【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(1):任天堂、古河池、モノタロウ
任天堂 <日足> 「株探」多機能チャートより
古河電池<6937>が3営業日連続のストップ高となった。9日に、リチウムイオン電池比でトータルコストを半分以下に抑えることが可能な次世代2次電池である「バイポーラ型蓄電池」を古河電気工業<5801>と共同開発したことを発表、これが材料視されている。前日は取引時間中に値がつかず、大引けにストップ高比例配分となっていた。株式需給面では買い残が枯れた状態で、信用倍率は1.08倍と需給関係の良さも注目されている。
■日経Dインバ <1357> 804円 +45 円 (+5.9%) 本日終値
NEXT FUNDS 日経平均ダブルインバース・インデックス連動型上場投信<1357>が反発。同銘柄は日経平均株価に対し逆方向に連動するETFで価格変動率がマイナス2倍に基本設定されている。ここ強調展開の続く全体相場を反映して底値圏をはっていたが、きょうは日経平均が2万3000円台を割り込むなか上値指向となり5日移動平均線を約1カ月ぶりに上回ってきた。信用買い残は直近6月5日申し込み現在で急増、1億1000万口と初めて1億の大台に乗せており、全般過熱感が意識されるなか実質的な空売りポジションをとる個人投資家が多いことを物語っている。
■MonotaRO <3064> 4,185円 +170 円 (+4.2%) 本日終値
MonotaRO<3064>が3日続伸。10日に発表した5月の売上高は、前年同月比10.4%増の114億2400万円だった。今年度も1月以降、連続2ケタ増と堅調な伸びを記録していることが好感された。
■イーエムシステムズ <4820> 935円 +36 円 (+4.0%) 本日終値
イーエムシステムズ<4820>が大幅続伸。同社は10日取引終了後、自社株取得枠の設定を発表したことが好感された。60万株(発行済み株式数の0.8%)、5億円を上限としており、取得期間は6月11日から9月30日まで。
■任天堂 <7974> 47,030円 +1,690 円 (+3.7%) 本日終値
任天堂<7974>が全体相場に逆行する形で大幅高。前日の米株安や為替の円高進行にもかかわらず、海外機関投資家とみられる大口の買いが観測されている。市場では「巣ごもり消費関連の代表的銘柄で“あつ森”の大ヒットにより外国人投資家からの評価が改めて高まった。10日付でJPモルガンがゲームセクターに強気のリポートを出しており、その中で同社株についてはオーバーウェートで目標株価を4万4000円から5万2000円に引き上げていることで、これが買いの根拠となっている」(準大手証券ストラテジスト)としている。
■ラクス <3923> 2,148円 +54 円 (+2.6%) 本日終値
ラクス<3923>が続伸。岩井コスモ証券は10日、同社株の目標株価を2000円から2600円に引き上げた。投資判断は「A」を継続した。同社は経費精算システム「楽楽精算」などが主力製品で、中小企業向けを中心に業務の効率化に役立つシステムをクラウドで提供している。主力の「楽楽精算」は、日本国内の中小企業約400万社のうち、従業員数50名から1000名の10万社を顧客ターゲットとしているが、テレワークの増加が追い風となり、21年3月期の増益率は高まる可能性が高まっている。今期業績予想を会社側は未定としているが、同証券では前期比53%増の18億円と試算しており、22年3月期は今期推定比56%増の28億円と連続大幅増益を見込んでいる。
■上村工業 <4966> 7,070円 +150 円 (+2.2%) 本日終値
上村工業<4966>は反発。10日の取引終了後、4万株(発行済み株数の0.45%)、または2億円を上限とする自社株買いを実施すると発表しており、これが好感された。取得期間は6月11日から8月31日で、経営環境の変化に対応した機動的な資本政策の遂行と資本効率の向上を通じて株主利益の向上を図ることが目的としている。
■りらいあ <4708> 1,107円 -147 円 (-11.7%) 本日終値 東証1部 下落率3位
りらいあコミュニケーションズ<4708>が急反落。きょう付けの朝日新聞朝刊で「東京電力が家庭向けに販売する電気・ガスの電話勧誘業務を請け負った『りらいあコミュニケーションズ』(東京都渋谷区)が、顧客との会話を録音した音声データを改ざん・捏造(ねつぞう)していたことが、朝日新聞の取材で分かった」と報じられており、これを嫌気した売りが出た。記事によると、不正は電力自由化で東電から他社に流れた顧客を対象に44件で確認されたという。これに対しりらいあはこの日の寄り前、「20年1月に事象を把握し、内部調査を行った結果、一部従業員に不適切な電話勧誘並びに一部の音声データへの不適切な編集を行っていた事実を確認した。委託元企業にも報告したうえで、社内で厳正な処分を実施する」とのコメントを発表している。
■チムニー <3178> 1,680円 -153 円 (-8.4%) 本日終値
10日に発表した「5月既存店売上高は36.2%減」が売り材料。
5月既存店売上高は前年同月比36.2%減。
■フジクラ <5803> 316円 -24 円 (-7.1%) 本日終値
10日に決算を発表。「前期最終は赤字転落で下振れ着地・1-3月期(4Q)最終は赤字拡大、今期業績は非開示」が嫌気された。
フジクラ <5803> が6月10日大引け後(15:00)に決算を発表。20年3月期の連結最終損益は385億円の赤字(前の期は14.5億円の黒字)に転落し、従来予想の330億円の赤字を下回って着地。なお、21年3月期の業績見通しは開示しなかった。
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