【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(2):三井不、エーザイ、メルカリ
三井不 <日足> 「株探」多機能チャートより
三井不動産<8801>が大幅高。今週は14~15日に日銀の金融政策決定会合が予定されており、追加緩和的な措置に対する期待も底流している。超金融緩和環境が担保された場合、有利子負債が多く資金調達コストも大きい総合不動産にとっては追い風となるだけに、思惑買いを誘っている。同社はマンション販売部門の利益率向上が足もとの収益押し上げ要因となっているほか、来期については大型タワーマンションの竣工が相次ぐことで増益基調が継続する見通し。時価は株価指標面からも割高感がなく、水準訂正狙いの買いが流入しやすい。
■ツガミ <6101> 709円 +19 円 (+2.8%) 本日終値
ツガミ<6101>、オークマ<6103>など工作機械株は買いが先行。11日に日本工作機械工業会が発表した2月の工作機械受注は前年同月比29.3%減の1097億円と中国向けの低迷を主要因として約3割の大幅減少となった。しかし、株価は事前に織り込みが進んでおり、きょうは前日の米株市場のハイテク主導の急反発に加え、足もとドル円相場が円安方向に振れていることなどを好感して買い戻しが活発化している。
■デンカ <4061> 3,265円 +85 円 (+2.7%) 本日終値
デンカ<4061>が4日ぶりに反発。同社は11日取引終了後に、子会社のデンカ生研を20年4月1日付で吸収合併すると発表。同社は、18年4月からスタートした経営計画「Denka Value-Up」でヘルスケア事業を重点分野と位置付けており、デンカ生研の吸収合併は同事業を強化することが主な目的。なお、同社が存続会社となり、デンカ生研は解散するとしている。
■エーザイ <4523> 9,326円 +214 円 (+2.4%) 本日終値
エーザイ<4523>が高い。同社はきょう、不眠障害治療薬「レンボレキサント」の新薬承認申請が米国食品医薬品局(FDA)に受理されたと発表。審査終了目標日は19年12月27日となっており、期待感が高まるかたちとなったようだ。「レンボレキサント」は、エーザイ創製の新規低分子化合物。米パデュー・ファーマの子会社と共同で、不眠障害をはじめとする睡眠覚醒障害治療薬として開発を進めている。
■東京エレクトロン <8035> 14,960円 +320 円 (+2.2%) 本日終値
東京エレクトロン<8035>、アドバンテスト<6857>、SUMCO<3436>など半導体関連株に買いが集まった。前日の米国株市場ではボーイング株が急落したにも関わらずNYダウが200ドル強の上昇をみせたほか、ハイテク株比率の高いナスダック総合指数は2%の大幅高となった。エヌビディアが7%と急騰したのをはじめ、半導体関連株の上昇が全体相場を牽引、フィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)も2.4%高と5日ぶりに急反発した。これを受けて、東京市場でも半導体関連株のリバウンド局面への移行を見込んだ買いが流入した。
■電通 <4324> 4,600円 +95 円 (+2.1%) 本日終値
電通<4324>は続伸。SMBC日興証券は11日、同社株の投資評価「1」を継続した。目標株価は6300円(従来6900円)とした。20年の「東京オリンピック・パラリンピック」に向け業績モメンタムの加速が見込めることや中期的な業績成長力は高いことなどを指摘している。ただ、アジア太平洋地域の中国、豪州の減速懸念もあり、19年12月期以降の業績予想は下方修正しており、目標株価は引き下げた。20年12月期に純粋持ち株会社体制へ移行することに伴う、新たな成長戦略にも期待している。
■エイチ・アイ・エス <9603> 4,080円 +80 円 (+2.0%) 本日終値
エイチ・アイ・エス<9603>は反発。SMBC日興証券は11日付で、同社の投資判断「1」を継続し、目標株価も5000円から5100円に引き上げた。第1四半期の好決算を受けて業績予想を増額修正。19年10月通期の営業利益は会社計画の200億円に対して225億円(前期比24.8%増)に見直している。また、決算後の株価は、ゴールデンウィーク(GW)の予約好調の確認を含め、いったんの好材料出尽くしでやや調整しているが、同証券では年後半に向けても好調は続くことを予想。GW後の予約状況も好調の模様で、雇用環境改善・余暇時間拡大といった構造要因が旅行需要を後押しする状況は今後も続くとみている。また、旅行事業のグローバル化、旅行事業以外の拡大による事業基盤の強化といった中期的な変化局面にあることへの期待値も高いとしている。
■メルカリ <4385> 3,160円 +60 円 (+1.9%) 本日終値
メルカリ<4385>が堅調な動き。11日の取引終了後、フリマアプリ「メルカリ」で、バーコードを読み取るだけで簡単に出品できる「バーコード出品機能」をコスメカテゴリーに導入すると発表しており、これを好感した買いが入った。「バーコード出品機能」は、出品画面でバーコード出品を選択し、出品したい商品のバーコードをスキャン。その後、写真撮影を完了すると、カテゴリーや商品名、売れやすい価格が販売価格に自動で入力されるほか、説明入力時に参考となる情報が自動で補完され、手間なく簡単に出品できる機能。18年6月に本・ゲーム・CD・DVDを対象に導入したが、「新品、未使用」などの新古品の出品が多く、箱やケースなどバーコードつきの出品が多いコスメカテゴリーにも導入することになったとしている。
■MonotaRO <3064> 2,595円 +44 円 (+1.7%) 本日終値
MonotaRO <3064> が反発。11日、2月の売上高が前年同月比26.5%増の97.4億円だったと発表しており、これを好感する買いが向かったようだ。同社は工具など工場用間接資材のインターネット通販を運営する。ネット広告の出稿や検索エンジン最適化に注力し、新規顧客獲得数を伸ばしている。売上高の伸び率は1月の30.5%に続き、2ヵ月連続で前年同月比20%以上プラスと今期も好スタートを切ったことが好感された。
株探ニュース