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【市況】【↑】日経平均 大引け| 続伸、米株急騰でリスク選好も買い一巡後は伸び悩む (3月5日)

日経平均 <日足> 「株探」多機能チャートより

日経平均株価
始値  21399.87
高値  21399.87(09:00)
安値  21220.76(13:17)
大引け 21329.12(前日比 +229.06 、 +1.09% )

売買高  13億8384万株 (東証1部概算)
売買代金  2兆5255億円 (東証1部概算)

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■本日のポイント

 1.日経平均は続伸、米株急騰を受けリスク選好も買い一巡後は伸び悩む
 2.米株高はスーパーチューズデーを受けたもので、日本株への影響は限定的
 3.新型コロナウイルスに対する警戒は根強く、日経平均は寄り付きが天井に
 4.外国為替市場では円高方向に振れたことも買い手控えムードにつながる
 5.個別はソフトバンクグループが堅調、Fリテも高く全体株価を牽引する形

■東京市場概況

 前日の米国市場では、NYダウは1173ドル高と急反発した。民主予備選で中道派のバイデン氏が10州で勝利したことを受けて、ヘルスケア関連株を中心に全面高となった。

 東京市場では、前日の米株急騰を受けてリスクを取る動きが優勢となり、日経平均株価は上値を追う展開となった。ただ、買い一巡後は上値も重かった。

 5日の東京市場は、朝方からリスク選好の流れに乗った。前日の米国株市場でNYダウが1100ドルを超える上昇と2日に記録した過去最大の上げ幅に次ぐ値上がりとなり、これを引き継いで主力株中心に広範囲に買いが優勢となった。ただ、米国ではスーパーチューズデーの結果を好感する買いであったことから、日本株へのプラス影響は限られ、国内では新型コロナウイルスの感染拡大に対する警戒感が根強い。積極的な買いが入りにくい環境にあり、日経平均は寄り付き天井の形で前場後半以降は漸次伸び悩む動きを強いられた。取引時間中はアジア株式が総じて堅調な動きをみせたことが市場心理にプラスに働いたが、外国為替市場では1ドル=107円台前半の推移と円高に振れたこともあって、買い手控えムードにつながった。

 個別では、ソフトバンクグループ<9984>が堅調、ファーストリテイリング<9983>も高い。トヨタ自動車<7203>もしっかり、任天堂<7974>が買い優勢だったほか、ソニー<6758>も上昇した。武田薬品工業<4502>が高く、オリエンタルランド<4661>も上昇した。ティーライフ<3172>、eBASE<3835>が値を飛ばし、タカラバイオ<4974>も物色人気。gumi<3903>が値を飛ばし、ユニ・チャーム<8113>も買われた。協和キリン<4151>も値を上げた。
 半面、三井住友フィナンシャルグループ<8316>などメガバンクが冴えず、富士通<6702>が値を下げた。三井不動産<8801>も軟調。内田洋行<8057>、アインホールディングス<9627>が急落、カーブスホールディングス<7085>も大きく値を下げた。三櫻工業<6584>が売られ、ダイトウボウ<3202>も下値を探った。東邦チタニウム<5727>、千趣会<8165>なども安い。

 日経平均へのプラス寄与度上位5銘柄はファストリ <9983> 、SBG <9984> 、テルモ <4543> 、リクルート <6098> 、KDDI <9433> 。5銘柄の指数押し上げ効果は合計で約87円。
 日経平均へのマイナス寄与度上位5銘柄はスズキ <7269> 、デンソー <6902> 、アドテスト <6857> 、住友不 <8830> 、ファナック <6954> 。5銘柄の指数押し下げ効果は合計で約8円。

 東証33業種のうち上昇は24業種。上昇率の上位5業種は(1)電気・ガス業、(2)医薬品、(3)その他製品、(4)化学、(5)サービス業。一方、下落率の上位5業種は(1)鉱業、(2)鉄鋼、(3)建設業、(4)非鉄金属、(5)保険業。

■個別材料株

△ティーライフ <3172>
 上期経常が54%増益で着地。
△グリー <3632>
 2.2%を上限に自社株買いを実施。
△オプティム <3694>
 1→2の株式分割を実施。
△ニーズウェル <3992>
 大手素材メーカーから「SAP Concur」導入支援サービスを受注。
△武田 <4502>
 新型コロナウイルス治療薬の新規開発を表明へ。
△アンジェス <4563> [東証M]
 新型コロナの感染を防ぐDNAワクチン開発に着手。
△タカラバイオ <4974>
 阪大のグループが進める新型コロナDNAワクチン開発に協力。
△三井物 <8031>
 1.8%を上限に自社株買いを実施。
△イー・ギャラ <8771>
 販売債権の買い取りサービス開始へ。
△レボリュー <8894> [東証2]
 兄弟会社から資産管理業務など受託。

▼DyDo <2590>
 今期経常は16%減益へ。
▼アインHD <9627>
 今期経常を10%下方修正。

 東証1部の値上がり率上位10傑は(1)ティーライフ <3172> 、(2)eBASE <3835> 、(3)KeePer <6036> 、(4)タカラバイオ <4974> 、(5)デザインワン <6048> 、(6)朝日インテク <7747> 、(7)オルトP <3672> 、(8)Jエレベータ <6544> 、(9)オプティム <3694> 、(10)イー・ギャラ <8771> 。
 値下がり率上位10傑は(1)前田道 <1883> 、(2)内田洋 <8057> 、(3)アインHD <9627> 、(4)カーブスHD <7085> 、(5)中広 <2139> 、(6)三桜工 <6584> 、(7)ビーロット <3452> 、(8)ダイトウボウ <3202> 、(9)ニイタカ <4465> 、(10)アセンテック <3565> 。

【大引け】

 日経平均は前日比229.06円(1.09%)高の2万1329.12円。TOPIXは前日比13.21(0.88%)高の1515.71。出来高は概算で13億8384万株。東証1部の値上がり銘柄数は1115、値下がり銘柄数は943となった。日経ジャスダック平均は3386.58円(5.03円高)。

[2020年3月5日]

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