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【市況】13日の米国市場ダイジェスト:NYダウ516ドル安、パウエルFRB議長の発言を嫌気

NYダウ <日足> 「株探」多機能チャートより

■NY株式:NYダウ516ドル安、パウエルFRB議長の発言を嫌気

米国株式相場は続落。ダウ平均は516.81ドル安の23247.97ドル、ナスダックは139.38ポイント安の8863.17ポイントで取引を終了した。米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長は、景気見通しは著しく不透明で、長期にわたる景気後退の可能性や更なる景気刺激策が必要との認識を示し下落して寄り付いた。署名投資家のテッパー氏が「市場は過大評価されている」との見解を示したことも嫌気され、下落幅を拡大する展開となった。セクター別では自動車・自動車部品が大きく下落、医薬品・バイオテクが小幅の下落にとどまった。

クルーズ船運営のロイヤルカリビアンクルーズ(RCL)は、格付け会社ムーディーズが信用格付けを投資不適格級に引き下げたことが嫌気され下落。製薬大手アボットラボ(ABT)は、同社が開発した5分でウイルス感染判定が可能な検査キットの正確性に問題があるとの報告が嫌気され売られた。石油大手のエクソン(XOM)やオクシデンタルペトロレアム(OXY)も軟調推移。一方で自然食品を扱うユナイティッドナチュラルフーズ(UNFI)は、2020年の良好な業績見通しを発表し、急伸した。

パウエルFRB議長は、効果がまちまちであることからマイナス金利の導入は検討していないことを明らかにした。

Horiko Capital Management LLC


■NY為替:パウエルFRB議長が長期リセッションの可能性を警告

13日のニューヨーク外為市場でドル・円は106円74銭まで下落後、107円15銭まで上昇して107円03銭で引けた。米国の4月生産者物価指数(PPI)が予想以上に低下したほか、パウエルFRB議長がウイルスの影響による長期にわたる景気後退の可能性を警告したことが嫌気され、ドル売り・円買いが強まった。その後、米30年債入札の低調な結果に米債利回りが下げ止まりドル売りは後退した。
ユーロ・ドルは1.0896ドルまで上昇後、1.0812ドルまで下落して1.0818ドルで引けた。ユーロ・円は116円38銭から115円69銭まで下落。ポンド・ドルは1.2340ドルから1.2210ドルまで下落した。英国の3月国内総生産(GDP)の大幅な落ち込みを受け、ベイリー英中銀総裁が深刻な景気後退入りを警告したため、追加緩和を織り込むポンド売りが強まった。ドル・スイスは0.9666フランから0.9726フランまで上昇した。


■NY原油:反落で25.29ドル、株安などを嫌気して利食い売り強まる

NY原油先物6月限は反落(NYMEX原油6月限終値:25.29 ↓0.49)。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物6月限は、前営業日比-0.49ドルの1バレル=25.29ドルで取引を終えた。取引レンジは24.79ドル-26.45ドル。米エネルギー情報局(EIA)が公表した在庫統計で原油在庫は予想に反して減少したことから、通常取引開始後に26.45ドルまで買われた。中期的な需給改善への期待は残されていることも支援材料となった。ただ、株安やユーロ安を意識して利益確定を狙った売りが増えており、通常取引終了後の時間外取引で一時25ドルを下回った。


■主要米国企業の終値

銘柄名⇒終値⇒前日比(騰落率)

バンクオブアメリカ(BAC) 20.87ドル -1.00ドル(-4.57%)
モルガン・スタンレー(MS) 36.99ドル -1.43ドル(-3.72%)
ゴールドマン・サックス(GS)171.80ドル -5.41ドル(-3.05%)
インテル(INTC) 57.74ドル -0.65ドル(-1.11%)
アップル(AAPL) 307.65ドル -3.76ドル(-1.21%)
アルファベット(GOOG) 1349.33ドル -26.41ドル(-1.92%)
フェイスブック(FB) 205.10ドル -5.00ドル(-2.38%)
キャタピラー(CAT) 104.48ドル -0.52ドル(-0.50%)
アルコア(AA) 6.98ドル -0.31ドル(-4.25%)
ウォルマート(WMT) 123.71ドル -0.07ドル(-0.06%)

《SF》

 提供:フィスコ

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