【市況】来週の株式相場戦略=日経平均の半値戻しが焦点、高値警戒感も台頭か
日経平均 <日足> 「株探」多機能チャートより
この日の株価上昇で、日経平均2万円が目前に迫った。とりわけ、1月17日高値から3月19日安値までの下げ幅の半値戻しである2万236円が近づいている。NYダウは半値戻しの2万3890ドルを直近に上回っており、今晩の相場次第では2万4000ドルの節を抜くことができるかどうかが焦点だ。
ただ、日経平均株価の騰落レシオは17日時点で114まで上昇している。3月中旬には40台と歴史的低水準に落ち込んでいたが、足もとでは一時の売られ過ぎ感は薄れ、120の過熱ゾーンに近づいている。世界の新型コロナウイルスの感染者状況のほか、国内の動向も一段と関心を集めそうだ。7日の緊急事態宣言から2週間が過ぎ、その効果が出てくるか注目される。日本での感染拡大が続くようなら「米国株が上昇しても日本株は買えない状況にもなりかねない」(アナリスト)ことを警戒する見方も出ている。
来週は、国内外とも決算発表が注目されそうだ。米国では21日のネットフリックスやテキサス・インスツルメンツ、23日のインテルなどが注目される。日本では24日から3月決算が本格化する。決算発表日を延期する動きも強まっているが、同日のアドバンテスト<6857>などが注目されている。
日経平均株価は、2万円を前後する一進一退が続く可能性がある。こうしたなか、値動きが軽い東証マザーズやジャスダックなど中小型株物色が続く展開も予想される。直近IPO銘柄を狙う動きなどが続きそうだ。日経平均の予想レンジは1万9500~2万300円。
(岡里英幸)
出所:MINKABU PRESS