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【特集】米「GAFAM」牽引で新上昇波、高まる夏相場への期待感 <株探トップ特集>

新型コロナウイルスへの懸念が再浮上するなかでも、米株式市場の強調展開は続く。市場には強弱感も対立するが、デジタル化の進行でハイテク株の上昇相場を予想する声は多い。

―コロナ禍のなか世界の投資マネー集める、4~6月期決算が本格化へ―

 米株式市場の堅調展開が続いている。 NYダウは今春の下げ幅の3分の2戻しを達成した後、高値圏で底堅く推移。 ナスダック市場は6月に初の1万ドル乗せを達成した後も新値追いの展開が続く。新型コロナウイルスの影響が懸念されるものの、米国のIT企業には「成長性を評価し世界の投資資金が集まっている」との見方も出ている。そんななか、来週からは米国の4~6月期決算が始まる。果たして、米国市場に本格的な夏相場は来るのか。今後の展開を探った。

●ナスダック指数は最高値圏をまい進、3月安値から急上昇演じる

 6日の米国株式市場で、NYダウは前日比459.67ドル高の2万6287.03ドルと急伸した。米6月ISM非製造業景況感指数が、市場予想を上回ったことなどが好感された。また、ナスダック指数は同226.021高の1万433.650と3日連続で史上最高値を更新した。

 新型コロナのパンデミック(世界的大流行)懸念から、今春に米株式市場は大暴落し、3月下旬にNYダウは一時1万8213.65ドル、ナスダック指数は6631.42まで売り込まれた。その底値からNYダウは足もとで40%強、ナスダック指数は50%強上昇している。この要因には、「米連邦準備制度理事会(FRB)が大規模な金融緩和を実施し、余剰資金が株式市場に流入した」(アナリスト)ことがある。また、新型コロナ対策に伴う政府からの給付金の支給など広範なセーフティーネットが敷かれた面も無視できない。

●GAFAMに投資資金殺到、デジタル化進行で存在感は一段と拡大

 とりわけ、市場関係者も舌を巻く強さをみせつけているのが、ナスダック市場だ。その中核となっているのが「GAFAM」と呼ばれるグーグル(アルファベット)、アップル、フェイスブック、アマゾン・ドット・コム、マイクロソフトの5社だ。デジタル経済の中核企業であるGAFAMの時価総額は、既に東証1部のそれを上回っているが、市場からは同グループに「世界の投資資金が殺到している」(アナリスト)との声が出ている。

 コロナ禍のなかソーシャルディスタンス(社会的距離)が重視され、テレワークオンライン学習が一般化するなか、その中心に位置するのはGAFAMに代表される米国のIT企業だからだ。例えば、アマゾン・ドット・コムは6日に初の3000ドル台に乗せたが、同社は、外出制限で需要が急拡大したeコマース(電子商取引)の世界的な大手であるほか、クラウド分野のトップ企業であることも高評価されている。足もとで株価が急騰している電気自動車のテスラや 動画配信のネットフリックス、ビデオ会議のズーム・ビデオ・コミュニケーションズといった、ウィズコロナ時代の各成長分野の世界最大手が米国に集中していることもナスダック急伸の要因となっている。

●米4~6月決算の悪化は想定内、年後半に期待感出せるか

 そんななか、来週から米国主要企業の4~6月期決算発表が本格化する。14日のJPモルガン・チェースやシティグループといった金融企業を皮切りに、15日にはオランダの大手半導体製造装置企業ASLM、16日には台湾の半導体ファンドリー企業TSMC、同日に米動画配信大手のネットフリックスとハイテク系の有力企業の決算発表が予定されている。更に、23日にインテル、29日にフェイスブック、30日にアップル、31日にキャタピラーと続く。この決算発表が米株式市場にどんな影響を与えるかが当面の焦点だ。

 市場にはS&P500社の営業利益ベースで4~6月期は前年同期比40%強の減益との予想が出ている。新型コロナによるロックダウンの影響で1~3月期の10%強の減益から業績は一段と悪化する見通しだ。「4~6月期決算が悪化するのは想定の範囲内。ただ、5月に入ってからの経済活動の再開は予想より早かったともみられるだけに、どれだけ今後に対して業績改善が示されるかが焦点となるだろう」と第一生命経済研究所の桂畑誠治主任エコノミストは指摘する。

●米大統領選の織り込みは党大会後の夏場以降に

 航空やレジャーなどが苦戦するなか、IT系企業がどこまで善戦するかがポイントだ。市場では7~9月期は20%台の減益と落ち込み幅は縮小すると予想している。ただ、新型コロナの感染拡大で再びロックダウンが実施されれば、年後半の回復の前提は全て崩れる。それだけに、当面は新型コロナ感染者数と雇用や消費など経済全体の景気指標が注視される展開は続くことも予想される。

 今後の米国市場の動向に対して、市場には「GAFAMを牽引役とする夏相場が見込める」との見方がある一方で、前出の桂畑氏は「米国市場は手厚い政策対応がとられており、急落することは考えにくい。期待先行の面もありいったん調整する場面があってもおかしくはないが、当面は大きな方向感の変化はないのではないか」とみている。11月の米大統領選は近づいているが、その動向を織り込み始めるのは、8月の共和・民主両党の党大会以降とみられる。夏本番に向けた今後の米国市場は4~6月期決算と新型コロナの感染者数の推移に一喜一憂する展開となりそうだ。


■米主要企業の決算スケジュール
7月14日  シティグループ、JPモルガン・チェース
  15日  ASLM
  16日  バンク・オブ・アメリカ、TSMC、ネットフリックス
  20日  IBM 
  21日  テキサス・インスツルメンツ、フィリップモリス
  23日  インテル、ツイッター
  24日  アメックス、ベライゾン・コミュニケーションズ
  28日  マクドナルド、スターバックス
  29日  フェイスブック、クアルコム
  30日  アップル、フォード
  31日  エクソン・モービル、キャタピラー、メルク
8月 4日  ディズニー
(注)予定は変更されることがあります。

株探ニュース

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