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【特集】植木靖男氏【リスクオンに傾く相場、円安追い風に上昇続くか】(1) <相場観特集>

植木靖男氏(株式評論家)

―日経平均2万4000円台回復、株と為替の展望を読む―

 3連休明けとなった14日の東京株式市場では日経平均株価が3日続伸となり、約1ヵ月ぶりに2万4000円台を回復した。ただ、先物主導のインデックス売買の影響が大きく、東証1部の値上がり銘柄数を値下がり数が大きく上回るなど個別では利益確定売り圧力も顕在化した。足もとの値運びは強いが、2万4000円近辺では売り板も厚い。目先のドル高・円安に対する思惑も交錯するなか、今回は株式市場と為替の動向についてそれぞれ専門家の意見を聞いた。

●「米株高、円安追い風に高値更新有望も2月は用心」

植木靖男氏(株式評論家)

 東京株式市場は大発会に波乱のスタートとなったが、その後はバランスを立て直し再びリスク選好の流れに戻っている。きょうはヘッジファンドを買い主体とする先物主導の上昇で、日経平均寄与度の高い値がさ株や半導体関連株が買われる一方、先駆した材料株などは広範囲に利食われているが、基本的に地合いは強い。米中協議は決着にはまだ遠いとはいえ楽観的なムードが漂っているし、米国とイランの対立も最悪の事態は回避され、株価的にも中東の地政学リスクは大方織り込んでいる状況だ。外部環境から今は足を引っ張る材料があまり見当たらない。

 米株高、為替のドル高とセットで日経平均が上昇する構図に今のところ変化はなく、2018年10月につけた2万4270円を通過点とするリスクオン相場が今しばらく続くと考えている。ただし、ドル・円相場は1ドル=110円台で目先頭打ちとなる可能性もあり、111円ラインには届かないのではないかとみている。その場合、3点セットの上昇相場のシナリオに狂いが生じる。日経平均の上値メドについて正直なかなか予想は困難だが、日柄的には長くても2月半ばまでで、トレンドはいったん下に向かう公算が大きいと考える。下値は春先に2万2000円近辺くらいまでの調整があって不思議はない。

 18年10月の高値越えの後はやや慎重に構えておくほうが良いと思われるが、今の段階では押し目は強気スタンスで臨んで報われる可能性が高い。個別株については、日経平均主導の上昇に遅れていたTOPIXがキャッチアップする局面が訪れるとみており、その場合は三菱UFJフィナンシャル・グループ <8306> などのメガバンクや野村ホールディングス <8604> など証券株、いわゆる金融セクターに出遅れ修正期待の物色資金が回ることが予想される。

 また、現在人気のハイテク株の範疇にある銘柄群においてもリターンリバーサルの流れが意識されており、先駆した富士通 <6702> の株価をNEC <6701> が猛追するような1番手銘柄に2番手銘柄が追随する現象が他にも出てくる可能性がある。また、米アップル株が最高値圏を舞っており、これを背景に電子部品株は引き続き注目となる。アップル株の動向を横目に村田製作所 <6981> 、太陽誘電 <6976> などはまだ上値余地がありそうだ。

(聞き手・中村潤一)

<プロフィール>(うえき・やすお)
慶応義塾大学経済学部卒。日興証券(現SMBC日興証券)入社。情報部を経て株式本部スポークスマン。独立後、株式評論家としてテレビ、ラジオ、週刊誌更に講演会などで活躍。的確な相場見通しと独自の銘柄観に定評がある。

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