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【特集】強い株につけ! 新値圏走る“割安・元気印”銘柄に勝利の予感 <株探トップ特集>

23日の日経平均は前場安い場面もあったが、後場切り返し3日続伸と強さをみせた。しかし現在、個別で年初来高値圏に位置する銘柄は100銘柄程度に過ぎない。ここは「強い株につけ」のセオリーに則して上値が有望な割安銘柄を抜粋した。

―意外に少ない年初来高値圏の上昇波動株、PER割安でここからの上値余地十分―

 23日の東京株式市場は、手控え姿勢の強いなか、朝方は小幅続伸でスタートしたものの、外国為替市場で円高・ドル安傾向となったことを嫌気した利益確定売りで、日経平均はマイナス圏に沈む場面もあった。前場中ごろから円安・ドル高方向に転じたこともあり、きょうの終値は前日比41円84銭高の2万2259円74銭と3日続伸した。そうしたなか、日経平均株価が年初来高値圏で頑強な推移をみせている割に、このところ個別で年初来高値圏に達している銘柄数は約100銘柄程度と限定的となっている。そこで、希少価値ともいえる年初来高値圏の銘柄のなかから、PERの比較的割安なものに注目した。


●八洲電機、付加価値の高いエンジニアリング案件の増加で利益を上方修正

 八洲電機 <3153> は17日、現在集計中の19年3月期連結業績について、経常利益が24億円から25億円(前の期比15.2%増)へ、純利益が17億円から18億円(同14.3%増)へ上振れて着地したようだと発表した。プラント事業セグメントの鉄鋼分野並びに非鉄分野での大型工事案件の売り上げが、翌期にずれ込んだことから売上高は760億円から698億円(前の期比5.1%減)へ下方修正したものの、付加価値の高いエンジニアリング案件の増加が利益を押し上げた。

●リケンテクノス、22年3月期に向け積極中期経営計画を発表

 リケンテクノス <4220> は3月25日、22年3月期を最終年度とする中期経営計画を発表した。それによると、最終年度に売上高1150億円(19年3月期予想1000億円)、営業利益85億円(同63億円)、ROS(売上高営業利益率)7%、ROE(自己資本純利益率)8%を目指すとしたことから、中期的な成長への期待が高まっている。中期計画ではグローバル展開の加速に注力し、特に自動車分野の機能部品の販売を強化するほか、医療・ヘルスケア及び生活資材分野に向けて高付加価値製品の拡充を図るとしている。

●ツガミ、19年3月期業績と配当の予想を上方修正

 ツガミ <6101> は19日、現在集計中の19年3月期連結業績について、売上高が631億円から674億円(前の期比17.1%増)へ、経常利益が88億円から101億5000万円(同55.9%増)へ、純利益が49億円から60億3000万円(同44.6%増)へ上振れたようだと発表した。従来想定よりも売り上げが順調に推移したことが要因という。また、業績予想の上方修正に伴い、従来9円を予定していた期末配当を12円に引き上げるとあわせて発表した。年間配当は21円となり、前の期の18円に対して3円の増配となる。

●武蔵精密、EV用減速機向けユニットの増販を加速

 武蔵精密工業 <7220> は二輪車向けを中心とするホンダ <7267> 系の自動車部品メーカー。二輪車向けトランスミッションでは世界シェア約30%を占める。電気自動車(EV)への需要シフトではEV用減速機向けユニットの増販を進めている。現在集計中の19年3月期の連結業績は、売上高2490億円(前の期比4.7%増)、経常利益166億円(同4.2%増)、純利益は106億円(2.4%増)と最高益更新を見込んでいるが、市場では更なる上方修正への期待感が高まっている。同社は人工知能(AI)関連分野への投資も積極化しており、イスラエルのイノベーションセンターとAIの共同開発を行う。

●ニホンフラッシュ、今期も中国向け住宅内装部品が継続拡大

 ニホンフラッシュ <7820> はマンション向け内装ドアの国内トップメーカーで、完全オーダーメイドに特長があり、中国向けで強みを発揮している。現在集計中の19年3月期の連結業績見通しは、売上高250億円(前の期比21.1%増)、経常利益35億8000万円(同15.0%増)と2ケタの増収増益を見込んでいる。20年3月期も中国向けが継続拡大するのに加え、国内ではホテル向けの需要増加が想定されることから、連続して最高益更新の期待が高まっている。

●VTホールディングス、20年3月期も増収増益基調継続へ

 VTホールディングス <7593> は日産自動車 <7201> 、ホンダ系の自動車ディーラー。現在集計中の19年3月期の連結業績は、売上高2100億円(前の期比3.9%増)、経常利益82億円(同14.3%増)、最終利益48億円(同27.5%増)を見込んでいる。20年3月期は、日産自の軽自動車やホンダの新車投入が追い風となって、増収増益基調が継続しそうだ。


◆主な年初来高値圏にある割安銘柄◆
銘柄 <コード>         株価  PER
八洲電機 <3153>        872  10.4
タキロンシーアイ <4215>    672  10.9
リケンテクノス <4220>     527  11.8
ニイタカ <4465>        1561  11.2
MARUWA <5344>      6500  12.2
ツガミ <6101>         1031   8.9
オークマ <6103>        6590  11.9
牧野フライス <6135>      4885   8.0
カワタ <6292>         1608   7.9
不二越 <6474>         5360  12.7
グリーンズ <6547>       1505  12.9
スミダコーポ <6817>      1713  13.1
アドバンテスト <6857>     3305  11.8
武蔵精密 <7220>        1782  10.9
トピー工 <7231>        2580   8.9
VTホールディングス <7593>  466  11.4
ニホンフラッシュ <7820>    2259  10.8
ルックHD <8029>       1481   4.4
インテリックス <8940>     715   7.3
※株価は23日終値、単位:円、倍

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