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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(3):ファンケル、カプコン、アサヒ

ファンケル <日足> 「株探」多機能チャートより
■五洋建設 <1893>  503円  +16 円 (+3.3%)  本日終値
 五洋建設 <1893> が高い。6日大引け後に発表した20年3月期第1四半期(4-6月)の連結経常利益が前年同期比20.4%増の81.3億円に伸びて着地したことが買い材料視された。国内、海外ともに豊富な手持ち工事が順調に進み、24.4%の大幅増収を達成したことが寄与。

■ファンケル <4921>  2,494円  +69 円 (+2.9%)  本日終値
 ファンケル<4921>は続伸。6日の取引終了後、キリンホールディングス<2503>と資本・業務提携を締結したと発表しており、これが好感された。今回の提携は、両社が展開する事業領域で幅広くシナジーを発揮し、健康に関する事業開発のスピードを加速させるのが狙い。今後は、独自素材を生かした生活習慣対策サプリメント、アンチエイジングなどのスキンケア商品の開発や、酵母・発酵技術を生かした化粧品の共同開発を行うほか、チャネルの相互乗り入れなどを実施する予定。また資本面では、キリンHDがファンケル創業者で会長である池森賢二氏らから発行済み株数の30.3%に相当する3954万400株(議決権所有割合33.0%)を約1293億円で取得するとしており、株式譲渡日は9月6日を予定している。

■エレコム <6750>  3,890円  +100 円 (+2.6%)  本日終値
 エレコム <6750> が6日ぶりに反発。6日大引け後に発表した20年3月期第1四半期(4-6月)の連結経常利益が前年同期比23.3%増の32億円に伸びて着地したことが買い材料視された。Windows10への切り替え需要を取り込み、パソコン関連の販売が伸びたほか、スマートフォン・タブレット関連で付加価値の高い製品が好調だったことが寄与。

■カプコン <9697>  2,810円  +70 円 (+2.6%)  本日終値
 カプコン<9697>は連日の新高値と上げ足が止まらない。「バイオハザード」や「モンスターハンター」などのリピートタイトルが好調で、好採算のダウンロード販売も伸びて業績を押し上げている。19年4~6月期営業利益は前年同期比51%増の77億300万円と大幅な伸びを達成した。将来の成長市場として注目されるeスポーツ事業に積極的に資金投下や人材を投入しており、同関連株としても市場の関心が高い。直近、米国に本拠を構える独立系資産運用会社インベスコアドバイザーズが純投資目的で同社の大株主に浮上している点も注目されている。

■アサヒ <2502>  4,838円  +94 円 (+2.0%)  本日終値
 アサヒグループホールディングス<2502>が堅調。前日こそひと押し入れたものの、7月下旬から一貫して上値を慕い4800円台半ばを横に走る75日移動平均線にサヤ寄せする動きをみせている。天候不順の影響もありビールや清涼飲料などの販売が伸びず、19年12月期の営業利益は期初予想の2170億円から2155億円に小幅に下方修正したが、前期比増益は確保する見通し。海外でのM&A戦略に力を入れており、ビール世界最大手のアンハイザー・ブッシュ・インベブから豪州事業(CUB)を1兆2000億円で買収することを決議、本格的な世界展開を視野に入れている。なお、ドル箱ブランドの「スパードライ」は国内以上に海外でシェアを伸ばしている。株価はCUB買収に伴う財務面への負担や増資による株式希薄化を懸念される形で7月22日に急落したが、下値を機関投資家とみられる資金が拾い、全体相場とは軌道を異にして出直り歩調にある。

■フジシール <7864>  2,600円  -545 円 (-17.3%)  本日終値  東証1部 下落率トップ
 6日に決算を発表。「4-6月期(1Q)経常は1%増益も対通期進捗は過去平均を下回る」が嫌気された。
 フジシールインターナショナル <7864> が8月6日大引け後(15:00)に決算を発表。20年3月期第1四半期(4-6月)の連結経常利益は前年同期比1.1%増の42.6億円となり、通期計画の155億円に対する進捗率は27.5%に達したものの、5年平均の35.0%を下回った。
  ⇒⇒フジシールの詳しい業績推移表を見る

