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【注目】前日に「買われた株!」総ザライ ―本日につながる期待株は?―

文教堂GHD <日足> 「株探」多機能チャートより

■文教堂GHD <9978>  230円 (+50円、+27.8%) ストップ高

 文教堂グループホールディングス <9978> [JQ]がストップ高。複数のメディアで、ノーベル財団が、今秋からノーベル文学賞の発表を再開すると発表したことが報じられており、“ノーベル文学賞関連”ともいえる同社に関心が集まった。ノーベル文学賞は、選考団体の関係者による性的暴行などの不祥事で、18年の発表は見送られていたが、今年は10月初旬に19年と18年の2年分の受賞者を発表するという。毎年のように候補者として名の上がる村上春樹氏をはじめ、受賞作の売り上げアップにつながるとの思惑から買いが入ったようだ。

■山王 <3441>  1,028円 (+150円、+17.1%) ストップ高

 山王 <3441> [JQ]が連日のストップ高。時価は昨年11月初旬以来となる4ケタ大台回復となった。金メッキ加工を主力とする電子部品の金属表面処理加工を手掛けているが、同社のコア技術である「電解法」を使い、水素エネルギー社会に向けた技術開発にも積極的な取り組みをみせている。週明け4日取引終了後に、開発中の水素透過膜の進捗に関する福島再生可能エネルギー研究所の発表を開示。注力する水素透過膜の開発が順調に進捗していることが確認され、投機資金の攻勢に火をつける形となった。電解法を用いることで薄膜化が可能となり、貴金属パラジウムが必要量で作製できることからコスト面の負担も軽減されるメリットがある。会社側では、現時点で水素透過膜事業が業績面に与える影響は軽微としているものの、今後の計画として2020年に装置開発、2022年には装置販売にこぎつける見通しを掲げている。

■J―HD <2721>  571円 (+80円、+16.3%) ストップ高

 ジェイホールディングス <2721> [JQ]がストップ高。5日の取引終了後、子会社アセット・ジーニアスが、 ブロックチェーン技術を用い分散型評価経済プラットフォームを活用した事業を行うシンガポールのハッピー・インセント(HI)社からシステム開発を追加受注したと発表しており、これが好感された。アセット・ジーニアスは昨年6月、HI社がブロックチェーン技術を用いた分散型評価経済プラットフォーム事業を行うための基本システムの制作を受注し、既に納品を完了しているが、今回は追加システムの制作を受注したという。受注金額は1億6500万円で、19年4月から5月にかけて納品し、検収後の19年6月に売り上げを計上するとしている。なお、19年12月期業績予想には織り込み済みとしている。

■ウインテスト <6721>  134円 (+13円、+10.7%)

 ウインテスト <6721> [東証2]が反発。6日正午ごろ、3月20日から22日に中国「上海新国際博覧中心」で開催される「SEMICON CHINA 2019」(セミコンチャイナ2019)に出展すると発表しており、中国ビジネスのチャンス拡大につながるとの期待から買いが入った。セミコンチャイナへの出店は、中国国内における認知度の向上を図るのが狙い。有機ELドライバIC検査装置「WTS-577」やデジタル出力CMOSイメージセンサウエファ・ファイナル検査装置「「WTS-311NX」、ロジックIC検査装置「WTS-377」などを出展するとしている。

■ジンズ <3046>  6,030円 (+500円、+9.0%)

 東証1部の上昇率2位。ジンズ <3046> が急反発。5日の取引終了後に発表した2月度の月次売上速報で、既存店売上高が前年同月比6.9%増と2ヵ月ぶりに前年実績を上回ったことが好感された。前年12月から続いていた、スリムエアフレームなど人気の高い商品の欠品が解消されたことが貢献。また、前年と比べて花粉の飛散が早まったことから、新モデルの「JINS 花粉CUT MOIST」「JINS 花粉CUT KIDS」など花粉対策用商品が好調に推移したことも寄与した。なお、全店売上高は同9.1%増だった。

■コメ兵 <2780>  1,161円 (+85円、+7.9%)

