【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(2):キーエンス、Jディスプレ、アジア投資
キーエンス <日足> 「株探」多機能チャートより
キーエンス<6861>が3日続伸、5日・25日移動平均線のゴールデンクロス示現から底入れ足を鮮明としている。米中貿易摩擦に対する行き過ぎた警戒感が足もと後退していることに加え、ここにきて国内外の複数の証券会社が強気の目標株価を掲げていることなどが株高を後押ししている。FA用センサー大手で世界的な商品競争力を有しており、中国の省人化投資をはじめ、グローバルな設備投資需要を取り込むことが期待されている。
■キヤノンMJ <8060> 2,353円 +14 円 (+0.6%) 本日終値
キヤノンマーケティングジャパン<8060>が続伸。この日、セキュアソフト(東京都渋谷区)とセキュリティー運用監視サービス事業で協業すると発表しており、これを好材料視した買いが入った。今回の協業は、セキュリティー運用監視サービスやセキュリティーコンサルティング、セキュリティー強化対策などのエンタープライズ向けセキュリティーサービス事業を拡充するのが狙い。協業により、セキュリティー機器のログを収集・分析し、インシデントの監視・検知を行うセキュリティー機器監視(SOC)サービスを7月上旬から提供を開始するとしており、業績への貢献が期待されている。
■西松屋チェーン <7545> 825円 +3 円 (+0.4%) 本日終値
西松屋チェーン<7545>が3日ぶりに反発。24日の取引終了後に発表した6月度(5月21日~6月20日)の月次売上高速報で、既存店売上高が前年同月比0.6%増と小幅ながら2カ月連続で前年実績を上回ったことが好感された。6月度は真夏日が多く、前月に続いて夏物衣料が好調だったほか、帽子、サンダル、水遊び用品など夏関連商品の売り上げも伸長した。なお、全店売上高は同3.9%増だった。
■ジャパンディスプレイ <6740> 60円 -6 円 (-9.1%) 本日終値 東証1部 下落率4位
ジャパンディスプレイ<6740>が急落。午前11時40分ごろ、出資を予定していた台湾・中国の企業連合のうち、台湾のCGLグループが出資予定者から離脱するとの通知を受けたと発表しており、これを嫌気した売りが出た。これにより、当初の出資予定だった3グループから台湾TPKホールディングス、CGLグループが離脱することになる。なお、JDIでは最大800億円を調達する計画に変わりはないとしている。
■あさひ <3333> 1,223円 -16 円 (-1.3%) 本日終値
あさひ<3333>が3日続落し年初来安値を更新。自転車専業の同社は健康ブームを背景に業容拡大している。6月24日大引け後に決算を発表。20年2月期第1四半期(3~5月期)売上高が前年同期比1.8%増の204億1100万円と増収を確保したものの、営業利益は同0.4%減の32億9200万円と減益に転じたことが嫌気されているようだ。第1四半期は春の需要期に当たり、新規出店1店舗に対して退店は4店舗だった。
■トヨタ自動車 <7203> 6,651円 -42 円 (-0.6%) 本日終値
トヨタ自動車<7203>、ホンダ<7267>など自動車株が軟調。ここ日米金利差縮小の思惑からドル円相場が円高方向に傾きつつあったが、きょうはトランプ米大統領が日米安保条約の破棄の可能性に言及したことが伝わり、リスクオフの円買いが加速した。1ドル=106円80銭台まで一気に円高が進み、輸出関連セクターには強い逆風材料となっている。特に為替感応度の高い自動車セクターは輸出採算悪化への懸念から目先筋の売りを誘導している。
■グリー <3632> 506円 -3 円 (-0.6%) 本日終値
グリー<3632>は小動き。24日の取引終了後、出資先のブシロード<7803>が、東京証券取引所から東証マザーズ市場への新規上場を承認された。グリーはブシロード株式の11.18%にあたる167万9000株を所有しており、上場に伴い90万株を売り出す予定という。これによる売却益や含み益の増加が期待されるものの、市場の反応は限定的のようだ。
■日本アジア投資 <8518> 311円 +80 円 (+34.6%) ストップ高 本日終値 東証1部 上昇率トップ
日本アジア投資<8518>が連日ストップ高。マーケット関係者によると「2034年のサッカーW杯のアセアン招致を目指す方向で各国首脳が合意したことが人気化の発端となったようだ」(国内ネット証券アナリスト)としているが、株価は年初から底練りの動きを続けていたこともあり、売り物がこなれていたことが投機資金の流入を加速させた。
■ジーニー <6562> 630円 +100 円 (+18.9%) ストップ高 本日終値
ジーニー<6562>がストップ高。同社はきょう、自社のインターネットメディア向け広告収益最大化プラットフォーム「GenieeSSP」と、ByteDance(東京都新宿区)が新しく提供を開始するモバイルアプリ向け広告配信システム「TikTok Audience Network」との連携をスタートしたと発表。これが材料視されたようだ。今回の連携により、ジーニーがサポートする媒体企業は「GenieeSSP」が持つ収益最大化機能と組み合わせて、「TikTok Audience Network」経由で収益性の高い広告の配信が可能になり、広告枠単価の向上が見込めるとしている。
株探ニュース