【市況】【↓】日経平均 大引け| 3日ぶり反落、円高や地政学リスクで売り優勢 (6月21日)
日経平均 <日足> 「株探」多機能チャートより
日経平均株価
始値 21487.67
高値 21497.82(09:18)
安値 21221.70(14:26)
大引け 21258.64(前日比 -204.22 、 -0.95% )
売買高 15億3666万株 (東証1部概算)
売買代金 2兆7182億円 (東証1部概算)
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■本日のポイント
1.日経平均は3日ぶりに反落、後場に入り漸次下げ幅を拡大する展開に
2.米株市場はS&P500が最高値、NYダウも最高値目前だが追随できず
3.為替が1ドル107円近辺まで円高加速、主力輸出株中心に逆風が強まる
4.トランプ米大統領のイラン軍事攻撃一時承認の報道も地政学リスクを想起
5.売買代金2兆7000億円と急増もFTSEリバランスの影響で実質閑散
■東京市場概況
前日の米国市場では、NYダウは249ドル高と4日続伸した。米連邦公開市場委員会(FOMC)で年内の利下げが示唆されたことを受け、幅広い銘柄で買いが優勢となった。
東京市場では、朝方やや買い優勢だったものの上値も重く、日経平均株価は寄り後に軟化し後場に入ると下げ幅を漸次拡大する展開となった。
21日の東京市場は、前日の米国株市場でS&P500指数が史上最高値を更新し、NYダウも最高値更新まであと一歩に迫ったことを受け、リスク選好の流れが継続すると思われた。しかし、米株高の背景にあるFRBの早期利下げ観測は外国為替市場でドル売りの動きを加速させることにつながり、本日は取引時間中に1ドル=107円近辺まで円高が進んだことで、主力株中心に利益確定売りを誘う形に。後場に入ると日経平均は一段安。トランプ米大統領がイランに対する軍事攻撃を一時承認していたと伝わり、これが地政学リスクとして意識され、アルゴリズム売買を通じて全体の下げを助長した。東証1部の売買代金は2兆7000億円と大きく膨らんだが、英FTSEのリバランスの影響が大きく、実質的には2兆円を下回る水準で低調商いが継続している。
個別では、ソフトバンクグループ<9984>が軟調、ファーストリテイリング<9983>も反落した。資生堂<4911>が売られ、武田薬品工業<4502>も冴えない。トヨタ自動車<7203>、村田製作所<6981>も軟調。オービック<4684>、ゴールドウイン<8111>が安い。低位株ではディー・エル・イー<3686>が大幅安、日本通信<9424>も下落した。大和ハウス工業<1925>の下げも目立つ。ピジョン<7956>も安い。
半面、キーエンス<6861>が高く、東京エレクトロン<8035>も上昇。信越化学工業<4063>、ファナック<6954>もしっかりした動きをみせた。大豊工業<6470>、中部飼料<2053>が値を飛ばし、ワイヤレスゲート<9419>は商い活況のなか値を飛ばした。ミツバ<7280>、市光工業<7244>が物色人気、ニーズウェル<3992>も大きく水準を切り上げた。
日経平均へのプラス寄与度上位5銘柄は東エレク <8035> 、信越化 <4063> 、ファナック <6954> 、アサヒ <2502> 、ユニファミマ <8028> 。5銘柄の指数押し上げ効果は合計で約20円。
一方、マイナス寄与の上位5銘柄はファストリ <9983> 、SBG <9984> 、資生堂 <4911> 、エーザイ <4523> 、テルモ <4543> 。押し下げ効果は約109円。
東証33業種のうち上昇は7業種。上昇率の上位5業種は(1)鉱業、(2)石油石炭製品、(3)非鉄金属、(4)海運業、(5)水産・農林業。一方、下落率の上位5業種は(1)医薬品、(2)建設業、(3)不動産業、(4)倉庫運輸関連、(5)その他製品。
■個別材料株
△コスモバイオ <3386> [JQ]
タンパク質受託製造事業を開始。
△ケイアイ不 <3465>
カマルクXと住宅向けセンサー及びセンシング技術を共同開発へ。
△KLab <3656>
「キャプテン翼 ~たたかえドリームチーム~」中国大陸版配信へ。
△チエル <3933> [JQ]
22年3月期に経常利益3億5000万円目指す中計を発表。
△富士製薬 <4554>
抗てんかん剤「ガバペン」の販売移管日が決定。
△IDHD <4709>
20年3月期配当予想を10円増額。
△住友理工 <5191>
東海東京調査センターが投資判断を引き上げ。
△太平洋工 <7250>
東海東京調査センターが投資判断を引き上げ。
△トランザク <7818>
東京ガールズコレクション運営会社と資本・業務提携。
△社宅サービス <8945> [東証2]
東証1部に指定。
▼DLE <3686>
今期経常を一転赤字に下方修正。
▼JR九州 <9142>
自社株買いの株主提案が反対多数で否決。
東証1部の値上がり率上位10傑は(1)大豊工業 <6470> 、(2)中部飼 <2053> 、(3)ウインP <3183> 、(4)エイチワン <5989> 、(5)ファースト住 <8917> 、(6)ホーチキ <6745> 、(7)ワイヤレスG <9419> 、(8)ティラド <7236> 、(9)荒川化 <4968> 、(10)市光工 <7244> 。
値下がり率上位10傑は(1)DLE <3686> 、(2)十六銀 <8356> 、(3)オービック <4684> 、(4)ゴルドウイン <8111> 、(5)モリト <9837> 、(6)七十七 <8341> 、(7)QBNHD <6571> 、(8)日本通信 <9424> 、(9)メディアドゥ <3678> 、(10)スズケン <9987> 。
【大引け】
日経平均は前日比204.22円(0.95%)安の2万1258.64円。TOPIXは前日比14.00(0.90%)安の1545.90。出来高は概算で15億3666万株。東証1部の値上がり銘柄数は619、値下がり銘柄数は1458となった。日経ジャスダック平均は3387.25円(11.37円安)。
[2019年6月21日]
株探ニュース