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【注目】前日に「買われた株!」総ザライ ―本日につながる期待株は?―

理経 <日足> 「株探」多機能チャートより

■理経 <8226>  293円 (+63円、+27.4%) 一時ストップ高

 理経 <8226> [東証2]が続急騰。14日付の朝日新聞朝刊で「荷物の配送などで利用の拡大が見込まれている小型無人飛行機『ドローン』について、政府は国内企業がサイバー攻撃に強い機体を開発したり、導入したりすることを後押しする方針を決めた」と報じられており、関連銘柄の一角として買われたもよう。また、ドーン <2303> [JQ]やイメージ ワン <2667> [JQ]、自律制御システム研究所 <6232> [東証M]なども買われている。

■USENHD <9418>  1,782円 (+300円、+20.2%) ストップ高

 東証1部の上昇率2位。USEN-NEXT HOLDINGS <9418> がストップ高。10日大引け後に発表した20年8月期第1四半期(9-11月)の連結経常利益が前年同期比79.4%増の27.7億円に拡大して着地したことが買い材料視された。主力の店舗サービス事業でタブレットPOSレジや決済サービスの引き合いが強かったほか、音楽配信チューナーの償却期間の見直しを実施したことも利益を押し上げた。また、ホテル向け業務用システムの好調に加え、コンテンツ配信事業で課金会員が増加したことも増益に大きく貢献した。通期計画の77億円に対する進捗率は36.0%に達しており、第1四半期決算の好スタートを評価する買いが向かった。

■ベクトル <6058>  1,256円 (+193円、+18.2%) 一時ストップ高

 東証1部の上昇率3位。ベクトル <6058> が急反騰、一時ストップ高に買われた。ネット媒体を中心とする独立系PR会社で業績は好調に推移している。同社が10日取引終了後に発表した19年3-11月期決算はトップラインが前年同期比31%増と急拡大、本業のもうけを示す営業利益も同4%増の22億6600万円と増益を確保しており、これを好感する形で投資資金が攻勢をかけた。3-8月期時点で営業利益は15%減益だっただけに9-11月期の大幅な伸びが際立ちポジティブサプライズとなった。

■トランザク <7818>  1,121円 (+150円、+15.5%) ストップ高

 東証1部の上昇率5位。トランザクション <7818> がストップ高。同社は10日取引終了後に、20年8月期第1四半期(19年9-11月)の連結決算を発表。営業利益は6億6500万円(前年同期比10.5%増)となり、上半期計画10億8000万円に対する進捗率は61.6%となった。売上高は44億9500万円(同6.6%増)で着地。7月からレジ袋有料化が義務付けられることを背景に、エコバッグの売り上げが伸びたことなどが寄与した。なお、上半期及び通期の業績予想は従来計画を据え置いている。

■ウエストHD <1407>  1,947円 (+195円、+11.1%)

 ウエストホールディングス <1407> [JQ]が急反騰し、昨年来高値を更新した。同社は14日午前10時35分頃に、20年8月期第1四半期(19年9-11月)の連結決算を発表。営業利益は12億3300万円(前年同期比81.9%増)となり、上半期計画21億4800万円に対する進捗率は57.4%となった。売上高は139億700万円(同1.9%増)で着地。産業用太陽光発電の受注増などを背景に、主力の再生可能エネルギー事業の営業損益が黒字に転換したことが寄与した。なお、上半期及び通期の業績予想は従来計画を据え置いている。

■テラスカイ <3915>  2,573円 (+156円、+6.5%)

 テラスカイ <3915> が大幅に3日続伸。14日正午ごろ、昨年12月にタイ現地法人テラスカイ(タイ)を設立したと発表しており、事業拡大への期待から買いが入った。同社にとっては12年設立の米国法人に次ぎ2社目の海外法人であり、セールスフォース導入支援を行う海外拠点としてはタイが初となるという。周辺国に比べて日系企業の進出が多いことやGDP成長率が高いこと、LINEの普及率が高い点などに加えて、タイにおけるセールスフォース導入支援の相談件数が増加傾向にあることから進出を決めたとしており、同社の主力パッケージ製品の一つであるセールスフォースとLINEを連携する顧客対応ソリューションOMLINEシリーズについても販売が期待できると見込んでいる。なお、タイ現地法人では、セールスフォースの導入支援ビジネスで22年に2億円の売り上げを目指すとしている。

