【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(2):ニトリHD、HEROZ、サムコ
ニトリHD <日足> 「株探」多機能チャートより
ニトリホールディングス<9843>は続落。24日の取引終了後に発表した12月度(11月21日~12月20日)の国内売上高で、既存店売上高が前年同月比7.3%減と2カ月連続で前年実績を下回ったことが嫌気された。キッチン用品や洗濯・清掃用品、トイレ・バス用品などが堅調に推移した一方、気温の影響により季節商品が伸び悩んだことや消費税増税の影響などが出たという。また、前年に比べて土曜日が1日少なかったことも響いたとしている。なお、全店売上高は同4.6%減だった。
■HEROZ <4382> 11,580円 -210 円 (-1.8%) 本日終値
HEROZ<4382>は3日続落。きょうから東証マザーズから東証1部へ市場変更されているが、同時に公募・売り出しの受渡日を迎えた。33万5400株の公募増資と56万3000株の売り出し、上限13万4600株のオーバーアロットメントによる売り出しを実施。発行・売出価格は1万2153円で決まっていることから、売り出しに応募した投資家の見切り売りなども警戒されたようだ。
■サムコ <6387> 1,668円 +300 円 (+21.9%) ストップ高 本日終値 東証1部 上昇率トップ
サムコ<6387>が急騰、年初来高値更新となった。時価は2010年5月以来9年7カ月ぶりの高値圏に浮上している。同社は化合物半導体に特化した製造装置を手掛けており、ここ5G関連投資拡大を背景とした半導体需要の拡大を背景に追い風が強い。市場では「半導体製造装置関連株の人気が主力株から横に波及している。中小型株で値動きの良い銘柄を探す動きが目立ってきた」(国内証券アナリスト)と指摘。なお、同社株については東海東京調査センターが24日付でレーティングを「アウトパフォーム」、目標株価2600円で新規カバレッジしており、これを手掛かりに投資資金流入が加速した。
■ニューテック <6734> 1,387円 +249 円 (+21.9%) 一時ストップ高 本日終値
ストレージ専業メーカーのニューテック <6734> [JQ]が一時ストップ高。24日大引け後、20年2月期の連結経常利益を従来予想の2億1100万円→2億5000万円に18.5%上方修正。従来の前期比横ばい予想から一転して18.5%増益を見込み、一気に18期ぶりに過去最高益を更新する見通しとなったことが買い材料視された。ハードウエアに付加価値を付けたAI・ディープラーニング、監視カメラ向けストレージサーバーやアプライアンス製品の販売が想定より伸びることが利益を押し上げる。
■ネットイヤーグループ <3622> 715円 +100 円 (+16.3%) ストップ高 本日終値
ネットイヤーグループ<3622>がストップ高。同社グループ会社のトライバルメディアハウスは24日、ソーシャルメディア「ALIS」の運営や企業向けブロックチェーン開発支援を行うALIS(東京都渋谷区)と協業すると発表。これが材料視されたようだ。両社はデジタルマーケティング領域で、新サービスの社会実装を開発・推進していく計画。新サービスでは、ブロックチェーン技術を活用した仮想通貨やトークン機能によりトークンエコノミー時代の「社員と顧客」「顧客と顧客」間の価値移転をスムーズにするとともに、新しいブランド体験と独自経済圏の創出を目指すとしている。
■竹田印刷 <7875> 941円 +123 円 (+15.0%) 一時ストップ高 本日終値
竹田印刷<7875>が急反発。社名が示す通り商業印刷が本業ながら、半導体パッケージ用マスクメーカーとしても実績が高い。CAD設計からマスク製造まで一貫させた生産体制を敷いており、受注を伸ばしている。5G時代到来に伴うスマートフォン市場の回復を背景に風向きの変化が意識されている。1株純資産が前期実績ベースで1850円近くあり、時価はPBRに換算して0.46倍と会社解散価値の半値以下の水準であり株価指標面から上値余地が大きい。
■川口化学工業 <4361> 1,123円 +128 円 (+12.9%) 一時ストップ高 本日終値
川口化学工業 <4361> [東証2]が一時ストップ高。24日大引け後、19年11月期の連結経常利益を従来予想の1.5億円→1.8億円に24.7%上方修正。減益率が37.2%減→21.8%減に縮小する見通しとなったことが買い材料視された。中国をはじめとする自動車関連産業の需要減少で売上高は計画を下回ったものの、付加価値の高い製品の販売増加や生産効率の向上による原価低減が寄与し、採算は大きく改善した。
■エヌ・ピー・シー <6255> 482円 +44 円 (+10.1%) 一時ストップ高 本日終値
エヌ・ピー・シー<6255>が急動意、短期資金の攻勢が加速し一時ストップ高の518円まで駆け上がった。太陽電池の製造装置メーカーで足もとの業績は好調、20年8月期は営業利益段階で前期比19%増の8億1300万円見通しと2ケタ成長が続く。また、太陽光パネルについては大量廃棄の問題が取り沙汰されているが、同社は太陽光パネルのリサイクル用解体装置を手掛け、着実に売り上げ拡大に寄与しているほか、パネルのリユース・リサイクルの実績も重ねていることで注目度が高い。
■ピアラ <7044> 3,115円 +274 円 (+9.6%) 一時ストップ高 本日終値
ピアラ<7044>が高い。同社はきょう、Google Partners プログラムの「Premier Google Partner」に認定されたと発表。これが買い手掛かりとなっているようだ。Google Partnersは、代理店の1人以上のスタッフがGoogleの定める認定試験に合格していることや、広告の運用金額が一定以上を超えている必要があり、その中で広告運用会社の違いをユーザーにわかりやすくするため「検索広告」「モバイル広告」「動画広告」「ディスプレイ広告」「ショッピング広告」の5分野で運用実績に優れた会社を専門分野認定するもの。同社は今回の認定をひとつの契機として、高水準の広告運用を顧客に提案していくという。
■北川精機 <6327> 487円 +37 円 (+8.2%) 本日終値
北川精機<6327>が急動意、5日移動平均線を足場に大きく切り返す形となっている。スマートフォンをはじめあらゆる電子機器に内蔵されているプリント基板製造プロセスにおいて必須となるプリント基板真空プレス機のメーカーだが、次世代通信規格「5G」向け真空プレス機に期待が大きい。5Gのインフラ整備は来年から国内でも加速する見通しにあり、同社に吹く追い風も強まることになる。20年6月期営業利益は前期比4割減益となる3億5000万円を会社側では予想しているが、上方修正が有力視されている。
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