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【市況】機関投資家が金を買う理由~もっと知りたい商品先物取引


みなさんこんにちは!フィスコマーケットレポーターの高井ひろえです。金価格(TOCOM,東京金先物)は、2019年12月中旬から右肩上がりに上昇していることから注目が集まっています。また月足で見ると、2018年9月から右肩上がりの上昇を描いています。この上昇の背景にある1つの要因として、機関投資家の金買いがあります。なぜ、機関投資家は金をポートフォリオに積極的に入れるようになったのでしょうか?今回のコラムで説明します。

■金は、配当も利息もないけれど魅力的
キャッシュフローを生まない、つまり配当も利息も生まない金が、なぜ買われているのでしょうか?その理由は、世界でマイナス金利を適用する国が増えてきたからです。そして、金利がマイナスである債券よりも、金の魅力の方が相対的に増したのです。実際、主要資産と金のリターンを比較してみると、金には一定のリターンがあるということが見受けられます。2018年12月31日時点で、20年間の年間平均リターンは、日本株と日本株を除く世界株に比べて金の方が高くなっています。このため、機関投資家は金をポートフォリオに積極的に入れているのです。

■金買いでリスク分散効果が得られる
金買いをする別の理由としては、他の資産との価格の相関が低い点、もしくは逆相関である点が挙げられます。たとえば不況期において、金価格は株などとマイナス相関を強めます。そのため金を買うことで効果的なリスク分散ができるのです。さらに、金のボラティリティがそれほど高くないという点も挙げられます。他の株式指数、他の商品先物と比べて金はボラティリティが高くないため、機関投資家は金をリスク回避のための資産としてもポートフォリオに組み入れています。

■リスク調整後リターンはどうなる?
それでは、金を組み入れた場合のポートフォリオのリスク調整リターンはどうなるのでしょか。ポートフォリオに金をどれほど入れたらリスク調整後リターンが高くなるのかという試算によると、金を2.5%、 7.5%、 10%の割合で入れた場合、割合が高いほどリスクリターンの関係がよくなるという結果になっています。今回のコラムでは、配当を生まないというデメリットを乗り越えてでも、金買いが活発になっている理由をご説明しました。

フィスコマーケットレポーター 高井ひろえ

《US》

 提供:フィスコ

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