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【特集】大谷正之氏【日経平均は半値戻し達成、一段の上値追いはあるか?】 <相場観特集>

大谷正之氏(証券ジャパン 調査情報部長)

―欧米での経済活動再開の動き活発化、そして日本の追随は―

 11日の東京市場で日経平均株価は前週末比211円高の2万390円と大幅続伸した。2月から3月中旬にかけ暴落した日経平均は、下げ幅の半値戻しを達成している。欧米に追随する格好で、日本でも新型コロナウイルス の感染拡大の落ち着きとともに、経済活動再開に向けた期待が強まっている。こうしたなか、株価の一段高は見込めるのだろうか。

●「『緊急事態宣言』解除に期待、2万1500円視野の展開も」

大谷正之氏(証券ジャパン 調査情報部長)

 日経平均は足もとで堅調な値動きを続けている。この背景には「緊急事態宣言」の解除に向けた期待が高まっていることがあるだろう。

 足もとの新型コロナウイルスの感染者数が減少しつつある。こうしたなか、「特定警戒都道府県」以外の34県の一括解除を検討していると伝わったほか、大阪府は独自基準を決め状況が整えば、自粛要請を解除する姿勢を示している。東京都など首都圏を含む、特定警戒地域も今月31日の期限に向けた緊急事態宣言の解除への期待が出ている。このまま、前向きに進めば最悪期は脱したとの観測は強まり相場は戻っていくだろう。ただ、すぐには元通りにはならないだけに、じわじわと下値を切り上げるものの、上値は重いといった相場になるのではないか。

 今後1ヵ月程度の日経平均は、上値は2万1500円前後。これは上値を抑えられてきた12ヵ月移動平均線を奪回する水準だ。下値は1万9500円前後だろう。新型コロナウイルスの感染者が再度、拡大することが警戒要因だが、1万9000円台の下値は固まってきていると思う。

 個別のセクターでは、東京エレクトロン <8035> や村田製作所 <6981> などのような半導体電子部品株はいち早い需要回復が見込め、上値が期待できるだろう。また、川崎汽船 <9107> のような海運、日本製鉄 <5401> のような鉄鋼、三井金属鉱業 <5706> のような非鉄といった景気敏感株も株価の底は固まってきていると思う。

 中国・韓国関連の需要回復が期待できる安川電機 <6506> やファナック <6954> といったFA工作機械株、それに半導体などにも絡む大陽日酸 <4091> のような化学株にも投資妙味が膨らみそうだ。

(聞き手・岡里英幸)

<プロフィール>(おおたに・まさゆき)
1960年生まれ。立正大学文学部卒、83年丸和証券入社、営業を経て96年から現職。日本テクニカルアナリスト協会 検定テクニカルアナリスト(CFTe)、AFP(日本FP協会認定)、(内閣府認証)NPO法人金融証券マーケットフォーラム理事。トレンドの芽をいち早くキャッチすべく、フィールド重視の調査を心がけている。

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