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【注目】前日に「買われた株!」総ザライ ―本日につながる期待株は?―

日東網 <日足> 「株探」多機能チャートより

■日東製網 <3524>  1,685円 (+293円、+21.1%) 一時ストップ高

 東証1部の上昇率トップ。日東製網 <3524> が一時ストップ高。11日大引け後に発表した19年4月期の連結経常利益は前の期比12.0%減の8.6億円になったものの、続く20年4月期は前期比27.6%増の11億円に拡大する見通しとなったことが買い材料視された。今期は漁業法の改正などで漁具資材の需要が高まるなか、主力の漁網の販売が増加するほか、陸上関連では獣害防止ネットやスポーツネット、遊具ネットなどの受注が伸び、11.9%の増収を見込む。

■UEX <9888>  562円 (+80円、+16.6%) ストップ高

 UEX <9888> [JQ]がストップ高。11日の取引終了後、ステンレス鋼や構造用鋼などの特殊鋼鋼材の販売を行う、住商特殊鋼(東京都千代田区)の全株式を取得し子会社化すると発表しており、業績への貢献を期待した買いが入った。今回の子会社化は、両社がこれまで培ってきた経営資源を相互に有効活用し、物流拠点や配送体制などの最適化を進めるのが狙い。取得価額は29億1700万円で、株式譲渡実行日は8月1日を予定している。なお、業績への影響は現在精査中としている。

■SLD <3223>  945円 (+104円、+12.4%) 一時ストップ高

 エスエルディー <3223> [JQ]が続急騰。11日の取引終了後、株式会社ポケモン(東京都港区)が大丸心斎橋店本館に開店を予定しているオフィシャルショップ「ポケモン センターオーサカDX(ディーエックス)&ポケモンカフェ」に常設するカフェ店舗の開業支援業務を受託したと発表しており、これを好材料視した買いが入った。エスエルディーは、18年3月に日本橋髙島屋SC東館に開店されたオフィシャルショップ「ポケモンセンタートウキョーDX(ディーエックス)ポケモンカフェ」に併設する「ポケモンカフェ」のプロデュース及び運営にかかる業務を受託・運営している。このことから今回、ポケモン社が大丸心斎橋店に対象店舗の開店を決定したことで、開業支援業務委託契約を締結したという。なお、20年2月期業績予想には織り込み済みとしている。

■エフティ <2763>  1,329円 (+145円、+12.3%)

 エフティグループ <2763> [JQ]が続急騰。12日正午ごろに自社株買いを実施すると発表しており、これを好材料視した買いが入った。今回発表の自社株買いでは、上限を50万株(発行済み株数の1.54%)、または7億5000万円としており、取得期間は6月14日から9月15日まで。経営環境の変化に対応した機動的な資本政策の実施や株主への利益還元を目的としているという。

■レアジョブ <6096>  1,594円 (+173円、+12.2%)

 オンライン英会話大手のレアジョブ <6096> [東証M]が6日ぶり急反騰。同社株は5月15日に発表した20年3月期業績予想などを手掛かりに、5月22日には年初来高値2327円まで上昇。その後は調整局面が続いていたが、11日には1414円をつけ75日移動平均線に接近したことで自律反発を期待した買いが流入したようだ。なお、20年3月期通期の連結業績は、売上高44億円(前期比20.9%増)、営業利益3億円(同68.4%増)を見込む。英会話学習ニーズが高まるなか、売り上げ拡大に向けて積極的な販売活動を行うほか、事業効率化や先行投資の回収フェーズ化など収益性の改善に取り組むとしている。

■シーイーシー <9692>  2,316円 (+242円、+11.7%)

 東証1部の上昇率3位。シーイーシー <9692> が4連騰。11日大引け後に発表した20年1月期第1四半期(2-4月)の連結経常利益が前年同期比22.2%増の16.4億円に伸びて着地したことが買い材料視された。前期のハードウェア切り替え需要に伴う仕入販売の反動減で減収となったものの、利益率の高い案件や自社製品の販売増加、生産性向上などで大幅増益を達成した。上期計画の25.6億円に対する進捗率は64.4%に達しており、業績上振れを期待する買いが向かった。

