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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(3):マルマエ、FDK、ニューテック

マルマエ <日足> 「株探」多機能チャートより
■マルマエ <6264>  1,049円  +37 円 (+3.7%)  本日終値
 マルマエ<6264>が全体軟調相場に抗して大幅続伸。2月6日につけた高値1064円を上回り、4か月ぶりの年初来高値更新となった。半導体製造装置向け精密部品の加工を手掛けており、前日の米国株市場でフィラデルフィア半導体株指数が最高値を更新するなど、半導体関連株人気が盛り上がりをみせるなか、この流れが東京市場にも波及している。同社は20年8月期営業利益見通しについて従来予想の6億5000万円から8億5800万円(前期比73%増)に大幅増額している。日足一目均衡表だけでなく、週足一目均衡表も今週に雲を抜けてきており、中期上昇トレンドへの思惑も浮上している。

■FDK <6955>  762円  +24 円 (+3.3%)  本日終値
 FDK<6955>が一時10%を超える上昇で一気に800円台に乗せる場面があった。富士通グループに属する電池メーカーで、成長分野である2次電池分野を担当し存在感を示している。特に次世代2次電池として注目される全固体電池の開発でマーケットの視線を集めている。直近、古河電池<6937>が「バイポーラ型蓄電池」の開発で急速人気化しているが、同社もその流れに乗る形で投資資金の流入が加速する形となった。

■ニューテック <6734>  3,050円  +69 円 (+2.3%)  本日終値
 ニューテック<6734>が3連騰している。10日の取引終了後、米エヌビディア社の新しいGPU「NVIDIA A100 Tensor コア GPU」を搭載したアプライアンスサーバー「NVIDIA DGX A100」を6月15日に発売すると発表しており、これが好感された。初年度は5台の販売を目標としており、また、21年2月期業績予想へは織り込み済みとしている。

■ミナトホールディングス <6862>  418円  +4 円 (+1.0%)  本日終値
 ミナトホールディングス<6862>が続伸、12%高の465円まで値を飛ばす場面があった。電子機器メーカーで半導体のメモリーモジュールを主力としており、世界的なデータセンター増設需要や商用サービスが本格化する5G向け需要を背景に、半導体市況の回復期待が顕著となるなか、収益環境への追い風が意識されている。また、同社の全額出資子会社が東工大発ベンチャー企業と新たな小型インテリジェント・ステレオカメラの共同開発契約を締結しており、これが目先の株価を刺激している。同カメラはスーパーシティ構想の要でもある自動運転分野での活用が見込める商品としてマーケットの評価が高まっている。

■イムラ封筒 <3955>  653円  +5 円 (+0.8%)  本日終値
 イムラ封筒<3955>が反発し、連日で年初来高値を更新している。10日取引終了後に発表した21年1月期第1四半期(2~4月)の連結経常利益が前年同期比82.2%増の4億6100万円に拡大して着地したことが好材料視された。新型コロナウイルス感染拡大による経済活動の停滞で需要が後退し、売上高は前年実績を下回ったものの、生産体制の見直しによる合理化や運搬費などのコスト削減が進んだことに加え、コロナ対応としての販管費抑制や収益性重視の施策が浸透したことも寄与し、採算は大きく改善した。

■ナビタス <6276>  341円  +1 円 (+0.3%) 一時ストップ高   本日終値
 ナビタス<6276>が後場動意づき、一時23%超上昇した。同社はきょう、研究開発を目的とする新会社「VOSTEC」を7月1日にも設立すると発表しており、これが株価を刺激したようだ。同社は以前から特殊印刷機及び検査機械の研究開発に取り組んでいるが、顧客企業の更なる品質向上や合理化などを背景に要望が複雑かつ高度化しており、これに応えることが新会社を設立する主な目的。また、今後注力する検査ソフト事業で、特殊印刷機などの特性を踏まえた開発が必要となっていることも一因だという。

