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【注目】前日に「買われた株!」総ザライ ―本日につながる期待株は?―

中京医薬 <日足> 「株探」多機能チャートより

■中京医薬 <4558>  302円 (+80円、+36.0%) ストップ高

 中京医薬品 <4558> [JQ]がストップ高。室内に貼る・置く、また持ち運ぶなどしてウイルスや菌を除去する二酸化塩素を利用した除菌製品「エアーマスク」シリーズを展開していることから、にわかに新型コロナウイルスによる肺炎対策関連として人気化したようだ。新型肺炎に関しては、患者数が中国全体で300人を突破したほか、海外での感染も広がり、米国でも初めての患者が確認されている。人から人への感染の可能性も高まっており、中国の春節(旧正月)を控えて感染拡大が警戒されている。22日の関連銘柄では、大木ヘルスケアホールディングス <3417> [JQ]、川本産業 <3604> [東証2]が同じくストップ高に買われた。アゼアス <3161> [東証2]、興研 <7963> [JQ]、重松製作所 <7980> [JQ]が連騰している。更に、予防のための手洗い重要性からニイタカ <4465> が商いを伴い続騰している。

■KYCOM <9685>  856円 (+150円、+21.3%) ストップ高

 KYCOMホールディングス <9685> [JQ]がストップ高。今週20日にストップ高人気となったが、21日も引けは伸び悩んだものの取引時間中にストップ高に買われる場面があり、3日連続で値幅制限いっぱいに買われる人気となった。通信や公共向け中心にシステムの受託開発を手掛けており、各省庁がDX(デジタルトランスフォーメーション)の取り組みを強化するなか、ビジネスチャンスの拡大を見込んだ投資資金の流入が加速している。

■サンウッド <8903>  634円 (+100円、+18.7%) ストップ高

 サンウッド <8903> [JQ]がストップ高。21日大引け後、20年3月期の経常利益(非連結)を従来予想の3億円→5.8億円に87.7%上方修正。増益率が34.9%増→2.5倍に拡大する見通しとなったことが買い材料視された。新規事業である一棟収益物件の商業ビル「WHARFシリーズ」の販売好調が上振れの要因。業績予想達成のメドが付いたことを踏まえ、一部プロジェクトの販売を来期にスライドすることで売上高は計画未達となる。

■ケア21 <2373>  1,536円 (+167円、+12.2%)

 ケア21 <2373> [JQ]が3日ぶり急反騰。21日大引け後、発行済み株式数(自社株を除く)の4.4%にあたる20万株(金額で3億円)を上限に自社株買いを実施すると発表したことが買い材料視された。需給改善や株式価値の向上といった株主還元が好感されたほか、株価浮揚策としてもポジティブに受け止められた。買い付け期間は2月3日から5月15日まで。

■ジーニー <6562>  647円 (+70円、+12.1%) 一時ストップ高

 ジーニー <6562> [東証M]が一時ストップ高。22日、1月29日から31日にインテックス大阪(大阪市住之江区)で開催される「第4回Japan IT Week関西」内の「第4回Web&デジタルマーケティングEXPO」に出展すると発表しており、ビジネスチャンスの拡大を期待した買いが入った。今回の出店では、顧客管理/営業管理システム「ちきゅう」及びマーケティングオートメーション「MAJIN」、チャットボットツール「Chamo」の3サービスを展示する予定。なお、同社の関西のデジタルマーケティング系展示会への出展は今回が初出展となる。

■オプトラン <6235>  3,520円 (+360円、+11.4%)

 東証1部の上昇率3位。オプトラン <6235> が急反騰。21日の取引終了後、光通信用DWDM真空成膜装置(NBPF)を全面的に刷新し、新型装置の受注・出荷を開始したと発表しており、これが好感された。今回の刷新は、超多層光学薄膜のコーティングを歩留まり高く高精度に行い、5Gで求められる光通信向け狭帯域フィルター(DWDM用フィルター)の効率生産を可能にしたのが特徴。これにより、5G対応の光通信用フィルター性能を格段に向上させ、基地局間情報トラフィックの飛躍的増加に対応できるようになったとしている。

■野村マイクロ <6254>  1,199円 (+69円、+6.1%)

