【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(1):青木あすなろ、タカラバイオ、ルネサス
タカラバイオ <日足> 「株探」多機能チャートより
青木あすなろ建設 <1865> がストップ高。6日、同社に対して高松コンストラクショングループ <1762> がTOB(株式公開買い付け)を実施し、完全子会社化を目指すと発表したことが買い材料視された。TOB価格が前日終値を53.6%上回る1株1210円とあって、本日の株価はこれにサヤ寄せする形で買い気配値を切り上げた。買付期間は8月7日から9月19日まで。TOBが成立した場合、同社株は上場廃止となる見通し。
■JVCケンウッド <6632> 259円 +35 円 (+15.6%) 本日終値 東証1部 上昇率3位
JVCケンウッド <6632> が急騰。6日大引け後に発表した20年3月期第1四半期(4-6月)の連結税引き前利益が前年同期比85.6%増の16.3億円に拡大して着地したことが買い材料視された。主力の自動車分野はOEM(相手先ブランドによる供給)における純正品の販売減少や中国景気の悪化を受けて収益が悪化したものの、会議システムやテレマティクスソリューション関連の販売拡大で補い、増収を確保した。販管費が減少したことなども大幅増益の要因となった。
■ヨコオ <6800> 2,395円 +276 円 (+13.0%) 本日終値 東証1部 上昇率4位
ヨコオ<6800>が後場寄り大口の買い注文が入り急伸。同社が7日前場取引終了後に発表した19年4~6月期決算は営業利益が前期比86%増の11億7500万円と大幅な伸びを示した。車載用通信機器が低調だったが、回路検査用コネクタや無線通信機器が好調で全体収益を牽引した。株価は前日までの3営業日で9%以上の下落をみせていたこともあって値ごろ感からの買いを引き寄せる格好となった。
■ミツウロコG <8131> 888円 +80 円 (+9.9%) 本日終値
ミツウロコグループホールディングス <8131> が高い。6日大引け後に発表した20年3月期第1四半期(4-6月)の連結経常利益が前年同期比3.4倍の20.1億円に急拡大して着地したことが買い材料視された。営業基盤の拡大や他社との提携強化を通じ、法人、一般家庭向けの電力販売量が増加したことが寄与。燃料価格の下落でエネルギー事業の採算が急改善したことも利益拡大に貢献した。上期計画の8億円をすでに2.5倍も上回っており、業績上振れを期待する買いが向かった。
■カゴメ <2811> 2,726円 +241 円 (+9.7%) 本日終値
6日に決算を発表。「上期最終が23%増益で着地・4-6月期も62%増益」が好感された。
カゴメ <2811> が8月6日大引け後(15:40)に決算(国際会計基準=IFRS)を発表。19年12月期第2四半期累計(1-6月)の連結最終利益は前年同期比23.0%増の54.5億円に伸び、通期計画の95億円に対する進捗率は57.5%となった。
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同時に発表した「5.3%の自社株消却を実施」も買い材料。発行済み株式数の5.3%にあたる525万株の自社株を消却する。消却予定日は8月30日。
■テーオーシー <8841> 748円 +62 円 (+9.0%) 本日終値
テーオーシー<8841>が急反発。同社は6日取引終了後に、20年3月期第1四半期(4~6月)の連結決算を発表。営業利益は17億8500万円(前年同期比11.4%増)となり、上半期計画32億円に対する進捗率は55.8%となった。売上高は46億6000万円(同3.8%増)で着地。ビルの特性に応じたテナント獲得の強化に取り組んだことで、主力の不動産事業の売り上げが拡大したことが寄与した。上半期及び通期の業績予想については従来計画を据え置いている。また、150万株(自己株式を除く発行済み株式総数の1.55%)、10億3200万円を上限とする自社株取得枠を設定したと発表したことも好感されたもよう。資本効率の向上を図り、経営環境の変化に対応した機動的な資本政策を遂行するためとしており、取得期間は8月13日から来年3月31日までとなっている。
■新日本製薬 <4931> 1,792円 +144 円 (+8.7%) 本日終値
新日本製薬<4931>が大幅高。一時8.7%高の1792円と値を飛ばした。同社は6月27日に東証マザーズ市場に上場した直近IPO銘柄で化粧品や健康食品、医薬品などの企画や通販を手掛ける。6日取引終了後に発表した19年9月期第3四半期(10~6月)決算は営業利益が25億9200万円でこれは通期計画の26億円(前期比4.3%増)に対する進捗率で99.7%に達した。通期業績の上振れが意識され、大口の買いを呼び込んだ。
■ジャックス <8584> 2,258円 +179 円 (+8.6%) 本日終値
6日に決算を発表。「4-6月期(1Q)経常は27%増益で着地」が好感された。
ジャックス <8584> が8月6日大引け後(15:00)に決算を発表。20年3月期第1四半期(4-6月)の連結経常利益は前年同期比27.5%増の45.3億円に伸び、4-9月期(上期)計画の77億円に対する進捗率は58.9%に達し、5年平均の49.8%も上回った。
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■タカラバイオ <4974> 2,178円 +165 円 (+8.2%) 本日終値
タカラバイオ<4974>が5日ぶり急反発、一時10%高の2215円と値を飛ばした。同社は研究試薬や食品の開発を手掛け、再生医療分野にも積極的に取り組んでいる。遺伝子工学に精通し、特に免疫細胞のT細胞にキメラ抗原受容体を加えて遺伝子改変を行う「CAR-T療法」ではその技術に対する注目度が高い。業績もここ10年にわたり大幅増益基調を続けており、収益成長力も抜群だ。同社が6日取引終了後に発表した19年4~6月期決算は営業利益が前年同期比46%増の22億5100万円と大幅な伸びを示し、対上期進捗率は77%に達した。バイオ産業支援や遺伝子治療いずれも大幅増収増益で高成長路線に陰りがみられず、株価はこれを評価する形で大きく買われた。
■ルネサス <6723> 650円 +47 円 (+7.8%) 本日終値
ルネサスエレクトロニクス<6723>が全体下げ相場に抗して急反発。朝方に前日比10.4%高の666円まで上値を伸ばす場面があった。6日取引終了後に発表した19年1~6月期決算は営業損益が37億7200万円の赤字(前年同期は561億3400万円の黒字)と低迷した。車載マイコンの大手メーカーだが、半導体市況の悪化を反映する形となった。ただ、株価面では織り込みが進んでおり、空売りの買い戻しを誘う形となった。信用取組は売り買いがっぷり四つで直近の信用倍率は0.97倍で需給相場の素地がある。
株探ニュース