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【特集】金融地殻変動で大相場突入!システム投資関連「超買い場の5銘柄」 <株探トップ特集>

地銀再編の思惑が改めて顕在化している。証券会社が主導する「地銀連合構想」の幕が上がるなか、金融システムの更新需要を捉える関連銘柄に株価変貌の季節が近い。

―デジタル新時代の到来と、証券・地銀の合従連衡で生まれるシステム投資需要に刮目―

 人工知能(AI)IoTソリューションなどによりデジタル新時代の幕が上がるなか、企業のIT投資が引き続き活発だ。一方、この流れに乗る以前の問題として、日本企業は基幹系システム、情報システムの老朽化という問題を抱えており、今後数年内という短いタームでシステムを刷新しないと莫大な経済損失を生むという「2025年の崖」が取り沙汰されている。25年以降に最大12兆円の経済損失に発展するという試算もあるが、これは見方を変えれば、情報システム構築やソフト開発を行う企業群にとって、かつてないビジネスチャンスが生まれていることにもなる。

●証券と地銀の連合体で新たなステージへ

 そうしたなか、システム更新需要が業界として大きく意識され始めたのが地銀セクターだ。安倍政権では新たな成長戦略案の一項目として、経営環境が厳しい地方銀行は今後10年間で集中的に再編を促す方針を盛り込んでいる。地銀の収益環境は構造的に疲弊しており、このままのビジネスモデルでは行き詰まってしまう。まさに、改革待ったなしの局面が近づくなか、証券会社が地方銀行と連携する形で、新たな陣容づくりに本腰を入れ始めた。

 東海東京フィナンシャル・ホールディングス <8616> は07年以来、有力地銀と提携して証券会社を展開しているが、直近では今年6月に十六銀行 <8356> と共同出資で「十六TT証券」を立ち上げ営業をスタートさせている。更に、9月6日に名乗りを上げたのがSBIホールディングス <8473> だ。島根銀行 <7150> と資本・業務提携を発表、同行に25億円を出資するが、これはSBIの掲げていた「地銀連合構想」の皮切りになるとの思惑がある。

 証券会社を巻き込んだ地銀業界の地殻変動が始まった。こうなると、業務効率化や統一のためにシステム刷新に向けた需要が顕在化することになる。株式市場でも金融系システムの開発や保守で高実績を有する銘柄に物色の矛先が向かう可能性が高まっている。

●インタートレの爆騰がテーマ買いの号砲に

 金融系のシステム会社といえば、最近マーケットの視線を一身に集めたのが、証券ディーリングシステム国内トップで一般法人向けでも実績を重ねるインタートレード <3747> [東証2]だ。目先こそ株価は高値波乱となっているが、何といっても同社株が人気化したスタート地点の株価は300円近辺。そこから6連続ストップ高を交え、9月11日には1299円の高値まで何と4倍以上に大化けした。

 インタートレの急騰パフォーマンスの導火線となったのは、8月23日にLINE証券向けに金融商品取引トータルソリューションを導入して人工知能(AI)を使った株式取引システムを提供すると発表したこと。これ自体は地銀再編とは関係のない材料だが、顧客ニーズを取り込むサービス向上は、これから地銀再編の流れのなかでも大きなポイントとなっていく。証券会社が地域金融機関を巻き込んだ合従連衡の戦国時代突入が意識されるなかで、その礎を築く金融系システム関連株は株価変貌の季節を迎えている、インタートレの突発人気化はその入り口を暗示しているようにも見える。

 いま目に映っているファンダメンタルズは、仮にそれがサプライズを伴うものであっても株価は瞬時に織り込む。しかし、材料やテーマに火が付いた時は、その着地点がすぐには見えてこない。描かれるシナリオに沿って株価は走り続ける。今回は、金融系システム関連株の中で、ここから大相場形成のシナリオに乗る特選5銘柄をエントリーした。

●再編特需で大相場形成に向かう究極の5銘柄

【エックスネットは地銀セクター開拓の急先鋒】

 エックスネット <4762> は4ケタ大台ラインを通過点に上げ足を急加速させる公算が小さくない。生損保、銀行などを中心に資産運用の業務やシステム管理を代行するアウトソーシング事業(XNETサービス)を展開、有価証券管理などを主軸に月額利用料金を収益源とするアプリケーションサービス、導入・保守・会計制度変更の対応業務などを行うAMOサービス、経理事務などの実務を受託するSOサービスなどで幅広いニーズを獲得している。直近は第一生命保険に、XNETサービスの提供を開始するなど実績を伸ばしている。また、親会社のNTTデータ <9613> と協業体制で地銀セクターを開拓しており、個人向け信託管理サービスの需要を取り込んでいる。20年3月期は売上高3.7%増の46億円、営業利益は強含み横ばいの7億円を見込むが、システム関連投資の償却負担が希薄化される21年3月期以降は利益成長局面に突入する可能性が高まっている。