 コメ兵 <2780> [東証2]が4日続急伸。6日午後1時ごろに発表した2月度の月次売上高が、36億700万円(前年同月比23.5%増)となり、今期一番の伸び率となったことが好感された。なお、月次売上高が前年実績を上回るのは23ヵ月連続となる。

■サンリオ <8136>  2,518円 (+172円、+7.3%)

 東証1部の上昇率3位。サンリオ <8136> が続急伸。同社は6日、ハローキティ初のハリウッド映画化が決定したと発表。米ワーナー・ブラザーズ・エンターテイメント傘下の映画製作会社である米ニュー・ライン・シネマ社と、映画製作プロダクションの米フリン・ピクチャー社とのパートナーシップで、ハローキティをはじめとしたサンリオキャラクターの全世界映画デビューの企画を進行中。なお、世界配給は米ワーナー・ブラザーズ映画が担当するという。

■TOREX <6616>  1,248円 (+84円、+7.2%)

 東証1部の上昇率4位。トレックス・セミコンダクター <6616> が急反発。5日、同社が発行済み株式数(自社株を除く)の5.20%にあたる60万株(金額で8億円)を上限に自社株買いを実施すると発表したことが買い材料視された。需給改善や株式価値の向上といった株主還元が好感されたほか、株価浮揚策としてもポジティブに受け止められた。買い付け期間は3月6日から8月30日まで。

■WSCOPE <6619>  1,495円 (+82円、+5.8%)

 ダブル・スコープ <6619> 、ステラ ケミファ <4109> 、古河電池 <6937> 、第一工業製薬 <4461> などリチウムイオン電池関連に位置付けられる銘柄に軒並み投資資金が流入した。世界的な自動車の環境規制強化の流れを背景として、欧米や中国を中心に電気自動車(EV)シフトの流れが加速している。直近では、独フォルクスワーゲンが基幹技術を外販して生産規模を広げる戦略を打ち出すなど、欧州勢がEV分野開拓に向け事業展開を加速させる動きが伝わっている。また、国内ではホンダ <7267> が2025年までに欧州で販売する自動車すべてをハイブリッド車(HV)もしくはEVなどの電動車にすることを発表、こうした流れを受け、EVの基幹部品であるリチウムイオン電池関連銘柄に物色の矛先が向く形となった。

■島津 <7701>  2,968円 (+138円、+4.9%)

 島津製作所 <7701> が大幅反発。三菱UFJモルガン・スタンレー証券が5日付で、投資判断「オーバーウエイト」を継続し、目標株価を3600円から3900円へ引き上げたことが好材料視されたようだ。同証券では、「計測機器事業の質量分析計を中心としたラインアップ拡張に伴う安定的な利益成長の継続による過去最高益連続更新を予想。中期経営計画における20年3月期の目標営業利益450億円を1年前倒しで達成する可能性が高いとしている。

■アインHD <9627>  7,970円 (+340円、+4.5%)

 アインホールディングス <9627> が大幅反発。5日大引け後に発表した19年4月期第3四半期累計(18年5月-19年1月)の連結最終利益は前年同期比14.5%減の67.8億円に落ち込んだが、会社計画の66.5億円を上回って着地したことが好感されたようだ。前期出店した店舗の売り上げが伸長したことに加え、薬剤料が想定を上回ったものの、新規出店の時期遅れや診療報酬改定の影響が利益を圧迫し、経常利益段階では計画を1.6%下回った。会社側が開示した決算資料で最終利益への言及はないが特別損益または税金負担の好転があったようだ。

■オンコリス <4588>  2,405円 (+95円、+4.1%)

 オンコリスバイオファーマ <4588> [東証M]が大幅反発。同社は腫瘍溶解ウイルス技術に特化したがん治療薬や重症感染症治療薬の開発を手掛けるバイオベンチャー。腫瘍溶解ウイルス「テロメライシン」の国内臨床試験を進捗させている。また、がん免疫治療剤「キイトルーダ」との併用試験(フェーズ1)のデータ結果が今月29日から米国で開催される癌学会で開示される予定で、これに対する思惑が物色人気の背景にあるようだ。

■JCRファーマ <4552>  6,510円 (+210円、+3.3%)

