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【特集】2019年最強銘柄に学べ、強者が強者たるゆえん

大川智宏の「日本株・数字で徹底診断!」 第22回
大川智宏大川智宏(Tomohiro Okawa)
智剣・Oskarグループ CEO兼主席ストラテジスト
2005年に野村総合研究所へ入社後、JPモルガン・アセットマネジメントにてトレーダー、クレディ・スイス証券にてクオンツ・アナリスト、UBS証券にて日本株ストラテジストを経て、16年に独立系リサーチ会社の智剣・Oskarグループを設立し現在に至る。専門は計量分析に基づいた株式市場の予測、投資戦略の立案、ファンドの設計など。日経CNBCのコメンテーターなどを務めている。

 第1四半期の決算発表もピークを迎えた中で、米中貿易摩擦がさらに混迷を深め、政治も株式市場もにわかに慌ただしくなってきました。こうした不安定な環境を反映してか、ここ数カ月間の日経平均株価は2万1000~2万2000円の狭い範囲でのレンジ相場を続ける中で、足元のようにリスク敏感になると2万円割れの懸念が高まり、下値不安を抱えながら方向感が定まりにくい局面が続いています。
 一方で、個別銘柄をボトムアップの観点から見るにしても、製造業の業績はガタ落ち、内需は消費増税が控えるなど、銘柄の選定も困難な状況にあります。日々の出来高も減少を続ける中で、一体何を基準に投資すれば上昇する銘柄を見極めることができるのかというのが、株式投資に関わる人間の切実な悩みではないでしょうか。
不透明なときこそ、一過性ではなく淡々と上昇し続けている銘柄を探す
 株式投資に限らず、こういった「どうしていいのか分からない」という状況下において、あれこれ考えて結局空回りしてしまうという事態を防ぐために、とりあえずやっておくべきことがあります。それが、「成功者の事例に学べ」ということです。
 今回は投資家の戦略をなぞるのではなく、より具体的に事実として2019年初から安定的に上昇してきた銘柄の属性を定量的に洗い出し、何を背景としてその高リターンが達成されたのかを見たいと思います。
 ここで、重要なのは、一過性のイベントやサプライズで急騰した銘柄ではなく、マクロ環境の急変に左右されずに淡々と上昇し続けてきた銘柄の背景を探ることです。このことは、幅広い母集団から個別の特殊事情に拠らない銘柄の選定が可能にします。
 それでは、実際に「19年最強の銘柄」を見てみたいと思いますが、その前に抽出方法について説明しておかなければなりません。今回、パフォーマンスの比較に用いた指標は「シャープレシオ」というものです。
 この指標は、投資家にとっては最も重要なパフォーマンス指標で、ただ単にリターンの高低だけではなく、そこに「ばらつき(リスク)」の概念を加味したものになります。具体的には、
シャープレシオ = 年率超過リターン÷ 超過リターンの年率標準偏差
 で計算されます。標準偏差は母集団のばらつきを見る指標なので、標準偏差が大きいほどパフォーマンスがブレやすく、投資リスクが高いことになります。それが分母に来ますので、どれほどリターンが高くても、標準偏差が高ければシャープレシオは低く評価されるのです。
 たとえば、以下の図のアマノ <6436> と電算システム <3630> の株価の推移はこれを理解する好例かと思われます(やや極端ですが)。
※当該情報は、一般情報の提供を目的としたものであり、有価証券その他の金融商品に関する助言または推奨を行うものではありません。

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