市場ニュース

戻る
 

【注目】前日に「買われた株!」総ザライ (1) ―本日につながる期待株は?―

ソレイジア <日足> 「株探」多機能チャートより

■ソレイジア・ファーマ <4597>  210円 (+50円、+31.3%) ストップ高

 ソレイジア・ファーマ <4597> がストップ高。21日の寄り前に、がんなどの化学療法及び放射線療法による口内炎に伴う疼痛緩和口腔用液「エピシル」が、中国における医療機器輸入販売承認を取得したと発表しており、これを好感した買いが入った。エピシルは、がんなどの治療により生じる口内炎の疼痛を管理及び緩和する持ち運び可能な携帯型の医療機器。同社が中国で実施したがん患者60例を対象とした多施設共同無作為化群間比較臨床試験では、エピシル使用群が比較対照に比べて有意に口腔内疼痛スコアが軽減することが確認され、エピシルを使用した患者の93%が次回の使用を希望する結果が示されたという。今後は北京市・上海市・広州市で、自社での販売活動を行うほか、他の中国諸地域においては、販売提携先である香港リーズ・ファーマシューティカル・ホールディングス社が販売活動を行うとしている。なお、19年12月期連結業績予想に織り込まれており、業績予想に変更はないとしている。

■アンジェス <4563>  735円 (+100円、+15.8%) ストップ高

 アンジェス <4563> [東証M]がストップ高。同社は大阪大学発のバイオベンチャーで遺伝子治療薬の開発を進めている。そのなか、市場で注目されていた同社開発の重症虚血肢治療薬「コラテジェン」が20日、厚生労働省の専門家会議で承認され、今年5月にも国内で初めて登場する見通しとなった。これを材料視する買いが集中した。

■ユーグレナ <2931>  755円 (+100円、+15.3%) ストップ高

 東証1部の上昇率トップ。ユーグレナ <2931> がストップ高。同社はミドリムシ栽培を手掛け、機能性食品や化粧品を販売、バイオジェット燃料の開発も行っている。20日取引終了後、同社とデンソー <6902> が微細藻類を活用した事業開発で包括的提携を発表、これを手掛かり材料に投資資金が集中する形となった。株価は前日に中長期トレンドの分水嶺である75日移動平均線を陽線で上に抜けたが、21日は一気に上げ足を加速させた。

■BBSec <4398>  2,015円 (+248円、+14.0%)

 ブロードバンドセキュリティ <4398> [JQ]が3連騰。同社は21日、導入が拡大する「統一QRコード」などでの決済サービスを提供する企業向けに、情報セキュリティー面のリスク評価や対策を支援する「QR決済セキュリティ コンサルティングサービス」の提供を開始したと発表。このサービスは、QRコード決済にまつわるセキュリティーリスクの低減を支援するもの。前日20日には、みずほフィナンシャルグループ <8411> がQRコードを活用したスマホ決済サービス「J-Coin Pay(ジェイ コイン ペイ)」の3月サービス開始を発表していることも関心を集める一因となっているようだ。

■MURO <7264>  1,780円 (+150円、+9.2%) 一時ストップ高

 ムロコーポレーション <7264> [JQ]が急反発、一時ストップ高。21日付の日刊工業新聞で、「日系自動車部品メーカーからハイブリッド車(HV)に搭載するモーター向けプレス部品を新規受注した」と報じられたことが好材料視されたようだ。記事によると、受注したのはHVに搭載するモーターに組み込まれるステンレス製のプレス部品という。また、7月をメドに加圧能力1200トンの大型プレス機を1台導入して部品の供給体制を整え、月約4万個を供給する見通しとあり、業績への貢献が期待されている。

■IXナレッジ <9753>  1,018円 (+69円、+7.3%)

 アイエックス・ナレッジ <9753> [JQ]が急伸。同社は20日、IBM認定の卸売り会社であるエヌアイシー・パートナーズ(東京都中央区)とビジネス・パートナー契約を締結したと発表。この契約により、IBM製品群『IBM XaaS』『Software open distribution products』の国内リセラー(販売代理店)として、エンタープライズ向け許可型ブロックチェーン分野で事業を展開。国内での許可型ブロックチェーンアプリケーション開発・導入、及び運用のリーディングカンパニーとなることを目指すとしている。

■アウン <2459>  248円 (+16円、+6.9%)

 アウンコンサルティング <2459> [東証2]が続急伸。同社は21日、米オプティマイザーのグローバルPPC(リスティング広告)運用最適化ツール「OPTMYZR」のサービスを日本国内で独占販売すると発表。「OPTMYZR」は、Googleの元社員が2013年に開発したPPC運用最適化ツールで、世界で4万以上のアカウントに導入されている。内蔵されている人工知能(AI)により、どの言語でもアカウント運用やレポート作成を行うことができる。

