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【注目】前日に「買われた株!」総ザライ ―本日につながる期待株は?―

東邦金 <日足> 「株探」多機能チャートより

■東邦金 <5781>  1,315円 (+300円、+29.6%) ストップ高

 東邦金属 <5781> [東証2]が連日ストップ高。熊本大学が17日、同大先進マグネシウム国際研究センターの河村能人教授と井上晋一特任助教らが、「KUMADAI耐熱マグネシウム合金」の不燃化に成功したと発表。不燃化によって、製造時と利用時の安全性が高まったことから、航空機や自動車などさまざまな輸送機器への応用に弾みが付くと考えられるとしている。同大では今後、現在進めている多くの企業との共同研究を加速させて、社会実装化を図っていきたいとしていることから、「KUMADAI耐熱マグネシウム」の極細ワイヤーの開発を共同で行った同社が引き続き物色人気を集めたようだ。

■ストリームM <4772>  223円 (+50円、+28.9%) ストップ高

 ストリームメディアコーポレーション <4772> [JQG]がストップ高。17日の取引終了後、自社テレビ局「DATV」で、中国最大のレビューサイトで19年上半期ナンバーワンを獲得した中国ドラマ「あったかいロマンス」を放送すると発表しており、これが好感された。「あったかいロマンス」はある日突然、同居することになった恋には疎い天才理系男子とかわいい普通女子との初々しくもリアルな恋を描いた胸キュン必至のラブストーリー。原作は、中国の人気作家チャオ・チェンチェン(趙乾乾)の恋愛3部作の同名小説で、同じ3部作シリーズのうちの一つ「ツンデレ王子のシンデレラ」は中国で話題を呼び、日本でも配信され人気となった。

■ダイトーケミ <4366>  498円 (+78円、+18.6%) 一時ストップ高

 ダイトーケミックス <4366> [東証2]が一時ストップ高に買われたほか、東洋合成工業 <4970> [JQ]も続急伸した。次世代通信規格(5G)サービスの拡大が予想されるなか、半導体の性能を飛躍的に高める極端紫外線(EUV)を活用した次世代露光技術への関心がたかまっており、関連株への物色が広がっている。そのなか、ダイトーケミは時価PBRが0.4倍台と割安感もあり物色の矛先が向かったようだ。また、EUV用感光材の開発を推進している東洋合成も新値を更新するなど買われている。

■マクアケ <4479>  4,690円 (+700円、+17.5%) ストップ高

 マクアケ <4479> [東証M]がストップ高。同社はクラウドファンディングのプラットフォーム「Makuake」を運営するが、11日に東証マザーズに新規公開した。18日昼ごろ、世界中のアイデアを初披露できるプラットフォーム「造点新貨」を運営するアリババグループのAlifish(アリフィッシュ、中国北京市)と業務提携を発表しており、これが好感された。Alifishはアリババグループ傘下におけるIPライセンス契約およびクリエイティブ・プラットフォーム。アリババのビッグデータを活用し、中国国内外のIPライセンスと提携してグッズの企画からサプライチェーンマッチングまで、あらゆる面でブランドパートナーをサポートする。この提携により、マクアケとは互いのプラットフォームを利用する事業者を紹介することで、日本企業および中国企業がそれぞれの地域に進出する際の相互サポートをおこなう。

■ぱど <4833>  550円 (+80円、+17.0%) ストップ高

 ぱど <4833> [JQG]が異彩の物色人気。18日で3日連続のストップ高となり、前週から売買代金も急増している。目先材料は見当たらないものの株式需給思惑を背景に個人投資家を中心とする短期資金が流入した。同社の筆頭株主RIZAPグループは発行株数の68%弱を保有していたが、今月5日の変更報告書で保有株を全株売却したことが分かり、それに代わって、実業家の畑野幸治氏が10日付大量保有報告書で72.56%の筆頭株主に浮上したことが判明した。畑野氏は18日マザーズへの新規上場で注目されているBuySell Technologies <7685> [東証M]の創業者。

■カーチスHD <7602>  268円 (+27円、+11.2%) 一時ストップ高

 カーチスホールディングス <7602> [東証2]が続急騰し、年初来高値を更新。18日午後1時ごろ、今年3月に合弁会社設立で基本合意した山東新華錦国際株式の100%子会社である青島新華錦汽車貿易と、来年1月の予定で合弁会社を設立すると発表しており、これを好材料視した買いが入った。新合弁会社は、中国に自動車及び関連部品の輸出事業を行う拠点を構築し、中央アジア、EU方面への物流・輸出などの事業を具体的に進めるのが狙い。また、カーチスHDが培ってきた日本での自動車流通や査定技術のノウハウにより、中国国内での中古車市場における事業展開を目指すとしている。なお、新会社はカーチスHDの持ち分法適用関連会社となる。

