【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(3):Jフロント、第一三共、東レ
第一三共 <日足> 「株探」多機能チャートより
J.フロント リテイリング<3086>は3日ぶりに反発。3日の取引終了後に発表した5月度の売上速報で、百貨店事業の合計売上高が前年同月比0.7%増と4カ月連続で前年実績を上回ったことが好感された。5月度は、気温の上昇に伴いワンピースなど夏物ファッションに動きが見られたほか、化粧品、ラグジュアリーブランドが国内・訪日外国人需要ともに好調に推移。また、宝飾品も売り上げを伸ばした。なお、大丸松坂屋百貨店合計の免税売上高は同23%増(客数同14%増、客単価同8%増)だった。
■高島屋 <8233> 1,153円 +17 円 (+1.5%) 本日終値
高島屋<8233>は6日ぶりに反発。3日の取引終了後に発表した5月度の店頭売上速報で、高島屋単体と国内百貨店子会社を含む17店舗合計の売上高は前年同月比0.1%減と2カ月連続で前年実績を下回ったが、株価は直近で下値模索の動きにあり、月次売上高の発表を機にアク抜け感が強まっているようだ。ラグジュアリーブランドを中心とした高額品売り上げは引き続き伸長したものの、関東地方における大雨の影響などもあり、全体ではほぼ前年並みとなった。商品別では婦特選衣料雑貨、宝飾品、食料品などがプラスとなった一方、紳士服、紳士雑貨、婦人服、婦人雑貨、子供ホビー、リビングなどは前年に届かなかった。なお、免税売り上げは同0.4%増だった。
■第一三共 <4568> 5,524円 +76 円 (+1.4%) 本日終値
第一三共<4568>が続伸。3日の取引終了後、再発・進行性の非小細胞肺がん患者を対象としたDS-1062の第1相臨床試験の中間データと、転移性非小細胞肺がん患者を対象としたU3-1402の第1相臨床試験の中間データを、米国シカゴで開催中の米国臨床腫瘍学会(ASCO)で発表したとしており、これを好材料視した買いが入った。なお、会社側では両剤ともに開発を推進する予定としている。
■東レ <3402> 745.9円 +9.8 円 (+1.3%) 本日終値
東レ<3402>が3日ぶり反発。岩井コスモ証券は3日、同社株の投資判断「A」と目標株価960円を継続した。「株価は歴史的なボトム圏」とみており、下値の切り上げに期待している。19年3月期は増収減益となったが、20年3月期はリチウム電池用セパレータと炭素繊維複合材料の貢献により増益に転じる見通し。今期営業利益は会社予想の1600億円に対し1630億円(前期比15%増)へ増額修正を予想している。株価面ではPBRが約1倍、今期予想PERは12倍台と過去の下限近くにあり、悪材料はほぼ織り込み済みとみている。
■ヘリオス <4593> 1,700円 +21 円 (+1.3%) 本日終値
ヘリオス<4593>は反発。同社はiPS細胞関連技術を活用した医薬品開発を推進するバイオベンチャーだが、米アサシス社の創製した幹細胞医薬品を用いて急性呼吸窮迫症候群と脳梗塞を対象とした治験も実施している。3日取引終了後、米アサシス社が欧米で実施した幹細胞製品「HLCM051」の急性呼吸窮迫症候群に対する治験結果を用いた二次解析の結果が良好であることを発表、これを手掛かり材料に買いが集まった。
■WOWOW <4839> 2,609円 +15 円 (+0.6%) 本日終値
WOWOW<4839>がしっかり。午後1時30分ごろに発表した5月の加入件数が新規加入6万1362件、解約4万7899件となり、純増が1万3463件と4カ月ぶりにプラスに転じたことが好感された。なお、5月末の累計正味加入件数は289万130件となった。
■三菱UFJ <8306> 498.6円 +1.6 円 (+0.3%) 本日終値
三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>が反発。米長期金利の低下が顕著となっており、前日に米10年債利回りは遂に2.1%を下回り2.07%台まで水準を低下させている。ただ、前日の米国株市場ではゴールドマン・サックスやシティグループ、JPモルガンなど大手金融株が値ごろ感から買い戻されており、東京市場でも前日に500円ラインを下回った三菱UFJも下値限界とみた押し目買いを誘導している。
■インソース <6200> 2,228円 -500 円 (-18.3%) ストップ安 本日終値 東証1部 下落率トップ
3日に発表した「売り出しを実施」が売り材料。既存株主による100万株の売り出しと、オーバーアロットメントによる上限15万株の売り出しを実施する。売出価格は6月10日から12日までの期間に決定される。
■ALサービス <3085> 1,835円 -45 円 (-2.4%) 本日終値
アークランドサービスホールディングス<3085>が5日続落。3日の取引終了後に発表した5月度の月次売上高で、かつや既存店売上高が前年同月比1.4%減と6カ月連続で前年実績を下回ったことが嫌気された。客数は同1.6%増と伸長したものの、客単価が同3.0%減と落ち込んだことが響いた。なお、全店売上高は同7.4%増だった。
■日本ライトン <2703> 223円 +50 円 (+28.9%) ストップ高 本日終値
3日、日本ライトン <2703> [JQ]に対して親会社である台湾のLITE-ON TECHNOLOGYがTOB(株式公開買い付け)を実施し、完全子会社化を目指すと発表したことが買い材料視された。TOB価格が前日終値を38.7%上回る1株240円とあって、本日の株価はこれにサヤ寄せする形で買い気配値を切り上げた。買付期間は6月4日から7月16日まで。TOBが成立した場合、同社株は上場廃止となる見通し。
■ナレッジスイート <3999> 1,022円 +150 円 (+17.2%) ストップ高 本日終値
ナレッジスイート<3999>が大幅反発。この日、経済産業省が実施する「2019年度補正サービス等生産性向上IT導入支援事業(IT導入補助金)」において「IT導入支援事業者」に認定され、クラウド型SFA/CRM、名刺管理、グループウェア統合ビジネスアプリケーション「KnowledgeSuite(ナレッジスイート)」が補助金対象のITツールとして採択されたと発表しており、これが好材料視された。IT導入補助金は、認定を受けたIT導入支援事業者の指定ITツール(ソフトウェア)を新規で導入する場合、導入費用の2分の1以下(最大150万円未満)が補助される制度。IT導入支援事業者として認定され、またIT補助金制度対象ツールに選定されたことで、中小企業にとってより導入の障壁が下がることから、商機拡大が期待されているようだ。
●ストップ高銘柄
AmidAH <7671> 1,719円 +300 円 (+21.1%) ストップ高 本日終値
リボミック <4591> 736円 +100 円 (+15.7%) ストップ高 本日終値
など、4銘柄
●ストップ安銘柄
インソース <6200> 2,228円 -500 円 (-18.3%) ストップ安 本日終値 東証1部 下落率トップ
以上、1銘柄
株探ニュース