■参天製薬 <4536>  1,648円 (+79円、+5.0%)

 参天製薬 <4536> が6日続伸。20日、同社が発行済み株式数(自社株を除く)の2.0%にあたる814万4000株(金額で140億円)を上限に自社株買いを実施すると発表したことが買い材料視された。需給改善や株式価値の向上といった株主還元が好感されたほか、株価浮揚策としてもポジティブに受け止められた。買い付け期間は2月21日から3月22日まで。また、今回取得した自社株は消却を予定している。

■楽天 <4755>  838円 (+38円、+4.8%)

 楽天 <4755> が大幅続伸。市場では「同社が出資する米ライドシェア大手のリフトがナスダック上場を計画していると米ウォール・ストリート・ジャーナルが報じたことで、その含み益拡大を期待する買いが入った。日本はそれほどでもないが、米国ではライドシェアは活発で、(リフトの株価も)人気化する可能性が高い」(準大手証券ストラテジスト)という。また、楽天はKDDI <9433> と連携して次世代通信規格の5G分野にも積極的に踏み込む構えで、これも株価の上値思惑につながっている」(同)としている。

■ソラスト <6197>  1,164円 (+52円、+4.7%)

 ソラスト <6197> が3日ぶりに大幅反発。20日の取引終了後に発表した1月度の介護サービス利用状況で、訪問介護サービス利用者数が7121人(前年同月比3.9%増)、デイサービス利用者数が7784人(同0.5%増)となり、増加基調の継続を好材料視した買いが入った。また、施設系サービスの入居者数は2588人(同69.3%増)となり、入居率は95.6%と引き続き高水準で推移している。

■アカツキ <3932>  5,950円 (+260円、+4.6%)

 アカツキ <3932> が4日続伸。同社はスマホ向けゲームの開発・運営を行っており、主力タイトルは「ドラゴンボールZ ドッカンバトル」。また、2018年12月に「ロマンシング サガ リ・ユ ニバース、(以下ロマサガ)」の配信を開始している。特にロマサガは、10-12月期において、1ヵ月に満たない販売期間にも関わらず大きな収益貢献を果たした。18年10-12月期売上高は前年同期比12%増の64億2200万円と2ケタ増収、営業利益も同5%増の30億100万円と増益を確保している。18年10-12月期決算ではスマホゲーム大手各社総じてゲーム事業が振るわなかったなか、改めて同社の好業績を評価する動きがあるようだ。水戸証券では20日付で、同社の株価レーティングを「B+」、目標株価6600円でカバレッジを開始した。19年3月期営業利益について前期比14%増の120億円と予想している(19年3月期業績について会社側は開示していない)。

■オハラ <5218>  1,812円 (+70円、+4.0%)

 オハラ <5218> が3日ぶりに大幅反発。20日の取引終了後、同社の極低膨張ガラスセラミックス「クリアセラム-Z」が、国内最大となる京都大学3.8メートル望遠鏡(愛称「せいめい」)に採用されたと発表しており、これを好材料視した買いが入った。「せいめい」は、岡山天文台(岡山県浅口市)に設置され、国内最大となる口径3.8メートルの主鏡を有する光学赤外線望遠鏡。これまで東アジア地区には口径2.5メートル以上の光学赤外線望遠鏡が存在せず、この地域で突発的に発生した天体現象の詳細観測データは取得できていなかったが、「せいめい」にはこれらの観測を通じて、特にブラックホール発生の際に起きると予想されている、ガンマ線バーストと呼ばれる爆発現象の解明が期待されているという。なお、「クリアセラム-Z」は主鏡のほか、2次鏡及び3次鏡の全てに採用されている。

■ロジスネクス <7105>  1,426円 (+54円、+3.9%)

 三菱ロジスネクスト <7105> が大幅反発。20日の取引終了後、同社が70%を出資する安徽合叉叉車の出資持ち分の全てを合弁相手である安徽徳福投資に譲渡すると発表しており、これを好材料視した買いが入った。会社側によると、安徽合叉叉車は、中国においてバリューセグメント市場向けにフォークリフトの製造販売事業を行っていたが、中国においてはプレミアムセグメント市場に経営資源を集中し、経営効率を高めることが総合的な企業価値の向上に資すると判断したため、今回の持ち分譲渡に至ったという。なお、譲渡価額は非開示で、業績への影響は現在策定中としている。

※21日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

株探ニュース

株探からのお知らせ

    日経平均