■ホットマン <3190>  627円 (+64円、+11.4%) 一時ストップ高

 ホットマン <3190> [JQ]、バッファロー <3352> [JQ]、オートウェーブ <2666> [JQ]、カーメイト <7297> [JQ]など、カー用品を手掛けている銘柄への物色人気が続いた。11日付の日本経済新聞が、安全機能の付いた車種に限定して「政府は高齢ドライバー専用の新しい運転免許をつくる方針だ」と報じたほか、東京都の小池百合子知事が前日に、アクセルとブレーキの踏み間違いを防止する装置の取り付け費用を9割程度補助する方針を表明。これを受けて急発進防止装置などの後付け需要が期待されているようだ。

■丹青社 <9743>  1,232円 (+89円、+7.8%)

 東証1部の上昇率7位。丹青社 <9743> が急騰。同社が11日大引け後に決算を発表。「2-4月期(1Q)経常は23%減益も対上期進捗は過去平均を超過」が好感された。20年1月期第1四半期(2-4月)の連結経常利益は前年同期比22.8%減の19.3億円に減ったが、2-7月期(上期)計画の20.6億円に対する進捗率は94.1%に達し、5年平均の81.0%も上回った。

■東洋電 <6505>  1,397円 (+101円、+7.8%)

 東証1部の上昇率6位。東洋電機製造 <6505> が4日続伸。同社は11日、中国のレアアース製造会社の中国稀有稀土などと共同で、同国に産業用永久磁石型同期モーターの製造を手掛ける合弁会社を設立したと発表。今後の展開などが期待されているようだ。合弁会社の設立は、中国及び東南アジア諸国連合(ASEAN)市場で省エネニーズの取り込みを図ることが主な目的。出資比率は東洋電が35%、中国稀有稀土が35%、北京鈴洋科貿が30%としている。

■UFHD <4235>  1,818円 (+122円、+7.2%)

 ウルトラファブリックス・ホールディングス <4235> [JQ]が急反発。12日朝のテレビ東京系ニュース番組「Newsモーニングサテライト」の「コーポレートサーチ」コーナーで紹介されたことが好材料視されたようだ。放送では、かつては国内のアパレル向け素材を作っていたが、高級家具や自動車の内装にシフトしたところ、機能的にも優れ丈夫で通気性もある同社の商品は海外で評価され、今や売り上げの9割以上が海外になったことを紹介。また、工場では優れた製品を生み出すための「匠の技」が光っていたともしている。

■ロゼッタ <6182>  3,560円 (+230円、+6.9%)

 ロゼッタ <6182> [東証M]が3日ぶりに急反発。同社は11日、武田薬品工業 <4502> と共同で人工知能(AI)翻訳の開発を開始することで合意したと発表。ロゼッタが開発したAI翻訳「T-400」は製薬会社80社以上で導入されているが、武田薬での導入にあたって、外国語に関わる業務をより効率化し、外注コストの削減に貢献するAI翻訳を提供するため共同開発の合意に至ったとしている。

■はてな <3930>  3,940円 (+220円、+5.9%)

 はてな <3930> [東証M]が急反発。11日の取引終了後、NTT東日本(東京都新宿区)が28日から提供を開始するクラウド導入・運用サービスに、同社のサーバー監視サービス「Mackerel(マカレル)」が採用されたと発表しており、これを好感した買いが入った。「Mackerel」は、サーバーにおける各種ハードウェアやアプリケーションソフトウェアの性能をリアルタイムに監視することができるSaaS型サーバー監視サービス。今回採用が決まったNTT東日本のクラウド導入・運用サービスは「アマゾン ウェブ サービス(AWS)」「Microsoft Azure」の設定代行・監視保守・運用代行を行いセキュアなクラウド環境構築やIT業務効率化を可能とするトータルサポートサービスであり、「Mackerel」は同サービスの顧客に対する運用プロセスの効率化に貢献するとしている。なお、監視サービスとしてのパートナーシップは、「Mackerel」が第1号となる。

■日特エンジ <6145>  2,784円 (+90円、+3.3%)

 日特エンジニアリング <6145> [JQ]が7日続伸。犬や猫へのマイクロチップ装着の義務化などを柱とした改正動物愛護法が12日午前、参院本会議で可決、成立したことを受けて、関連銘柄として物色された。同社は「NITTOKUスマートチップ」の名称でペット用のマイクロチップを展開。個体識別番号だけではなく、個体情報や予防接種情報、連絡先などを記憶させられるのが特徴としている。