 JCRファーマ <4552> が4連騰、昨年10月初旬以来の6500円台を回復した。ホルモン製剤を収益の主柱としているが、遺伝子組み換え天然型ヒト成長ホルモン製剤「グロウジェクト」が好調で19年3月期は営業利益段階で13%増と前期の大幅増益に続き2ケタ成長を見込んでいる。バイオ新薬は希少疾患分野に力を入れており、再生医療分野では間葉系幹細胞を使った細胞医薬品である「テムセル」で実績を伸ばしている。バイオ関連株人気のなかでも、同社は13年3月期以降、今期予想を含め7期連続で増収増益という抜群の好業績は特筆される。

■フルキャスト <4848>  2,328円 (+65円、+2.9%)

 フルキャストホールディングス <4848> が反発。2月以降、株価水準を大きく浮揚させている。2月12日にマドを開けて上放れ、同日は長い陰線を引いたものの押し目では買い板が厚く、窓埋め拒否の強い足で下値を切り上げてきた。1月の有効求人倍率は高止まりが続いており、労働市場は依然として人手不足の状況が続いている。同社のアルバイトを主軸とする人材紹介サービス事業に吹く追い風は強く、営業利益は前期に続き19年12月期も2ケタ成長が見込まれている。4月施行の「改正出入国管理法」で創出される外国人就労拡大に対応した需要取り込みにも態勢は万全。同社では、昨年10月からフルキャストグローバルを設立し外国人に特化した紹介ビジネスを開始しており、人材サービス業界でも先駆した存在だ。

■丹青社 <9743>  1,348円 (+27円、+2.0%)

 丹青社 <9743> が反発。5日大引け後、19年1月期の連結経常利益を従来予想の45億円→52億円に15.6%上方修正。従来の5.1%減益予想から一転して9.7%増益を見込み、3期連続で過去最高益を更新する見通しとなったことが買い材料視された。良好な市場環境を背景に商業その他施設事業、チェーンストア事業が堅調に推移するなか、想定していたコスト上昇リスクが顕在化せず、採算が改善したことが寄与。業績上振れに伴い、今期の年間配当を従来計画の34円→37円(前期は36円)に増額修正したことも支援材料となった。

■光通信 <9435>  20,640円 (+410円、+2.0%)

 光通信 <9435> が反発。SMBC日興証券が5日付で投資評価「1」を継続し、目標株価を2万4000円から2万5000円へ引き上げたことが子材料視されたようだ。同証券によると、過去4~5年にわたって先行投資期が続いていたウォーターサーバーや電力小売など新規商材の利益貢献が本格化しているほか、主力の回線事業を中心とした新規契約獲得1件あたりのコスト効率化などによって、利益が拡大する局面が続いていることを評価。業績はコンセンサスを上回り好調に推移しているとして、19年3月期営業利益予想を580億円から615億円へ、20年3月期を同645億円から680億円へ、21年3月期を同720億円から750億円へ上方修正している。

■ユーザベース <3966>  2,611円 (+51円、+2.0%)

 ユーザベース <3966> [東証M]が反発。6日の寄り前に、子会社ニューズピックスが提供する「NewsPicks」が、オリジナル記事や動画が見放題になる「プレミアムプラン」(月額1500円)を、法人契約できるようにしたと発表しており、利用者層の拡大に期待した買いが入った。NewsPicksプレミアムプランは、同社の編集部がつくるオリジナル記事や動画を無制限に楽しめる人気コンテンツ。18年12月には有料会員数9万5000人を突破し、法人契約の要望が多くあったことから、今回、法人向けプランを提供することになったという。また、これに伴い請求書払いにも対応するとしている。

■ツクイ <2398>  770円 (+9円、+1.2%)

 ツクイ <2398> が反発。5日の取引終了後に発表した2月度の介護サービス 利用状況で、サービス利用者数が前年同月比3.2%増の6万1621人となり、増加傾向が続いていることが買い安心感につながったようだ。訪問介護サービスや訪問入浴サービスの利用者は苦戦したが、通所介護サービス利用者が同5.7%増となったことが貢献した。また、顧客単価も同1.1%増の7万4149円となっており、収益への寄与が期待されている。

※6日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

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