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【特集】檜和田浩昭氏【気迷いムード? 戻り相場の行方と物色対象を読む】(2) <相場観特集>

檜和田浩昭氏(東洋証券 マーケット支援部長)

―中国景気減速への懸念織り込むも、上値追いには慎重―

 週明け21日の東京株式市場は日経平均株価が続伸したものの、前場中盤を境に利益確定売り圧力に押された。その後、中国の経済指標発表後に上海株が堅調な値動きを示したことで、持ち直す動きをみせたものの上値も重い。後場終盤に再び上げ幅を縮小した。足もとやや気迷いムードのみられる相場だが、2月相場入りを前に投資家はどういったスタンスで臨むべきか。マーケットの先読みに定評のある市場関係者に、当面の相場見通し及び物色対象について意見を聞いた。

●「日経平均2万1000円台乗せ目指す展開に」

檜和田浩昭氏(東洋証券 マーケット支援部長)

 1月下旬から国内企業の10-12月期の決算発表が本格化することから、それらを吟味しながらの個別株物色傾向が強まることが想定される。米中貿易摩擦に端を発した世界的な景気先行き不透明感を反映した企業業績への懸念はあるものの、昨年12月の全体株価の下落によってある程度織り込まれているものと判断したい。また、外国為替市場での円相場は、足もと1ドル=109円台半ばで推移するなど、極端な円高進行懸念が後退していることもあり、日経平均は比較的堅調な推移となりそうだ。

 今後1ヵ月程度先までの日経平均については、2万円台固めからジリ高歩調をたどり2万1000円台乗せを目指す展開を想定している。この価格帯は10月と11月の安値水準ともほぼ一致しており、こうしたフシ目を抜けることで更なる上昇も期待できそうだ。

 ここにきて、米中貿易摩擦緩和に向けてのさまざまな動きが取りざたされているが、中国には2月中旬に春節(旧正月)の長期連休、米国には2月末開催の米朝首脳会談が予定されているなど、貿易交渉期限の3月1日まで両国とも繁忙なスケジュールとなっている。ただ、そのなかにあって米中は妥協点を見出そうと水面下での交渉を続けており、貿易摩擦のこれ以上の悪化は回避される方向となりそうだ。

 前週末の18日に日経平均は、昨年12月4日以来、約1ヵ月半ぶりに25日移動平均線(2万576円24銭)を上回り、投資家心理が改善されつつある。ただ、連日東証1部の売買代金は依然として低迷状態にあり、今後は外国人買いの本格化を含めて市場エネルギーの復活が焦点となる。

 今後の物色テーマは、新天皇陛下の即位や、それに伴う改元に関連した10連休によって、ビジネスチャンスの拡大が見込めるJR各社や私鉄などの電鉄、旅行代理店、ホテル、アミューズメント施設などレジャー関連の銘柄に関心が向きそうだ。更に、世界的なレベルでの構築が待ったなしとなっている5G(第5世代移動通信システム)に対応した設備投資関連の銘柄も継続注目したい。

(聞き手・冨田康夫)

<プロフィール>(ひわだ・ひろあき)
1990年東洋証券入社、府中・横浜・福山支店で個人のリテール営業を経験。2002年情報部を経て11年2月からアジア部ストラテジストとして日本株と中国株を中心に相場分析を担当。その後、投資調査部次長を経て2015年11月から現職。日本FP協会正会員(CFP)。日本テクニカルアナリスト協会検定会員(CFTe)。株式講演会講師、新聞取材など多数。

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