■久光製薬 <4530>  5,940円 (+340円、+6.1%)

 久光製薬 <4530> が大幅に3日続伸。同社は10日大引け後に決算を発表。20年2月期第3四半期累計(3-11月)の連結経常利益は前年同期比14.4%増の199億円に伸び、通期計画の255億円に対する進捗率は78.1%となり、5年平均の78.6%とほぼ同水準だった。

■ディップ <2379>  3,495円 (+170円、+5.1%)

 ディップ <2379> が3連騰。10日の取引終了後、20年2月期の連結業績予想について、営業利益を128億~136億円から135億~140億円(前期比5.2%増~9.1%増)へ、最終利益を87億~93億円から90億円から92億~95億円(同1.0%増~4.3%増)へそれぞれ上方修正したことが好感された。高い求人需要の継続を背景に売上高が順調に推移していることに加えて、広告宣伝費の効率化などが利益に寄与する。なお、売上高は455億~466億円(同7.9%増~10.5%増)の従来予想を据え置いている。同時に発表した第3四半期(3-11月)決算は、人材サービス事業の求人広告メディアが好調に推移し売上高347億5100万円(前年同期比9.4%増)、営業利益111億7500万円(同13.1%増)、最終利益76億4100万円(同12.7%増)だった。

■ステムリム <4599>  959円 (+46円、+5.0%)

 ステムリム <4599> [東証M]が大幅3日続伸。14日の寄り前に、10日に行われた第41回水疱症研究会で、同社が「再生誘導医薬」として開発を進めている骨髄間葉系幹細胞動員医薬KOI2(HMGB1ペプチド)における、栄養障害型表皮水疱症患者を対象とした第2相医師主導臨床試験のデータ解析結果(速報)が報告されたと発表。主要評価品目で、統計学的に有意な改善が確認されたほか、安全性評価では懸念となる有害事象は観察されず、栄養障害型表皮水疱症患者におけるKOI2投与の有効性と安全性が確認されたとしており、これが好材料視された。

■SBG <9984>  5,049円 (+171円、+3.5%)

 ソフトバンクグループ <9984> が3日続伸、昨年8月20日取引時間中以来約5ヵ月ぶりの5000円大台を回復したほか、ファーストリテイリング <9983> が一時2400円を超える上昇で切り返しを鮮明。14日は海外ヘッジファンドとみられる買い戻しが日経平均先物に入っており、全体相場に浮揚力を与える形となった。そうしたなか、両銘柄とも日経平均寄与度の高い値がさ株として先物主導の裁定買いの影響を受けやすい。

■SHIFT <3697>  9,430円 (+300円、+3.3%)

 SHIFT <3697> が3日続伸し、昨年来高値を更新。9日に発表された第1四半期(9-11月)の連結営業利益は前年同期比87%増の5億9500万円と大幅増益だった。企業のIT投資拡大や同社グループでのサービス力強化を背景に主力のソフトウェアの品質保証サービスが拡大している。この決算発表を受け、岩井コスモ証券は10日、同社株の投資判断「A」を継続するとともに、目標株価を7500円から1万円に引き上げた。同証券では20年8月通期の連結営業利益を、会社予想の24億円から26億円(前期比69%増)への増額修正を予想。ソフトウェアを必要とするデジタル変革が進むなかで、中期的な成長が期待できる、とみている。

■ネクステージ <3186>  1,211円 (+37円、+3.2%)

 ネクステージ <3186> が4日ぶりに反発。三菱UFJモルガン・スタンレー証券が10日付で、投資判断「バイ」を再強調し、目標株価1600円を継続しており、これを好材料視したようだ。同証券では、引き続き大型店の出店拡大による中古車小売市場での寡占化の進行に注目。また、決算発表後の株価下落には違和感が強いとも指摘している。なお、20年11月期営業利益は会社予想78億円を上回る81億円を予想。21年11月期は同102憶円を予想している。

■ソニー <6758>  8,036円 (+193円、+2.5%)

 ソニー <6758> の物色人気が止まらない。14日で6連騰、売買代金は全上場企業のなかでソフトバンクグループ <9984> に続く第2位に位置しており、市場の関心度の高さをうかがわせる。時価総額は既に10兆円の大台に乗せ、東証1部でベスト5に入っている。半導体関連株全般に株価上昇圧力が強まるなか、画像センサーを手掛ける同社株への評価が世界的に高い。海外投資家の継続的な買いを呼び込む形となった。

