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【注目】前日に「買われた株!」総ザライ ―本日につながる期待株は?―

買取王国 <日足> 「株探」多機能チャートより

■買取王国 <3181>  635円 (+100円、+18.7%) ストップ高

 買取王国 <3181> [JQ]がストップ高。7日の取引終了後、集計中の20年2月期単独業績について、営業利益が5600万円から1億800万円(前期比3.2倍)へ、純利益が3600万円から6300万円(同5.3倍)へ上振れて着地したようだと発表したことが好感された。工具専門店業態の出店が計画未達となった一方、既存店舗の売り上げが好調に推移し、売上高は従来予想の49億200万円に対して48億9300万円(同3.2%増)とほぼ計画通りで着地した。ただ、出店費用や店舗運営費用が想定を下回ったことで利益は上振れたという。なお、未定としていた期末配当は5円(前期無配)にするとしている。同時に3月度の月次売上概況を発表しており、既存店売上高は前年同月比0.5%減と3ヵ月ぶりに前年実績を下回った。工具やメディアなどは好調だったが、ファッションやホビーが振るわなかった。

■ギグワークス <2375>  989円 (+150円、+17.9%) ストップ高

 ギグワークス <2375> [東証2]がストップ高。エンジニア派遣やコールセンターコンサルなどの人材派遣ビジネスを主力展開、20年10月期第1四半期決算の低調に加え、新型コロナウイルスの感染拡大を背景とした全体波乱相場に流され、2月下旬以降の1ヵ月で株価は3分の1以下に売り込まれた。しかし、時価総額の割に出来高流動性が高く、急落の背景には株券調達による売り仕掛けの動きも指摘されていた。目先はこの買い戻しと目先値ごろ感に目をつけた短期資金の攻勢で急速に出直る動きをみせている。業務内容は多彩でAI・IoTロボットなど新商材のフルフィルメントにも展開するほか、国内商用サービスが開始した次世代通信規格5Gでは、基地局工事の受託業務も手掛けている点などが注目されている。

■インテリクス <8940>  531円 (+80円、+17.7%) ストップ高

 東証1部の上昇率3位。インテリックス <8940> がストップ高。7日大引け後に発表した20年5月期第3四半期累計(19年6月-20年2月)の連結経常利益が前年同期比2.1倍の5.8億円に急拡大して着地したことが買い材料視された。不動産小口化商品「アセットシェアリング博多」の販売に加え、商業ビルや新築マンションを売却したことが収益を押し上げた。主力の中古マンション再生流通事業で地方主要都市を中心に販売件数が増加したことも大幅増益に貢献した。

■IBJ <6071>  571円 (+80円、+16.3%) ストップ高

 東証1部の上昇率4位。IBJ <6071> がストップ高。7日の取引終了後に発表した3月度の月次概況(速報)で成婚者数が1120人となり、前月比140人増となったことが好感された。コロナウイルスに対する政府の要請や都知事の会見により、一部のサービス運営で抑制を余儀なくされているものの、結婚相談所および加盟店事業への影響は軽微という。また、結婚相談所の入会は伸び悩んでいるが、結婚意識が高い既存会員は堅調に活動を続けているとしている。

■ロゼッタ <6182>  2,249円 (+294円、+15.0%)

 ロゼッタ <6182> [東証M]が3日続急騰。7日の取引終了後、従来未非開示としていた20年2月期連結純利益が3億800万円(前の期比20.8%増)となったと発表しており、これが好感されたようだ。20年2月期の業績について税金を含めて合理的な見込み数値の算出が可能となったことから公表したという。なお、売上高は39億円(同34.1%増)、営業利益4億5000万円(同33.1%増)と3月23日に発表した従来予想を据え置いた。

■cotta <3359>  315円 (+39円、+14.1%)

 cotta <3359> [東証M]が続急騰。8日午前8時30分ごろ、運営する菓子・パン作りの通販メディアサイト「cotta(コッタ)」と「cotta business(コッタビジネス)」における3月の新規会員登録数合計が前年同月比約3倍の1万5895件となったことを発表しており、これが好感された。法人会員向け通販サイト「コッタビジネス」では、小ロットで製菓材料や包材・道具などが全て取り揃えていることが小規模店舗から支持を受けている。また、個人向け通販サイト「コッタ」では、2月に九州エリアで放映したCMでの認知度向上によりデジタルマーケティングでの獲得が効率よく進んでいるほか、巣ごもり需要で菓子・パン作り材料をネット購入する人が増えていることなども寄与したという。

■SMN <6185>  609円 (+75円、+14.0%)

 東証1部の上昇率9位。SMN <6185> が続急騰。7日大引け後、20年3月期の連結経常利益を従来予想の5.5億円→7.3億円に32.7%上方修正。従来の23.2%減益予想から一転して2.0%増益を見込み、7期連続で過去最高益を更新する見通しとなったことが買い材料視された。アドテクノロジーとマーケティングソリューションの既存サービスが順調に推移したうえ、新規領域であるメディア事業における固定費の増加が想定を下回ったことが上振れの要因となった。

■九州FG <7180>  439円 (+48円、+12.3%)

