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【市況】来週の株式相場戦略=日本株の出遅れ解消なるか、米中首脳会談に注目

NYダウ <日足> 「株探」多機能チャートより
 来週の東京株式市場は、週末に予定されている米中首脳会談を意識する展開となりそうだ。今週は米連邦公開市場委員会(FOMC)で年内の利下げが示唆されたことが好感され、米株式市場ではNYダウが最高値に接近している。

 しかし、米国の長期金利低下に伴い107円前半へ急激な円高が進行。この円高が警戒され「日経平均株価はNYダウに比べ出遅れ感は顕著」(市場関係者)となっている。足もとの日本株の割り負けが解消できるかは為替次第とみられ、イラク情勢など地政学リスクの行方が注目されている。
 
 とりわけ、来週の最大の注目点は28~29日の20カ国・地域(G20)首脳会議に合わせて開催される米中首脳会談の行方だ。米中会談は「結局、継続協議となり米国による第4弾の関税発動は延期されるのではないか」(アナリスト)との期待が出ている。ただ、この見方を織り込む形でNYダウは最高値に接近しており、一段のポジティブ材料がないと、材料出尽くしとなる可能性も指摘されている。米中首脳会談の結果を織り込むのは来々週の見込みだが、来週は報道などに一喜一憂する展開となりそうだ。こうしたなか、日経平均株価は75日移動平均線(2万1420円近辺)が意識され、2万1500円を抜くことができるかが焦点となる。日経平均の想定レンジは2万500~2万1700円とする。

 来週は海外では27日に米1~3月期国内総生産(GDP)確報値、国内では28日に5月鉱工業生産が発表される。24日にしまむら<8227>、25日に高島屋<8233>などの決算が予定されている。27日にはあさくま<7678>がジャスダックス市場に、新日本製薬<4931>が東証マザーズに新規上場する。更に、週末には配当再投資の動きが出る可能性もある。(岡里英幸)

 ※おことわり 今回から当欄のタイトルを「来週の株式相場見通し」から「来週の株式相場戦略」に変更しました。

出所:みんなの株式(minkabu PRESS)

最終更新日:2019年06月21日 17時27分

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