【ソルクシーズは地銀連合構想で株価も大変身か】

 ソルクシーズ <4284> は900円トビ台で5日・25日・75日移動平均線が交差、ここを基点に大勢トレンドが変わる可能性が出てきた。5日移動平均線をサポートラインとする急勾配の戻り足を実現する公算大で、年初来高値1111円は本格上昇相場に向けた一里塚に過ぎないだろう。同社は証券や保険などを主要顧客にシステムの受託開発を手掛けており、顧客の業務効率化ニーズを捉えて業容を拡大させている。クラウドサービス分野に注力しており、同事業を会社分割し100%子会社のFleekdriveが承継する形で今年5月から営業をスタート、今後に期待が大きい。同社の筆頭株主は「地銀連合構想」で話題を呼んだSBIホールディングスであることもポイント。地銀再編で同社の活躍余地は必然的に高まりそうだ。19年1-6月期は前年同期比66%増の3億6800万円、19年12月期通期では前期比14倍の9億円を見込んでいる。

【東邦システムは光通信筆頭株主、AI開発案件好調】

 東邦システムサイエンス <4333> は、金融機関向けシステム開発で旧東邦生命の流れを汲む独立系ながら、富士通 <6702> や野村総合研究所 <4307> などの大手IT企業と連携している。筆頭株主の光通信 <9435> は昨年来買い増す動きをみせており、直近は18.75%まで保有株を増やしている。生保向けや通信会社向けに、基盤システムのメンテナンスやAIなどデジタル技術を活用した開発案件が伸びて全体業績を牽引している。業績は19年3月期の営業15%増益に続き、20年3月期も営業利益段階で11億3000万円と2ケタ近い伸びを見込む。株価は今年7月4日に1358円の高値まで駆け上がった後、ほぼ往って来いの下げとなったが、900円近辺で底値を固め、9月に入って満を持して上放れてきた。株式需給面では信用買い残が枯れた状態にあり、浮動株比率の低さも際立つ。実態評価で改めて上昇トレンドを形成する可能性が高い。

【クロスキャットはブロックCなど展開力抜群】

 クロスキャット <2307> はジリ高歩調で1000円台を回復、持ち前の急騰性を開花させる機が熟している。銀行やクレジット会社向けシステムで開発から保守まで一貫して提供できる強みを持つ。キャッシュレス決済のテーマでも注目されたが、保険向け更新需要の取り込み、更に地銀を中心とした金融再編の流れで活躍場面が続く。会社側でも「総論的には証券と地銀提携によるシステム更新需要は追い風と認識している」と前向きだ。AIやブロックチェーンを使った関連ソリューションサービスでも業界を先駆、その技術力の高さに定評がある。直近、7月末には三井住友海上火災保険などと分散台帳技術で勤怠管理と保険を連携したサービスの開発を発表し注目された。20年3月期は営業減益見通しにあるが、21年3月期以降は2ケタ成長路線に復帰しそうだ。株価は足が速く、昨年5月に時価と同水準の1000円トビ台から1740円の高値まで一気に駆け上がった実績が光る。

【ニーズウェルはAIとセキュリティーで飛躍】

 ニーズウェル <3992> の700円近辺のもみ合いは強気対処で報われよう。金融業界向けを主力とするシステム開発会社で、基幹系業務システムの開発実績で他社と一線を画す。長年蓄積した業務ノウハウを武器にメガバンク向け大型案件を確保、生損保向けでも強みを発揮している。同社の技術及びサービスへの引き合いは旺盛で、エンドユーザーからの直接受注比率が高いこともポイントとなっている。また、AIビジネスに本腰を入れており、RPAとAI技術を融合させたソリューションに傾注し収益に反映させている。情報セキュリティー分野にも強く、5G時代の到来に合わせたラインアップ拡充に余念がない。19年9月期は前期比9%増の5億1800万円予想だが、20年9月期は生損保のシステム投資需要を捉え成長局面が続く見込み。今年6月に東証2部から東証1部に市場変更されている。最高値1003.8円(分割修正後株価)の目先クリアは高いハードルではない。

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