【材料】＜注目銘柄＞＝冶金工、高機能材好調で業績回復色強く底値買い好機

　日本冶金工業<5480>は底値圏からの出直り初動にあり、仕込み好機といえそうだ。ニッケル系ステンレス鋼を主力とする大手メーカーで精錬から圧延まで一貫生産体制を敷いている。耐食性・耐熱性などに優れる高機能材が好調で収益を牽引、スクラップ価格の下落による採算改善効果も追い風となっている。

　１９年３月期は営業利益段階で前期比２．４倍の９９億円予想と急拡大、年間配当も前期実績比２円増配の６円を計画する。２００円台前半の値ごろ感は魅力で、ＰＥＲ５倍前後、ＰＢＲ０．８倍前後は株価指標面からも割安感が際立つ。２０年３月期も増益基調はキープできる見通しだ。

　株式需給面では、信用買い残が直近ベースで１５００万株強と多いのが難点だが、同社株は日々数百万株単位の売買高をこなしており、いったん戻り相場に入ればそれほど重荷にはならない。日経平均は既に７５日移動平均線を上回ってきているだけに、同社株もリターン・リバーサルでこれに追随する動きが予想され、２６０円近辺の７５日移動平均線超えから３００円台を目指す展開が期待できる。（桂）

出所：みんなの株式（minkabu PRESS）