■ティーガイア <3738>  1,985円 (+59円、+3.1%)

 ティーガイア <3738> が反発。11日の取引終了後、小売・商業施設運営事業向けにAI・IoTソリューションを展開しているスタートアップ企業のバカン(東京都新宿区)と資本・業務提携したと発表しており、これを好感した買いが入った。バカンは、AI・IoTを活用して、カメラやセンサーでレストランやカフェ、トイレの空席や行列などの混雑状況を自動検知し、デジタルサイネージやスマートフォンに配信するサービスを展開。今回の資本・業務提携によりティーガイアは、バカンのサービスを導入工事からネットワーク保守・管理まで顧客のニーズに応じた形で提供するとしている。

■パイプドHD <3919>  1,228円 (+37円、+3.1%)

 パイプドHD <3919> が6日続伸。グループのパイプドビッツは12日、保証書登録をWEBで受け付け、メーカーのオペレーション業務を効率化する「保証書登録管理システムソリューション」の提供を開始したと発表。このソリューションは、必要な機能だけを組み合わせて作るイージーオーダー型システム。ウェブのパーツを組み合わせて、さまざまなアプリを自由に作れる環境を提供するPaaS事業者による、保証書登録に特化したイージーオーダー型システムの提供は国内初だとしている。

■アイダ <6118>  776円 (+22円、+2.9%)

 アイダエンジニアリング <6118> が3日続伸。11日、同社が発行済み株式数(自社株を除く)の3.99%にあたる260万株(金額で20億円)を上限に自社株買いを実施すると発表したことが買い材料視された。需給改善や株式価値の向上といった株主還元が好感されたほか、株価浮揚策としてもポジティブに受け止められた。買い付け期間は7月1日から10月31日まで。また、今回取得した自社株は11月11日付けで全て消却する。

■BEENOS <3328>  1,870円 (+53円、+2.9%)

 BEENOS <3328> が反発。12日の午前中、同社の投資先でトルコ最大手のオンライン決済サービスを運営するイージーコー社の保有株全てを売却すると発表しており、売却益による業績上乗せを期待した買いが入った。売却先は、南アフリカのインターネット&メディアコングロマリットであるナスパーズ社の子会社で、フィンテック事業を統括するペイユー。ペイユーによるとイージーコー社を1億6500万ドル(約180億円)で取得するという。なお、BEENOSは、イージーコー社の設立初期である13年6月に投資し、売却前の出資比率は1~5%内としている。

■日清粉G <2002>  2,589円 (+61円、+2.4%)

 日清製粉グループ本社 <2002> が3日続伸。SMBC日興証券が11日付で、同社の投資評価を「2」から「1」、目標株価2250円から3000円へそれぞれ引き上げた。市場成長率が低い日本以外へと収益源を拡大している成長銘柄として評価している。業界再編が進むなか、同社は活発に事業買収を行い、生産能力で世界シェア6位に浮上しており、BtoB(法人向け)企業として成長領域で競争優位の地位を構築していることが今後の成長の支えになる、と指摘している。20年3月期営業利益は、会社計画の300億円に対して305億円(前期比13.3%増)になると予想している。

■伊藤忠 <8001>  2,002円 (+42円、+2.1%)

 伊藤忠商事 <8001> が4日続伸。12日午後1時ごろに自社株買いを実施すると発表しており、これを好材料視した買いが入った。今回発表の自社株買いでは、4000万株(発行済み株数の2.7%)、または700億円としており、取得期間は6月12日から来年6月11日まで。中長期的な株主還元方針を踏まえ、機動的な資本政策の遂行を図るのが目的としている。

■電気興 <6706>  3,265円 (+60円、+1.9%)

 電気興業 <6706> が4連騰。同社は11日、第5世代移動通信システム(5G)以降における次世代技術の研究開発強化を目的に、新たに研究所を設立すると発表。設立時期は8月を予定。この研究所では、5G向け対応装置やローカル5Gシステムの構築などの基礎開発から試作開発までを行うとしている。同社は7日に20年3月期通期の連結営業利益見通し27億円(前期比0.4%増)や、自己株式を除く発行済み株式総数2.28%相当の28万株、6億5000万円を上限とする自社株買いを発表しており、これらを好感した買いも引き続き流入しているようだ。

※12日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

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