【注目】話題株ピックアップ【昼刊】:新型コロナ関連、アンリツ、丸紅
中京医薬 <日足> 「株探」多機能チャートより
中京医薬品<4558>がストップ高に張り付いているほか、川本産業<3604>やマナック<4364>、重松製作所<7980>なども物色人気化し一時値幅制限いっぱいまで上値を伸ばした。ニイタカ<4465>、大木ヘルスケアホールディングス<3417>なども大幅高に買われ、一連の防疫関連株(新型コロナウイルス対策関連株)が一斉高に買われている。ここにきてコロナウイルスの世界的な感染拡大が改めて警戒されている。日本国内でも東京都が「感染爆発の重大局面」として外出自粛を要請するなど危機感が強まっている。これを受け、全体相場は再びリスクオフの様相を強めたが、逆に防疫関連銘柄の株価を刺激する格好となった。
■アンリツ <6754> 2,048円 +48 円 (+2.4%) 11:30現在
アンリツ<6754>は全体相場急落のなか異色の強さを発揮、4連騰で75日移動平均線とのマイナスカイ離を解消した。3月中旬から株価は急速な上値追い態勢に入っている。次世代通信規格「5G」の国内商用サービスが今週25日のNTTドコモ<9437>を皮切りにスタートしており、5G向け通信計測器でトップメーカーである同社株はそのシンボルストックとして注目度が高まっている。国内証券系調査機関などで5G向け計測器需要は今後長期化するとの見方が改めて買いを呼び込む形となっている。
■ステラ ケミファ <4109> 2,500円 +20 円 (+0.8%) 11:30現在
ステラ ケミファ<4109>が5日続伸している。25日の取引終了後、子会社ステラファーマのホウ素中性子捕捉療法(BNCT)用ホウ素薬剤「ステボロニン」が、「切除不能な局所進行または局所再発の頭頸部がん」を効能・効果として製造販売承認を取得したと発表したことが好感されている。ステラファーマは、住友重機械工業<6302>と共同で頭頸部がんを対象とする国内第2相臨床試験を実施し、19年10月に承認を申請。25日付でBNCTに用いる医療用医薬品として世界初となる製造販売承認を取得したという。なお、同件による20年3月期連結業績予想への影響はないとしている。
■丸紅 <8002> 543円 -80.6 円 (-12.9%) 11:30現在 東証1部 下落率4位
丸紅<8002>が急落。25日取引終了後、20年3月期業績予想の下方修正を発表、最終損益が1900億円の赤字と従来予想の2000億円の黒字予想から一転して過去最大の赤字となる見通しとしたことで、これがネガティブサプライズとなり売りが集中している。新型コロナウイルスの影響が同社の業績にも及んでおり、原油など資源価格の下落が収益を押し下げる形となる。
■日本製鉄 <5401> 991.2円 -93.8 円 (-8.7%) 11:30現在
日本製鉄<5401>が4日ぶり急反落で4ケタ大台を割り込んだほか、ジェイ エフ イー ホールディングス<5411>、神戸製鋼所<5406>など鉄鋼株が軒並み大きく売り込まれ、東証1部業種別騰落率で、33業種中値下がり率トップとなっている。新型コロナウイルスの感染拡大による世界経済の失速懸念と各国政府による経済対策期待との綱引きで鉄鋼株全般も上下に不安定な動きを強いられている。ただ、国内についてはここにきて感染者数が急増傾向にあることから改めて警戒感が強まっている。今年度(19年4月~20年3月)の国内粗鋼生産は新型コロナウイルスの影響もあり1億トンを下回る見込みで、これは2008年のリーマン・ショック以来ということになり、鉄鋼業界に吹く逆風は強い。
■TDK <6762> 8,340円 -610 円 (-6.8%) 11:30現在
25日に業績修正を発表。「今期税引き前を一転20%減益に下方修正」が嫌気された。
TDK <6762> が3月25日大引け後(15:00)に業績修正(米国会計基準)を発表。20年3月期の連結税引き前利益を従来予想の1180億円→930億円(前期は1155億円)に21.2%下方修正し、一転して19.5%減益見通しとなった。
⇒⇒TDKの詳しい業績推移表を見る
■東海東京 <8616> 249円 -17 円 (-6.4%) 11:30現在
25日に業績修正を発表。「未定だった今期配当は8円減配」が嫌気された。
東海東京フィナンシャル・ホールディングス <8616> が3月25日大引け後(15:30)に配当修正を発表。従来未定としていた20年3月期の年間配当は8円(前期は16円)実施する方針とした。
