティ分野での協業による戦略的事業展開を行うことを発表している。パランティア社はビッグデーター分析に関わる分野ではユニコーンと呼ばれる有力スタートアップ企業であり、米国でIPOすれば人気化も予想される。このため、この日はOKウェイヴの保有株の含み益拡大を期待する買いが流入している。
■ユニフォームネクスト <3566> 1,270円 +170 円 (+15.5%) 一時ストップ高 本日終値
ユニフォームネクスト<3566>が急騰し一時ストップ高の1400円に買われた。7日の取引終了後に発表した6月度の月次業績速報で、売上高が前年同月比36.7%増と7カ月ぶりに前年実績を上回ったことが好感された。
■買取王国 <3181> 777円 +100 円 (+14.8%) ストップ高 本日終値
買取王国<3181>がストップ高。7日の取引終了後に発表した6月度の月次売上概況で、既存店売上高が前年同月比3.3%増と4カ月ぶりに前年実績を上回ったことが好感された。工具・高級時計・ホビーをはじめとして、多くの商材が順調に推移した。なお、全店売上高は同8.5%増だった。
■TOKYO BASE <3415> 376円 +44 円 (+13.3%) 本日終値 東証1部 上昇率3位
TOKYO BASE<3415>が大幅反発。7日の取引終了後に発表した6月度の月次売上速報で、全社売上高が前年同月比11.5%増と6カ月ぶりに前年実績を上回ったことが好感された。実店舗が同5.6%増となったほか、ECが同21.4%増となったことが牽引した。なお、既存店売上高は同3.2%減となり、4月の同52.8%減、5月の同41.8%減に比べて改善した。
■ダイトーケミックス <4366> 831円 +97 円 (+13.2%) 本日終値
ダイトーケミックス<4366>が続急騰。5月につけた年初来高値765円を大幅更新した。感光性材料でトップシェアを誇るが、特に半導体向けなどで強みを発揮、世界的に回復局面にある半導体市況の恩恵享受が見込まれている。一方、医薬中間体分野での展開にも期待が大きい。米国だけでなく日本でも新型コロナウイルスの収束の糸口が見えないなか、新型コロナウイルス治療薬候補として期待される「アビガン」の中間体の製造・供給を開始しており、コロナ薬関連としても注目度が高い。
株探ニュース