 九州フィナンシャルグループ <7180> が4連騰。東京証券取引所が7日、TOPIX浮動株比率の定期見直し結果を発表した。4月30日から適用される今回の変更では、73銘柄について調整係数の適用を解除し、68銘柄の浮動株比率を変更する。これを受けて、SMBC日興証券では、TOPIX連動ファンドから予想される売買のインパクトについて試算を行い、同社やJMホールディングス <3539> 、長谷川香料 <4958> などに買いインパクトが予想されるとしており、これが材料視されたようだ。

■Hamee <3134>  1,154円 (+122円、+11.8%)

 Hamee <3134> が3日続急騰。8日前引け後に、子会社Hameeコンサルティングが、楽天市場やYahoo!ショッピングの運営支援ツール「EC Forward」を無料で提供開始したと発表しており、これが好感された。同ツールは、「モールサーチチェッカー」と「CSVエディター」の2つの機能でEC事業者の店鋪運営をサポートするもの。「モールサーチチェッカー」では、楽天市場とYahoo!ショッピングにおける商品検索順位の計測や、指定キーワードでの検索結果上位商品のレポート表示など、日々のトレンド把握やSEO対策のサポート。一方、「CSVエディター」では、商品名などの各項目への文字列追加・置換操作のプレビュー機能や、編集前と編集後のCSVをそれぞれダウンロードすることができるようになるという。

■富士山MS <3138>  814円 (+77円、+10.5%)

 富士山マガジンサービス <3138> [東証M]が大幅高で4連騰。テクニカル的にも5日・25日移動平均線のゴールデンクロス示現で底値離脱の動きが鮮明だ。オンライン書店を運営、定期購読で提供し出版社からの販売手数料を主力に収益を確保するビジネスモデル。新型コロナウイルスの感染拡大を背景に消費形態も在宅を主流とする巣ごもり型へのシフトが急速に進んでおり、電子書籍関連の有力株として投資資金が攻勢をかけている。

■リニカル <2183>  899円 (+78円、+9.5%) 一時ストップ高

 リニカル <2183> が一時ストップ高。7日の取引終了後、子会社のリニカルコリアが感染症の抗ウイルス治療と診断の開発に特化した研究開発型バイオ企業のイミュンメド社(韓国)と3月31日、ウイルス抑制物質に基づく抗体新薬「「hzVSF-v13」について、韓国国内での治験業務の委受託契約を締結したと発表しており、これを好感した買いが流入した。イミュンメド社が開発したhzVSF-v13は、韓国国家行政機関である食品医薬品安全処から韓国国内で唯一新型コロナウイルス感染症に対する治療目的使用の承認を得ているという。

■リプロセル <4978>  346円 (+30円、+9.5%)

 リプロセル <4978> [JQG]が3日続急伸。7日の取引終了後、細胞機能測定システムの世界大手アクシオン・バイオシステム社の新製品「MAESTRO Z」の販売を開始したと発表しており、これが好感された。同製品は、T細胞などの免疫細胞によるがん細胞への傷害性を「リアルタイム測定」できることが特徴。従来の試験方法は、研究者自身の知見と経験に基づく試験条件の探索から実施するため多くのコストと期間を必要としていたが、「リアルタイム測定」によりT細胞によるがん細胞への障害性のメカニズムを一度の測定で精緻に捉えることができ、幅広い研究者による技術導入と研究速度を大きく加速することが可能になるという。

■日本KFC <9873>  2,650円 (+217円、+8.9%)

 日本KFCホールディングス <9873> [東証2]が続急伸。7日の取引終了後に発表した3月度の月次情報で、既存店売上高が前年同月比8.2%増と16ヵ月連続で前年実績を上回ったことが好感された。客数が同3.2%増、客単価が同4.9%増といずれも伸長した。

■トランザク <7818>  862円 (+66円、+8.3%)

 トランザクション <7818> が4連騰。7日の取引終了後、マスク 1000万枚を追加で緊急輸入して事業者向けに供給すると発表しており、これが好感された。同社では、これまでに合計で約1500万枚のマスクと70万個の除菌ウエットティッシュを緊急輸入し、順次供給しているが、国内のマスク需給が引き続き逼迫していることから、追加緊急輸入により供給体制を強化するという。

■ディップ <2379>  1,843円 (+128円、+7.5%)

 ディップ <2379> が3日続急伸。1500円近辺をターニングポイントに底入れの動きを強めている。同社が7日取引終了後に発表した20年2月期決算は営業利益が前の期比11.9%増の143億5600万円と2ケタ増益を達成した。また、年間配当は3円増額の56円(前の期実績は50円)としたことも好感された。なお、今期業績予想については非開示としている。

■出前館 <2484>  1,159円 (+79円、+7.3%)

 出前館 <2484> [JQ]が急反発、年初来高値を更新した。安倍晋三首相が7日、東京都など7都道府県を対象に緊急事態宣言を発令したことを受けて、一層の外出自粛で出前の需要が増えるとの思惑が働いたようだ。同社が6日に発表した3月度の経営指標でもオーダー数が前年同月比21%増となっており、出前数の増加を裏付けている。また、「銀のさら」などを展開するライドオンエクスプレスホールディングス <6082> も急反発した。