■CDS <2169>  1,663円 (+162円、+10.8%)

 東証1部の上昇率2位。CDS <2169> が続急騰。17日大引け後、19年12月期の連結経常利益を従来予想の13.4億円→14.8億円に10.0%上方修正。増益率が4.4%増→14.9%増に拡大し、従来の2期連続での過去最高益予想をさらに上乗せしたことが買い材料視された。技術システム事業が想定以上に好調で、売上高が計画を10.5%も上回ることが利益を押し上げる。業績好調に伴い、今期の年間配当を従来計画の48円→50円(前期は44円)に増額修正したことも評価材料となった。

■アスクル <2678>  3,310円 (+305円、+10.2%)

 東証1部の上昇率3位。アスクル <2678> が続急騰。17日大引け後に発表した20年5月期上期(6-11月)の連結経常利益が前年同期比3.5倍の33.9億円に急拡大して着地したことが買い材料視された。消費増税前の駆け込み需要などを背景に法人向け販売が伸びたほか、個人向けの「ロハコ」は配送無料となる注文金額の引き上げや物流コストの低減で採算が改善した。物流施設の手数料収入を計上したロジスティクス事業の黒字転換も大幅増益に貢献した。

■CKサンエツ <5757>  3,415円 (+295円、+9.5%)

 東証1部の上昇率4位。17日、CKサンエツ <5757> が4日続急伸。同社が発行済み株式数(自社株を除く)の0.56%にあたる5万株(金額で1億7500万円)を上限に自社株買いを実施すると発表したことが買い材料視された。需給改善や株式価値の向上といった株主還元が好感されたほか、株価浮揚策としてもポジティブに受け止められた。買い付け期間は12月18日から20年3月31日まで。

■多摩川HD <6838>  2,606円 (+173円、+7.1%)

 多摩川ホールディングス <6838> [JQ]が3日ぶり急反発。17日に行われた決算説明会で電子・通信用機器事業の進捗率について、上期に5GLowバンド製品に関して各通信事業者に対する認証登録が完了し、一部の高周波コンポーネントの採用が決まったことや、北米、ASEAN地域から大口の引き合いが複数あると説明しており、これが好材料視されたようだ。また、公共インフラについても列車及び官公庁向けの業務用無線関連で大型の引き合い及び受注を獲得し今期から出荷を開始するほか、国の研究機関や民間の次世代通信規格開発関連、官公庁からの大口引き合い案件についても一部を受注したとしている。

■神島化 <4026>  914円 (+57円、+6.7%)

 神島化学工業 <4026> [東証2]が急伸、25日移動平均線を足場に一気に上放れてきた。日足一目均衡表の雲を完全に抜き去る形で上値指向を強め、18日は一時73円高の930円まで買われる場面があり、6月21日につけた年初来高値965円も視界に捉えつつある。窯業系の住宅内装材を主力とするが、高層ビル向けなどの需要開拓が進む一方、採算性の低い建材の比率を低め利益率も向上している。19年5-10月期営業利益は前年同期比1.5倍の5億円と急増、20年4月期通期計画の10億6000万円(前期比12%増)は上振れる可能性がある。難燃水酸化マグネシウムなどの化成品製造能力を強化、電気自動車(EV)向け新商品開発にも積極的に取り組んでおり、中期成長期待も強い。

■ツルハHD <3391>  13,600円 (+720円、+5.6%)

 東証1部の上昇率10位。ツルハホールディングス <3391> が大幅に3日続伸し年初来高値を更新。同社が17日の取引終了後に発表した第2四半期(5月16日-11月15日)の連結純利益は、前年同期比20.2%増の155億5400万円と堅調だった。プライベートブランド(PB)商品や化粧品などが伸びた。20年5月通期の連結純利益は前期比5.1%増の261億円で据え置いた。大手証券のアナリストからは、「特にサプライズはないが販管費の伸びは増収率に見合った内容となり、コスト抑制がみえてきた点は好印象」との見方も出ている。

■リベレステ <8887>  870円 (+43円、+5.2%)