■タカラトミー <7867>  1,121円  -223 円 (-16.6%)  本日終値  東証1部 下落率2位
 タカラトミー<7867>が大幅安。同社は6日取引終了後に、20年3月期第1四半期(4~6月)の連結決算を発表。営業利益は5億5500万円(前年同期比66.8%減)となり、上半期計画60億円に対する進捗率は9.3%にとどまった。売上高は352億8800万円(同7.9%減)で着地した。「トミカ」や「プラレール」の定番商品や映画「トイ・ストーリー4」関連商品が好調だった半面、バトル専用コマ「ベイブレードバースト」国内及び韓国での販売が減少したことや海外子会社のキャラクター玩具の販売終了などが影響。また、利益面では販管費がわずかながら増加したことが重荷となった。なお、上半期及び通期の業績予想は従来計画を据え置いている。

■山田コンサル <4792>  1,730円  -338 円 (-16.3%)  本日終値  東証1部 下落率3位
 6日に決算を発表。「4-6月期(1Q)経常は84%減益で着地」が嫌気された。
 山田コンサルティンググループ <4792> が8月6日大引け後(15:00)に決算を発表。20年3月期第1四半期(4-6月)の連結経常利益は前年同期比84.1%減の0.5億円に大きく落ち込み、通期計画の30億円に対する進捗率は1.7%にとどまり、5年平均の17.6%も下回った。
  ⇒⇒山田コンサルの詳しい業績推移表を見る

■サンケン電気 <6707>  1,709円  -316 円 (-15.6%)  本日終値  東証1部 下落率6位
 サンケン電気<6707>が急落し約5カ月ぶりに年初来安値を更新。6日の取引終了後、20年3月期の連結業績予想について、売上高を1780億円から1684億円(前期比3.0%減)へ、営業利益を115億円から58億円(同44.9%減)へ、最終利益を43億円から6億円(同84.9%減)へ下方修正したことがネガティブ視された。中国経済の成長鈍化や米中貿易摩擦の影響が欧米も含めた世界的な景況感の悪化につながり、中国での自動車販売台数の減少が欧米市場にも波及したことで、米国子会社における車載向け製品の売り上げ低迷が継続しているほか、産業機器向け製品についても受注が落ち込んでいることが要因。またこれに伴い、高付加価値製品の販売が減少するとともに、生産拠点の稼働率の低下が利益率の悪化を招いていることも影響するとしている。なお、第1四半期(4~6月)決算は、売上高378億700万円(前年同期比11.4%減)、営業損益7億1600万円の赤字(前年同期25億2900万円の黒字)、最終損益21億3300万円の赤字(同5億6300万円の黒字)だった。

■ホーブ <1382>  995円  +150 円 (+17.8%) ストップ高   本日終値
 ホーブ<1382>がストップ高。6日の取引終了後、集計中の19年6月期連結業績について、売上高が34億7700万円から35億9100万円(前の期比7.2%減)へ、営業利益が1300万円から4600万円(前の期6300万円の赤字)、最終利益が1200万円から4400万円(同6400万円の赤字)へ上振れて着地したようだと発表したことが好感された。主力のイチゴ果実・青果事業で、自社品種「夏瑞・なつみずき」が食味の良さからこれまでの夏秋イチゴにはなかった生食用の市場を新たに展開しており、夏秋期以外の業務用イチゴの販売先数及び販売数量が増加していることが要因。また、業務の効率化を図り、運送費をはじめとした販管費を削減したことも寄与した。

■ニックス <4243>  799円  +100 円 (+14.3%) ストップ高   本日終値
 ニックス<4243>がストップ高の799円に買われた。きょう付けの日刊工業新聞で、「熱可塑性樹脂に多孔性配位高分子(PCP)を配合し、射出成形(溶融)時の発生ガスを抑制する技術を開発した」と報じられており、これを好材料視した買いが入ったようだ。記事によると、PCPは金属イオンと有機配位子が配位結合した多孔性材料で、ゼオライトなど従来のガス吸着材に比べ最大30倍の比表面積があるという。また、金属イオンと有機配位子の組み合わせで構造が変わり、ガスを特定して吸着できるとしている。同技術により、射出成形時のガス発生量を約3分の1に抑えられることを確認したとあり、成形品の外観や精度に影響を及ぼすガス発生の抑制に貢献する技術だけに、注目されているようだ。

●ストップ高銘柄
 シュッピン <3179>  860円  +150 円 (+21.1%) ストップ高   本日終値
 アクセルマーク <3624>  734円  +100 円 (+15.8%) ストップ高   本日終値
 など、5銘柄

●ストップ安銘柄
 なし

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