■神戸物産 <3038>  4,815円 (+315円、+7.0%)

 神戸物産 <3038> が5日続急伸し、年初来高値を更新。岩井コスモ証券は7日、同社株の投資判断「A」を継続するとともに、目標株価は2900円から5100円に引き上げた。新型コロナウイルスの影響を受け、業務スーパー事業は好調。学校休校や外出自粛、在宅勤務などの影響や買いだめ需要が発生しており、麺類や冷凍食品などの販売も伸びている。同社が展開する外食事業は苦戦が予想されるが、業務スーパー事業がその不振をカバーするとみている。同証券では20年10月期の連結営業利益を会社予想203億円に対して、前期比17%増の226億円と予想。21年10月期の同利益は250億円を見込んでいる。

■チェンジ <3962>  2,870円 (+159円、+5.9%)

 チェンジ <3962> が3日続急伸。8日正午ごろ、在宅勤務に迅速に移行しなければならない企業向けに「在宅勤務立ち上げ統合パッケージ」の提供を開始すると発表しており、これが好材料視された。同サービスは、大企業向けのテレワーク導入で培った実績をもとに、社会保険労務士事務所と連携し、助成金申請からルールの策定までを支援するほか、社内のコミュニケーションインフラの刷新・最新化や、人材育成までの踏み込んだサービスを提供するというもの。7日に発令された緊急事態宣言に伴い、インフラが整っていないが在宅勤務を早期に実現しなければならない企業向けの支援が必要であるとして、サービス提供を開始するという。なお、現時点では業績に与える影響は軽微としている。

■ALSOK <2331>  5,290円 (+210円、+4.1%)

 綜合警備保障 <2331> が大幅に3日続伸。7日の取引終了後、介護事業や食品検査事業を展開するらいふホールディングス(東京都品川区)の全株式を取得し子会社化すると発表しており、これが好感された。今回のらいふHDの子会社化は、介護事業の強化や食品検査事業の成長を見込んだもの。取得価額は非開示としており、4月30日付で株式を取得する予定としている。なお、業績への影響は現在精査中としている。

■エフピコ <7947>  7,880円 (+290円、+3.8%)

 エフピコ <7947> が大幅に3日続伸、連日で上場来高値を更新した。3月17日に付けた5810円を底に急速に切り返しに転じ、現在は8000円を射程に捉えている。ここ新型コロナ感染拡大による外出自粛で、デリバリー需要が増加するとの期待感から出前館 <2484> [JQ]をはじめデリバリー関連株に注目が集まっているが、それにともない食品容器の需要も高まるとの思惑でエフピコに物色の矛先が向いたようだ。そのほか関連銘柄としては、中央化学 <7895> [JQ]が8日はストップ高まで買われた。

■アステリア <3853>  346円 (+12円、+3.6%)

 アステリア <3853> が大幅に3日続伸。8日前引け後に、新型コロナウイルス関連肺炎の感染予防対策として、モバイルアプリ作成ツール「Platio(プラティオ)」を活用した「検温レポートアプリ」の提供を開始したと発表しており、これが好感された。政府が3月28日に発表した「新型コロナウイルス感染症対策の基本的対処方針」で、発熱などの風邪症状が見られる労働者への出勤免除や外出自粛が勧奨されていることから、多くの企業や団体で従業員や職員に対する毎朝の検温が行われていることを受けて提供する。同サービスでは、これまで紙で行っていた検温結果の報告にスマートフォンアプリを使用することで、ペーパーレスかつワンストップでの報告を可能にする「検温レポートアプリ」を作成。発熱を検知した場合、労務管理担当者に即座にプッシュ通知で連絡するようにしたという。

■オムロン <6645>  5,840円 (+150円、+2.6%)

 オムロン <6645> が4日続伸。株価は25日移動平均線を足場に弾みつく形で上昇、3月3日以来となる6000円大台復帰も視野に入れつつある。新型コロナウイルスの感染拡大を背景に体温計の売れ行きが加速しており、品切れ状態となる店舗が相次いでいる。そのなか、体温計メーカーが増産に動いていることが一部メディアで報じられており、国内トップシェアを誇る同社株に物色の矛先が向かった。

■アドヴァン <7463>  1,053円 (+25円、+2.4%)

 アドヴァン <7463> が3日続伸。7日の取引終了後に発表した20年3月期連結決算が、売上高211億1400万円(前の期比5.3%増)、営業利益52億5300万円(同7.7%増)、最終利益50億4400万円(同7.6%増)となり、従来予想の最終利益35億円を大きく上回って着地したことが好感された。首都圏の再開発案件やインフラ整備関連などを中心に建設需要が底堅く推移し、建材販売が堅調に推移した。また、経費の見直しやシステムへの継続的な投資による効率化に取り組んだことや、最近の為替・金利情勢からデリバティブ評価益を営業外収益に計上したことも寄与した。なお、21年3月期業績予想は、新型コロナウイルルの影響で合理的な業績予想の判断が困難であるとして未定としている。

※8日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

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