 野村マイクロ・サイエンス <6254> [JQ]が続急伸。時価は18年3月以来、約1年10ヵ月ぶりの高値圏に浮上している。半導体向けを主力に超純水装置を手掛けるが、風向きは追い風。次世代通信規格5Gの投資に伴う需要喚起が見込まれることで、半導体市況の底入れ期待に拍車がかかっている。同社が主要顧客先とするサムスン電子は5G標準規格に関する必須特許の出願件数で世界トップに位置しており、これは野村マイクロにとってもポジティブな思惑につながる。

■Casa <7196>  1,556円 (+78円、+5.3%)

 Casa <7196> が急反発し上場来高値を更新した。21日の取引終了後、首都圏の一部エリアを対象に、賃貸物件に特化した空室対策サービス「空室を埋めるリフォーム」を販売開始したと発表しており、これが材料視されたようだ。同サービスは、空室の長期化に課題を持つ賃貸オーナーに、部屋のデザイン性を高める原状回復を低価格で提供し、入居者募集サポートの提案をワンストップで提供するというもの。更に、入居期間中は家賃の集金・保証サービスも提供する。

■アドテスト <6857>  6,300円 (+240円、+4.0%)

 アドバンテスト <6857> 、東京エレクトロン <8035> など半導体製造装置株が反発、目先押し目買いが優勢となった。21日の米国株市場ではNYダウなど主要株指数が下落したほか、半導体銘柄で構成されるフィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)も3日ぶり反落したが、下落率はわずか0.08%にとどまったほか、アプライドマテリアルズやインテルなどはプラス圏で引けるなど頑強な動きとなった。台湾の半導体受託生産世界最大手TSMCが2020年の売上高に強気な見通しを示しており、これが半導体業界に追い風をもたらした。東京市場ではここ半導体関連株の上値がやや重くなっていたが、下値では買い板が厚く、改めて見直し機運が漂った。

■リクルート <6098>  4,353円 (+166円、+4.0%)

 リクルートホールディングス <6098> が3日ぶりに大幅反発に転じ、上場来高値を更新した。総合人材サービスのトップ企業として、M&A戦略などを駆使して業績拡大を続けている。求人検索サイト「インディード」が好調なほか、HRテックを積極推進して業績に反映させている。ここ大手企業中心にリストラ策を強める動きが顕在化しており、人材の流動化に伴い業界トップの同社の活躍余地が高まるとの見方も出ている。

■神戸物産 <3038>  4,420円 (+150円、+3.5%)

 神戸物産 <3038> が大幅上伸し、連日の上場来高値更新。5日移動平均線をサポートラインに一貫して上げ足を強めており、年初(大発会終値)から既に660円以上も水準を切り上げている。ディスカウント食品スーパーの「業務スーパー」をフランチャイズ展開するが、利益率の高い独自PB商品とローコスト店舗経営を武器に低価格路線を前面に押し出して消費者のニーズを捉えている。昨秋の消費税引き上げに伴い再び生活防衛意識が高まるなか、相対的優位性を発揮し、月次売上高の好調が続いている。

■ニーズウェル <3992>  854円 (+29円、+3.5%)

 ニーズウェル <3992> が3日大幅続伸し7ヵ月ぶりに昨年来高値を更新した。同社は金融業界向けを主力とするシステム開発会社で、基幹系業務システムの開発で高い実績を誇るほか、RPAとAI技術を融合させたソリューションで強みを発揮する。21日取引終了後、国内建設会社から企業内情報セキュリティーソリューション「NW Security Police(セキュリティポリス)」を受注したことを発表、これを手掛かり材料に株高に弾みがついた。

■イワブチ <5983>  10,670円 (+350円、+3.4%)

 電力架線用金具大手のイワブチ <5983> [JQ]が8連騰。21日大引け後、20年3月期の連結経常利益を従来予想の2.6億円→5.9億円に2.2倍上方修正。従来の4.6%減益予想から一転して2.1倍増益見通しとなったことが買い材料視された。業務改善・プロセス改革活動の推進で原価率が改善するほか、販管費の低減も寄与し、採算が大きく改善する。

■ベクトル <6058>  1,223円 (+37円、+3.1%)

 ベクトル <6058> が続伸。東海東京調査センターが21日付で、投資判断「アウトパフォーム」を継続し、目標株価1500円としたことが好材料視されたようだ。懸念材料だった人事評価クラウドサービスの「あしたのチーム」が費用適正化の進展で19年9-11月期に黒字化したことを評価。同社の一段の収支改善や東京五輪効果などにより、同センターでは20年2月期の営業利益を会社計画の前年比13%増を上回る15%増と予想。21年2月期は同27%増と増益継続を予想している。