⇒⇒東海東京の詳しい業績推移表を見る
■スルガ銀行 <8358> 382円 -18 円 (-4.5%) 11:30現在
スルガ銀行<8358>は8日ぶりに反落。25日の取引終了後、20年3月期業績予想について、経常損益を305億円の黒字から435億円の黒字(前期は743億4200万円の赤字)へ、最終損益を210億円の黒字から270億円の黒字(同971億4600万円の赤字)へ上方修正したが、市場の反応は限定的のようだ。シェアハウス関連融資債権の譲渡による貸倒引当金戻入益などが寄与する見通し。また、同時に従来未定としていた期末一括配当予想を5円とすることを発表した。2期ぶりに復配となる予定だ。
■トヨタ自動車 <7203> 6,694円 -225 円 (-3.3%) 11:30現在
トヨタ自動車<7203>がウリ気配スタートで3日ぶり大幅反落、前日は全体相場の急騰に合わせ666円高と大きく値を飛ばしたが、きょうはその反動で目先利益確定を急ぐ動きが表面化している。海外ヘッジファンドのロング・ショートポジションの解消に伴う買い戻しが一巡したことで、勢いが止まったところに、足もと外国為替市場で再びドル安・円高方向に振れており、これが為替感応度の高い同社の株価にネガティブに働いている。
■日軽金HD <5703> 175円 -2 円 (-1.1%) 11:30現在
日本軽金属ホールディングス<5703>が4日ぶりに反落。同社は25日取引終了後、20年3月期の連結最終利益を従来予想の155億円から70億円(前期比66%減)に減額修正したことが嫌気された。昨年8月と10月の台風により、子会社である日本軽金属が保有する山梨県の雨畑ダム(南巨摩郡早川町)の周辺地域が浸水被害を受けたことから、対策にかかる費用110億円を特別損失として計上する。なお、年9円の今期配当計画に変更はない。
■PALTEK <7587> 406円 +57 円 (+16.3%) 11:30現在
PALTEK<7587>が全般軟調相場のなかカイ気配でスタートする人気となった。独立系の半導体商社で、次世代通信規格「5G」の普及局面に伴う半導体需要創出への期待が高まっている。特に同社は5Gで必須となる通信機器向けFPGAを取り扱っていることで注目度が高い。25日取引終了後、5Gソリューション構築を支援するFPGAコンピューティングプラットフォーム「M-CUBE」の受注を開始することを発表、これを材料視する買いを呼び込んでいる。
■ブイキューブ <3681> 850円 +80 円 (+10.4%) 11:30現在 東証1部 上昇率7位
ブイキューブ<3681>が大幅高で4連騰。Web会議やテレワークなど遠隔地の人と人をつなぐコミュニケーションサービスを主力展開、新型コロナウイルスの感染拡大を背景に移動制限の動きが強まるなかで、ビジネスチャンスが広がるとの思惑が投資資金の攻勢につながっている。東京都が新型コロナ感染者の急増を受けて、外出の自粛を要請したことが、逆に同社の株価を刺激する格好となっている。
■アクセル <6730> 638円 +52 円 (+8.9%) 11:30現在 東証1部 上昇率9位
アクセル <6730> が急伸。25日大引け後、20年3月期の連結経常損益を従来予想の1.8億円の黒字→5億円の黒字(前期非連結は16.5億円の赤字)に2.8倍上方修正したことが買い材料視された。パチンコ・パチスロ機向け製品でメモリーモジュールの販売が想定より大幅に伸びることが寄与。NEDO(国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構)の助成金収入1億円を計上することも利益を押し上げる。
●ストップ高銘柄
ダイトウボウ <3202> 161円 +50 円 (+45.1%) ストップ高 11:30現在
川本産業 <3604> 1,371円 +300 円 (+28.0%) ストップ高 11:30現在
日経VI <2035> 1,410円 +300 円 (+27.0%) ストップ高 11:30現在
興研 <7963> 2,190円 +400 円 (+22.4%) ストップ高 11:30現在
アゼアス <3161> 917円 +150 円 (+19.6%) ストップ高 11:30現在
など、16銘柄
●ストップ安銘柄
ダブル・スコープ <6619> 410円 -80 円 (-16.3%) ストップ安 11:30現在
以上、1銘柄
株探ニュース