■キーウェア <3799>  737円  +2 円 (+0.3%)  本日終値
 キーウェアソリューションズ<3799>が続伸。10日取引終了後、発行済み株式数(自社株を除く)の16.47%にあたる140万株または10億2900万円を上限に、11日朝の東証の自己株式立会外買付取引「ToSTNeT-3」で自社株買いを実施すると発表しており、これを好感する買いが入った。発表を受けて、需給改善や株式価値の向上といった株主還元が好感されたほか、株価浮揚策としてもポジティブに受け止められたようだ。今回の自社株取得は資本提携を解消するテクノスデータサイエンス・エンジニアリング<7046>が保有株売却の意向を示したことに対応するもの。なお、両社は資本提携解消後も業務提携は継続し、引き続きAI統合ソリューションの展開で連携を進めていくという。

■トビラシステムズ <4441>  1,939円  -218 円 (-10.1%)  本日終値  東証1部 下落率4位
 10日に決算を発表。「上期経常は2%減益で着地」が嫌気された。
 トビラシステムズ <4441> が6月10日大引け後(15:00)に決算を発表。20年10月期第2四半期累計(19年11月-20年4月)の経常利益(非連結)は前年同期比1.6%減の2.1億円となり、通期計画の4.4億円に対する進捗率は47.9%にとどまり、さらに前年同期の55.9%も下回った。
  ⇒⇒トビラシステムズの詳しい業績推移表を見る

■アセンテック <3565>  3,210円  -265 円 (-7.6%)  本日終値
 アセンテック<3565>は急反落。10日の取引終了後、第1四半期(2~4月)単独決算を発表しており、営業利益1億7400万円(前年同期比22.1%増)、純利益1億2300万円(同23.0%増)と2ケタ増益で上期計画に対する営業利益の進捗率は74%に達したが、目先の材料出尽くし感から売られているようだ。テレワークの導入及びサイバーセキュリティー対策需要の増加に伴い、仮想デスクトップ事業は堅調だったものの、クラウドインフラ事業で物販ビジネスが減少し売上高は17億400万円(同12.9%減)となった。ただ、自社製品「Resalio Lynx700」(レサリオリンクス)が大手金融機関に採用されるなど急速に伸びたほか、同じく自社製品の「リモートPCアレイ」が堅調に推移したこと、更に継続収入ビジネスが本格的に寄与し利益率が向上したことが利益を押し上げた。なお、21年1月期通期業績予想は、売上高62億円(前期比4.5%増)、営業利益5億500万円(同10.7%増)、純利益3億5000万円(同7.5%増)の従来見通しを据え置いている。

■サトウ食品工業 <2923>  3,790円  -50 円 (-1.3%)  本日終値
 サトウ食品工業<2923>は続落。10日の取引終了後、20年4月期の連結決算を発表しており、売上高448億8800万円(前の期比9.8%増)、営業利益9億5300万円(同19.2%減)、最終利益6億8800万円(同22.8%減)と営業減益だったものの、従来予想の営業利益7億円を36.1%上回って着地した。ただ、21年4月期の業績予想について、新型コロナウイルス感染症の影響が不透明なため、現時点で売上高などの影響額を合理的に見積ることが困難な状況とし、「未定」としたことが嫌気されているようだ。20年4月期は、売上高が新型コロナウイルス感染抑止策を背景とした内食需要の高まりにより、包装米飯製品・包装餅製品といった主力製品を中心に堅調に推移した。また、物流費の上昇や販売促進費の増加があったが、売上高の増加に伴う売上総利益の増加で利益面でも前回予想値を上回った。また配当については、従来20円の期末一括配当を予定していたが、普通配当を10円増額し30円としたほか、創業70周年記念配当10円を上乗せし、合計40円とした。前の期実績に比べ、20円の増配となる。

●ストップ高銘柄
 コックス <9876>  325円  +80 円 (+32.7%) ストップ高   本日終値
 ナノキャリア <4571>  645円  +100 円 (+18.4%) ストップ高   本日終値
 ツインバード工業 <6897>  647円  +100 円 (+18.3%) ストップ高   本日終値
 ピアズ <7066>  3,405円  +501 円 (+17.3%) ストップ高   本日終値
 ANAP <3189>  564円  +80 円 (+16.5%) ストップ高   本日終値
 など、10銘柄

●ストップ安銘柄
 ディー・エル・イー <3686>  605円  -150 円 (-19.9%) ストップ安   本日終値
 タツミ <7268>  424円  -100 円 (-19.1%) ストップ安   本日終値
 以上、2銘柄

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