 リベレステ <8887> [JQ] が3日ぶり急反発。17日大引け後(15:00)に配当修正を発表。「今期配当を5円増額修正」が好感された。20年5月期の上期配当を従来計画の20円→25円(前年同期は20円)に増額し、年間配当は45円になる。

■石川製 <6208>  1,922円 (+85円、+4.6%)

 石川製作所 <6208> が大幅反発。また、豊和工業 <6203> や細谷火工 <4274> [JQ]など一連の防衛関連株に買いが集まった。ここ北朝鮮が軍事的な挑発を続けており、米国との交渉について年末を期限に指定するなど強気の姿勢をみせている。現在日本を訪問中の米国のビーガン北朝鮮担当特別代表が19~20日に中国を訪問し、北朝鮮問題を協議する方針。目先緊張が高まり地政学リスクを想起させるなか、株式市場でも関連銘柄に投資資金を誘導している。

■アズマハウス <3293>  1,824円 (+60円、+3.4%)

 アズマハウス <3293> [JQ]が6日続伸し年初来高値を更新。17日の取引終了後、不動産関連事業を手掛ける賃貸住宅センター(和歌山県和歌山市)、不動産管理事業を行うシージェーシー管理センター(同)及びリフォーム請負事業を展開するアイワライフネット(同)の株式を取得すると発表しており、これを好材料視した買いが入った。それぞれの企業の株式のうち、議決権所有割合70%を取得する。不動産賃貸事業の競争力の強化とシナジーを期待しているという。なお、20年3月期業績への影響は軽微としている。

■ココカラF <3098>  6,510円 (+160円、+2.5%)

 ココカラファイン <3098> が4日続伸。18日午前11時ごろ、一部ドラッグストア店舗でサイキンソー(東京都渋谷区)が提供する腸内フローラ検査サービスの購入を可能にしたと発表しており、これが好感された。同社ではこれまで、一部調剤店舗でサイキンソーの腸内フローラ検査サービス「Mykinso」及び「Mykinso Pro」の取り扱いを実験的に行っていたが、一部ドラッグストア店舗でも取り扱いを開始したという。同検査によって、腸内環境の状態が明らかになり、利用者は腸内細菌の変化に基づき、生活習慣病や消化器疾患との関係性を調べることができるようになるとしている。

■GMOペパボ <3633>  2,593円 (+62円、+2.5%)

 GMOペパボ <3633> [JQ]が上伸。17日、東証が同社を24日付で東証2部に市場変更すると発表したことが買い材料視された。知名度の高まりや株式流動性の向上を期待する買いが向かった。

■ブランジスタ <6176>  809円 (+18円、+2.3%)

 ブランジスタ <6176> [東証M]が続伸。17日、同社が発行済み株式数(自社株を除く)の2.12%にあたる30万株(金額で3億円)を上限に自社株買いを実施すると発表したことが買い材料視された。需給改善や株式価値の向上といった株主還元が好感されたほか、株価浮揚策としてもポジティブに受け止められた。買い付け期間は20年1月6日から9月30日まで。

■SBG <9984>  4,607円 (+83円、+1.8%)

 ソフトバンクグループ <9984> が商いを伴い5日続伸。ここ値刻みこそ小幅ながら上値慕いの動きを強めている。出資するシェアオフィス大手ウィーカンパニーの経営問題で株価も一時下落を余儀なくされたが、売り圧力が一巡している。人工知能(AI)分野への積極投資を標榜しており、今後の展開に注目が集まっている。信用取組は直近売り残が増加する一方で、信用買い残を大きく減少させており、株式需給面も改善傾向にある。

■レーザーテク <6920>  10,100円 (+180円、+1.8%)

 レーザーテック <6920> が上伸。全体軟調相場に抗して上値指向を継続、一時340円高の1万260円まで買われ、上場来高値を更新した。5G関連投資の活発化を背景にロジック半導体の需要を喚起、このロジック微細化投資のカギを握るのが次世代露光技術で使われるEUV(極端紫外線)であり、同分野でビジネスチャンスを広げる銘柄に株式市場でも注目が集まっている。そのなか、同社はマスクブランクス検査装置で世界シェアを独占しており、当然ながらEUV対応の装置についても世界で唯一供給できるメーカーとなっている。業績も絶好調、20年6月期営業利益は前期比64%増の130億円と大幅な伸びを見込むが一段の増額余地も指摘されている。

※18日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

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