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【市況】17日の米国市場ダイジェスト:NYダウ31ドル高、英国のEU離脱をめぐる不透明感から上値限られる

NYダウ <日足> 「株探」多機能チャートより

■NY株式:NYダウ31ドル高、英国のEU離脱をめぐる不透明感から上値限られる

米国株式相場は上昇。ダウ平均は31.27ドル高の28267.16、ナスダックは9.13ポイント高の8823.36で取引を終了した。11月住宅着工・建設許可件数や鉱工業生産が予想を上振れ、買いが先行。米中合意による投資家心理の改善で堅調推移となったが、英首相が欧州連合(EU)離脱について、通商協議の動向に関わらず2020年末までに完了する方針を示し、今後の混乱を予想する見方から上値は限られた。セクター別では、小売や銀行が上昇する一方で不動産やソフトウェア・サービスが下落した。

動画ストリーミングのネットフリックス(NFLX)は、米証券取引委員会(SEC)への提出資料で、契約者数が特に伸びている地域として中南米と欧州・中東・アフリカ地域に言及し上昇。家庭用品小売のベッド・バス・アンド・ビヨンド(BBBY)は、6人の役員の退任が発表され大幅上昇。製薬のイーライ・リリー(LLY)は、業績見通しが好感され買われた。一方で、クーポン共同購入サイトのグルーポン(GRPN)は、ゴールドマンサックスによる投資判断引き下下を受け大幅下落となった。

マーケット終了後に運輸・宅配のフェデックス(FDX)が発表した9-11月期決算は、売上高、一株利益ともに予想を下振れ、時間外取引で下落して推移している。

Horiko Capital Management LLC


■NY為替:英国のEU離脱条件を巡る思惑でポンド弱含み

17日のニューヨーク外為市場でドル・円は、109円62銭から109円44銭まで下落し、109円52銭で引けた。市場予想を上回った米国の経済指標を受けて景気先行き見通しは改善し、米債利回りの上昇に伴うドル買い・円売りが継続。その後、米国株式が伸び悩むとドルはやや弱含みとなった。

ユーロ・ドルは、1.1172ドルから1.1145ドルまで下落し、1.1150ドルで引けた。ハードブレグジットへの懸念が再燃しユーロの上値は抑制された。ユーロ・円は、122円42銭から122円04銭まで下落。ポンド・ドルは、1.3184ドルから1.3100ドルまで下落。ジョンソン英首相は欧州連合(EU)離脱後の移行期間で2020年以降の延長阻止でEUに包括的な貿易協定締結を求める計画と伝えられたことから、ポンド売りが優勢となった。ただ、期日までの貿易協定締結に向けて取り組む方針で一致したと報じられると、ポンド売りは一服。ドル・スイスは、0.9818フランから0.9796フランまで下落した。


■NY原油:続伸で60.94ドル、需給関係良好の思惑で60ドル台を維持する

NY原油先物1月限は続伸(NYMEX原油1月限終値:60.94 ↑0.73)。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物1月限は前日比+0.73ドルの1バレル=60.94ドルで通常取引を終えた。時間外取引を含めた取引レンジは60.03ドル-61.06ドル。2020年にかけて需給関係はまずまず良好な状態が続くとの見方が増えており、原油先物は強い動きを見せた。米国株式の上昇も一部で材料視されたようだ。


■主要米国企業の終値

銘柄名⇒終値⇒前日比(騰落率)

バンクオブアメリカ(BAC) 35.04ドル +0.34ドル(+0.98%)
モルガン・スタンレー(MS) 50.90ドル +0.18ドル(+0.35%)
ゴールドマン・サックス(GS)231.15ドル +3.11ドル(+1.36%)
インテル(INTC) 57.30ドル -0.40ドル(-0.69%)
アップル(AAPL) 280.41ドル +0.55ドル(+0.20%)
アルファベット(GOOG) 1355.12ドル -6.05ドル(-0.44%)
フェイスブック(FB) 198.39ドル +0.47ドル(+0.24%)
キャタピラー(CAT) 146.37ドル +1.01ドル(+0.69%)
アルコア(AA) 20.71ドル -0.27ドル(-1.29%)
ウォルマート(WMT) 121.28ドル +0.74ドル(+0.61%)
スプリント(S) 5.20ドル +0.01ドル(+0.19%)

《SF》

 提供:フィスコ

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