■信越化 <4063>  12,760円 (+345円、+2.8%)

 信越化学工業 <4063> が反発。22日付の日本経済新聞朝刊で、「次世代高速通信規格『5G』向けの半導体に使う高機能のウエハーを開発した」と報じられており、これを好材料視した買いが入った。記事によると、窒化ガリウム(GaN)を使う製法で、従来の製法よりも大型化しやすいのが特徴という。20年中にサンプル出荷を始めるとしており、業績への貢献が期待されたようだ。

■エクストリム <6033>  1,969円 (+52円、+2.7%)

 エクストリーム <6033> [東証M]が3日続伸。スマートフォンゲーム開発支援業務を主力とし、開発企業への技術者派遣や受託開発業務を展開するが、派遣、受託開発ともに高水準の需要があり、足もとの業績は好調に推移している。19年4-9月期決算は営業利益が前年同期比6.7倍の7億7500万円と高変化をみせており、20年3月期計画の10億5000万円(前期比11%増)は増額される可能性が高い。急騰習性があり、2018年8月にストップ高を連発し短期間で株価を7倍化させた経緯がある。

■くら寿司 <2695>  5,450円 (+140円、+2.6%)

 くら寿司 <2695> が4日ぶりに反発。同社は米国、台湾に加え、年内に中国に進出することを明らかにしたことが好感された。SMBC日興証券の21日のリポートによると同社はグローバル戦略説明会を開催し、「30年10月期に売上高3000億円、全世界で1000店」を目標に設定した。19年10月期の売上高は1361億円で、店舗数は国内442店、海外43店の水準にあり、中国を含む海外を中心に事業を伸ばす方針だ。22日は、同社の中国を中心とする海外展開に期待する買いが入った。

■日本電産 <6594>  15,700円 (+230円、+1.5%)

 日本電産 <6594> が反発。同社は23日の取引終了後に第3四半期(19年4-12月)の決算発表を予定しており、その結果が注目されている。昨年10月下旬の第2四半期決算の発表時には20年3月期の連結純利益が1350億円から1000億円(前期比9.7%減)に下方修正された。中国の市場環境に回復の兆しが見えないことなどが業績の悪化要因となった。きょうの決算内容に関しては「足もとの業績数字はもちろんのこと、今後の市場環境をどうみているかに関するガイダンスが関心を集めそうだ」(アナリスト)との声が出ている。

■日経レバ <1570>  23,050円 (+330円、+1.5%)

 NEXT FUNDS 日経平均レバレッジ・インデックス連動型上場投信 <1570> [東証E]が反発。全体低調商いのなかも売買代金は後場開始30分弱で600億円を超えており、全市場を通じて断トツとなった。同銘柄は日経平均株価に連動するETFで価格変動率が2倍に設定されている。22日は、全体相場が大方の予想に反し強調展開をみせ、空売り筋の先物買い戻しで日経平均は2万4000円台を回復、日経レバもこれに歩調を合わせて2万3000円台を回復した。

■NEC <6701>  5,040円 (+65円、+1.3%)

 NEC <6701> が3日続伸。昨年12月26日以降、鮮烈な上昇波を形成しており、マーケットでも注目度が高まっている。通信大手では富士通 <6702> が昨年夏場を境に次第高の展開をみせていたのに対しNECは出遅れていたが、ここにきて外国人投資家とみられる買いが観測され急速にキャッチアップする展開となっている。市場では「企業のDX関連投資が活発化していることで商機を捉えているほか、5Gの国内商用化を前に今後基地局インフラが加速していくことが予想され、同社はファーウェイ排除の分の受注を獲得できるとの思惑がある」(国内ネット証券アナリスト)と指摘されている。

■立花エレ <8159>  1,867円 (+23円、+1.3%)

 立花エレテック <8159> が3日続伸。21日の取引終了後、八洲電機 <3153> が保有する八洲電子ソリューションズの全株式を譲受する契約を締結したと発表。株式譲受に関しては昨年9月に発表済みだが、契約締結で改めて今後の業績への貢献への期待が高まったようだ。八洲電子をグループ化することで、商材ラインナップの拡充による顧客満足度の向上が期待できるほか、販売先の重なりも少ないことによるマーケットの拡大や互いの得意分野における技術補完によるソリューション提案力の強化などが図れるという。譲受価額は5億3000万円で、株式譲受日は4月1日を予定している。

※22日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

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