【特集】「水素」が11位にランクイン、トヨタが北京汽車と提携で燃料電池車普及に期待<注目テーマ>
トヨタ <日足> 「株探」多機能チャートより
1 5G
2 人工知能
3 任天堂関連
4 バイオテクノロジー関連
5 半導体
6 自動運転車
7 キャッシュレス決済
8 全固体電池
9 半導体製造装置
10 RPA
みんなの株式と株探が集計する「人気テーマランキング」で、「水素」が11位にランクインしている。
トヨタ自動車<7203>は22日、中国の自動車大手である北京汽車集団などと提携し、燃料電池車(FCV)用の部品供給を始めると発表した。北京汽車傘下の商用車メーカー、北汽福田汽車がトヨタの燃料電池システムを搭載した大型バスを生産するという。トヨタがFCVで中国企業と提携するのは初めてのことで、これをきっかけとして中国市場におけるFCV普及が期待されている。
中国では大気汚染など環境問題への取り組みとして、今年からメーカーに一定比率のEVなど新エネルギー車の生産を義務付ける規制が導入された。そのため、既に急速な勢いで普及している電気自動車(EV)と並んで、水素と酸素を反応させて発電し走行するFCVも注目されており、トヨタでは現地企業と組むことで市場拡大を図る方針のようだ。
一方、トヨタは米国でも、米トラックメーカーのケンワースと共同開発した燃料電池で動く大型商用トラックを公開した。19年秋からロサンゼルス港の貨物輸送で運用を始めるという。
このようにトヨタが活発化する燃料電池への取り組みだが、利用拡大が進んでいないこともあって水素ステーションなどのインフラの整備も進まず、全体として普及が遅れている。まだ課題は多いものの、来年開催予定の東京五輪では、観客輸送や競技施設などの電力供給に水素を積極的に活用する方針であることから、普及に向けたハードルは一つ一つクリアされていくと考えられており、「水素」や「燃料電池」は引き続き関心の高いテーマといえよう。
この日の関連銘柄の動きでは、代表格である岩谷産業<8088>がしっかり。山王<3441>、神鋼環境ソリューション<6299>も堅調だ。
出所:みんなの株式(minkabu PRESS)