■日本製鉄 <5401>  1,680.5円 (+37.5円、+2.3%)

 日本製鉄 <5401> をはじめ鉄鋼株に買いが集まった。14日の業種別騰落率で「鉄鋼」は東証1部33業種中、上昇率トップとなった。米中貿易協議は15日に「第1段階」の合意文書への署名が行われる見通しで、両国対立の構図が緩んでいる。鉄鋼株はハイテク株などに比べ出遅れ感が目立っていたが、中国鋼材需要自体は堅調であり、米中交渉の進展期待もあって追い風ムードとなった。

■ローツェ <6323>  4,660円 (+100円、+2.2%)

 ローツェ <6323> が3日続伸。10日大引け後、20年2月期の連結経常利益を従来予想の59.9億円→74.5億円に24.2%上方修正。増益率が0.4%増→24.7%増に拡大し、従来の2期連続での過去最高益予想をさらに上乗せしたことが買い材料視された。半導体メーカーの設備投資意欲が昨年後半から回復し、半導体関連装置の販売が想定より伸びることが寄与。ベトナム生産子会社の新工場棟が稼働し、生産効率が改善することも上振れに貢献する。

■ビックカメラ <3048>  1,290円 (+24円、+1.9%)

 ビックカメラ <3048> が3日続伸。10日大引け後に発表した20年8月期第1四半期(9-11月)の連結経常利益が前年同期比44.9%増の48.1億円に拡大して着地したことが買い材料視された。消費増税前の駆け込み需要を追い風に、冷蔵庫や洗濯機といった白物家電のほか、テレビ、パソコン、ゲームなどの販売が大きく伸びた。

■東エレク <8035>  25,300円 (+460円、+1.9%)

 東京エレクトロン <8035> が一時700円を超える上昇をみせたほか、SCREENホールディングス <7735> など半導体製造装置関連が高い。13日の米国株市場でハイテク株比率の高いナスダック総合指数が95ポイント高に買われ過去最高値を更新したが、半導体銘柄で構成されるフィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)も最高値を更新しており、3%超の上昇をみせたエヌビディアをはじめ同関連株が全体相場を牽引する構図となっている。この流れを東京市場でも引き継ぐ格好となった。

■日経レバ <1570>  23,040円 (+310円、+1.4%)

 NEXT FUNDS 日経平均レバレッジ・インデックス連動型上場投信 <1570> [東証E]が3日続伸で2万3000円台乗せ。2万3000円台に乗せたのは、昨年12月18日以来約1ヵ月ぶり。同銘柄は日経平均株価に連動するETFで価格変動率は2倍に基本設定されておりボラティリティの高さが特徴。全般は小型株が売られ値下がり銘柄数は多いものの、14日は先物主導で日経平均が買われており、その動きを反映している。売買代金は全上場企業でトップとなっているソフトバンクグループ <9984> を更に上回っており、個人投資家を中心とした資金の流入が活発化していることを物語る。

■GAテクノ <3491>  4,250円 (+55円、+1.3%)

 GA technologies <3491> [東証M]が4日続伸。一時6%近く上昇した。同社は14日、子会社のイタンジがデータサイエンスプロフェッショナルズ(東京都中央区)と業務提携すると発表。これが株価を刺激したようだ。具体的には、イタンジが提供しているセルフ内見型部屋探しサイト「OHEYAGO(オヘヤゴー)」と、データサイエンスプロフェッショナルズの宅配型トランクルームサービス「sharekura(シェアクラ)」が連携。これにより、春の引っ越し繁忙期でも、入居希望者は自身の都合で希望する部屋をスムーズに内見したり申し込んだりすることができ、シーズン外の衣料品や家電などの荷物を預けることで身軽な引っ越しが可能になるという。

■トヨタ自動車 <7203>  7,739円 (+78円、+1.0%)

 トヨタ自動車 <7203> やホンダ <7267> といった自動車株が高い。14日の午前9時前に東京為替市場でドル円相場は、1ドル=110円台に乗せるドル高・円安が進行。為替感応度の高いトヨタ自動車など自動車株に買いが入った。為替市場で110円台へ円安が進むのは昨年5月下旬以来、約8ヵ月ぶり。今月15日に米中貿易協議の「第1段階」の合意文書への署名が予定されており、米中関係の改善期待が膨らんでいる。

※14日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

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